バカエロもの

エロ要員再び

えろよういんふたたび

ひんぐるみりは 作
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春は新たな出会いの季節――
きっと、新しい彼との、ステキな彼氏との、いい男の子との、運命の出会い!
わたしを祝福するように、サクラが舞い散っている。いい匂い。春風に乗って、桜の並木道。恋の予感?!
夢がモリモリしてくる。夢乙女の心が躍動してる。女の子だもの!


だが、そこに待っていたのは――予想外の超男性。
全裸の淫獣人。凄まじい逞(たくま)しさの筋肉美少年、あるいは美青年といった年頃の、いいえ、年齢すら不詳な美しいルックスの下には、セックスのための超人的な牡の体、ムキムキのエロ仕様が、漲(みなぎ)ってる。裸体に男のプロテインが洪水している。
前も凄い。股間が鬼だ。許されないくらいだ。人外サイズの男の武器が、引くほど巨大なボールを二つぶら下げた、犯罪的なまでにでっかい男性器が、彼等淫獣人たちに共通のトレードマークだと、なぜかわたしには――理解・知覚できた。


微笑んでいる。ナンパするみたく、フワフワした甘く輝くような少年の媚声は――驚きの言葉となって、わたしの心を、逆撫でした!!

「僕のウンコにならないかい?」

えっ!? ええっ!?

瞬間!! 神的意志がわたしの服を掴(つか)む。見えない手となって、神通力によって、服が脱げてく。下を付けてない。パンツ穿いて無い状態へ。服がバリバリぶっ飛ぶ。たちまちのうちに、ひん剥かれて、全裸状態!? 美乳も美尻も晒しまくり!! 羞恥も何もあったもんじゃないの! なんでー??

すう――

男の神秘の美貌の中心が、唇を窄(すぼ)めて、吸った――わたしの顔が、体ごと吸い寄せてられ、吸引されて、口と口、唇が唇に触れて、なおも流入する、わたしのキスが、チュウした唇が、男の喉奥へと呑み込まれ、蜂蜜みたいに吸い取られた。魔法みたく―― スーパーウルトラバキューム。体が宙を浮いて、気づいた時には、蕩かされて、溶かされて、半液状化娘にされて、ゲル状少女になって、少年の唇の中に、体ごと、体の中身も何もかも、全て、どんどん吸い取られていった!!
ずるずるちゅうちゅう……

暗黒の肉の管へと、内分泌液が熱く洪水する原初の洞窟、薄暗い世界に視覚を失い、体感のみの、濡れた音に、ぬるぬる包まれて、粘膜に愛されまくりながら、肉のジェットコースターみたいだ! 消化器官内をぐるんぐるん回されて、胃から十二指腸、小腸、大腸っぽいとこ、直腸っぽいとこ、一気に出口へ!?

光!? 視覚の復活、まさか!あの出口って! ココって?!
腸液にまみれて、排泄された。超淫獣少年の、肛門から。アナルから。全身を。気づいた時には、あっさり、ひり出されていた!!!!

ウンコにされたんだ!! 出会ってまだ数秒も経って無いのに! なんなの!一体! ムチャクチャだわ!! なんなのコレ!? わたしウンコって!!わたしウンコなの!?

「御挨拶ってトコかな? 御同類へのね――」

腸液にまみれて、わたしは、全裸の女体が、怒りに激昂した!

「食ってやる!! お前こそウンコになれ!!」 ……めちゃくちゃに激怒し、怒りに震えて、内より噴きあがった異常なパワーと一緒に、掴みかかろうと、肉体さえも引き千切ってやろうとしたが―― 

「ああ、ウンコになったげる! ああ〜ウンコにしてくれ!」
少年の、なんとも破滅的で、悩ましい、恍惚の声。

「ひい!」

淫獣少年の体は粘土みたいな半ゲル化して、流動体へ大変身し、わたしの美顔に、唇に激突した。驚愕の表情の、喉に突っ込んで来た。モチかうどんみたいになって、つるつる夢魔みたいに入ってゆく。暴力的に飛び込んでくる。

「らめぇ〜〜〜〜!!!!」

強制的に呑んだ。呑まされた。あっという間に喉奥の中へ、少年の姿は魔法か手品のように高速で消えた。 いや! わたしの腹は膨れあがっている。無論そうだわ。人一人分収めたのだ。キッチリその分膨体している。

腹がくそ重くなる。男一人分の肉が溜まった。滞留している。きつい。凄い。エグいくらいに熱くて、神性の帯びる、オーラも凄まじくて、発狂しそうな、超越的なモノが、腹に在るという異常な感覚。臓器が魔のパワーを浴びて、変貌しそうだ。あ! 出動する。出る。出る。毛穴から汗が狂ったみたいに噴き出る。全身の肌から大粒の脂汗が浮きまくる。発汗発熱。ひり出したい欲求がお尻に爆発する!!排泄欲の塊が!!もうロケットみたいに!!妄欲と原始の本能を点火されて!うねくり増える蛇花火みたいに!!

「ほうっ!!」

肛門張り裂ける!!!!人一人分の量感が濃厚に排出されてゆく凄まじい排泄体験。未体験の、未知の甘い暴虐だ。

「はぎゃああああああ!!!!!!!!」
どどどどどどぷっ!!!!!!!
ぶびゅっ!!!!

数瞬の後、堂々たる体躯が、ポーズをキメて立っていた。淫獣少年は、女の腸液と分泌液にまみれ、全身を濡れ輝かせながら、笑っている。何事も無かったかのように――
汚濁の中をくぐり抜けて来たにもかかわらず、一切不浄な匂いがしない! それどころか、神秘の芳香が辺りに漂っていた!!

「これでアイコだよ。」

「何が? 意味わかんない よくわかんない なんでこんな愛し方するの?? 許して。まともに愛してよ……死ぬ……駄目……嫌 殺して」

「ん? だって、君、エロ要員なんだろ? だいたいそれに名前すら無いじゃないか。」

「ワタシノナマエ…… ソウイエバ ワカンナイ ナマエガナイワ ナガナイヨ ナイノ イヤ カナシイ……」

驚愕の超絶的真実を突然指摘され、自己存在の根幹を揺るがす戦慄的事態に気付いたショックと、排泄物扱いされたり、淫獣を肛門から産んだ超常現象連続の衝撃もあいまって、女の頭脳は急激に痴呆化し人格は退行した!
ウンコにされたのは肉体だけでは無かった。プライドまでもがウンコにされていた。乙女の誇りの一片までもがウンコにされたのだ。

「だいじょうぶ! 名前なんかどうでもいいよ! セックスできればいい! エロ要員はセックスがすべてなんだよ! 安心して! 君、いい肉してるよ! 最高の快楽が味わえるよ!」

ナマエホシイ……

「じゃあポチ。」

フザケナイデ……

「じゃあエロ・ロボット1号エロノウメコ。」

イヤ…… ダサイワ

「ふふ、じゃあ鈴○貫太郎子。」

ソレ オニカンッテイワレタ シュウセンジノ ソウリダイジンノ ナマエ オトコジャナイノ モー バカバカ……

「じゃあ●×※□△●◎×……」

人には発音不可能な、神の御名をプレゼントされた。神名を名づけられた、その瞬間、

ペシャンコに潰されていた自我が再構築されてゆく。巨大になってゆく。精神が、ビンビンになり、超高層タワーみたいな、立体構造となって、階層を増し、天を目指し、どこまでも、高く高く伸びてゆく。複雑な大伽藍(がらん)が、無数の小部屋を増殖させて、無限に、超巨大に広がってゆくように、心の在り様が、アッパーになってゆく。大海のように自信が満ちてゆく。壮絶な誇りに、絶対的な確信に、目覚めてゆく。マインドは、自在になってゆく。

神が気まぐれに作った泥人間の女?
生肉の有機エロ・ロボット!?
人魔の間で生まれた妖獣??
人知を超えたセックスマシーン??

なんでもいい!
生が全肯定された。
生きる意味を超えた意味を、超多幸的に、体感した! 生きる意味がどうのこうのという、世間にありがちなチマチマとした問いから解放された! 心もボディも絶倫的に絶頂している!

「ああ、まともに愛して欲しいんだったね。ほら。」

性器と性器が正しく繋がった。

ぐおおっ!!!!

路上セックスだ。路上でセックスされた。それも全裸で! 最強とも言える淫肉美男美女同士が! わたしの精神の復活を祝す御褒美がナチュラルに来る!!

「ほうら いい肉だね!」

性器が性器で祝福された。羞恥も社会的常識も倫理もモラルもかなぐり捨てた歓びがアクメってく。新しい歓びが爆発的に広がってゆく。女体は灼熱する快楽の合金と化してゆく。理性も何も溶けて、快感は全てを溶かして――

きもちいいいいいい!!!!!!

確かにそれは新しい出会いであった。運命だった。ステキだった。モリモリしていた。躍動していた! 舞い散っていた!!





end



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07/5/23 パワーエロスからこちらに移設

あとがき

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