バカエロもの

悪魔のバイブ

あくまのばいぶ

ひんみり 作
Copyright (C) 2009 Hinmiri. All Rights Reserved.



中世ファンタジーの世界。小さな村。その外れの芝生――灰色の雲が重く垂れる空の下――

「このバイブ、生きてる!!」

村娘の言葉。その傍らには彼女の大好きなお姉様。
お姉様は大の字になって、スカートを捲り上げ、半裸の姿だ。
壮絶な快楽に煮立っている。
下半身に黒い鋼鉄の巨大バイブを、性器にぶち込まれ、よがり狂い、死にかけている。


先輩を救い出すため、後輩少女は必死の活躍を――


いや、果たせない――抜けないのだ。
太いバイブが金属ネジのように、お姉様の下半身へ深々と突き挿ささり、後輩少女は、手で押さえて抜こうとするが、それだけで、
「むぎゃるひゃぐお゛お゛お゛お゛お゛っ!!!!」
と、ギチギチに突き挿さった極太バイブを、引き抜こうとする救出行為それ自体が、強烈な刺激となって、お姉様の脳を直撃する。
お姉様の口から漏れるのは絶叫だけ。
死にかけだ。
バイブのもたらす快楽に死にかけだ。

「お姉様!!」

少女の努力を、あざ笑うかのように、バイブはグネグネ動く。
お姉様を更なる快楽の底無し沼へ溺れされる、いやらしい動きだ。
このままでは、お姉様は圧倒的な快楽のせいで、ダメになってしまう。
だがバイブは女体の中で身を躍らし、蹂躙している。
この質感は金属であるはずだ。なのに淫動するのだ。ひどい……有り得ない――まるで生きている――?

ぐいん ぐいん…… くいん くいん…

ういいん ういん……

いけない動きの連続であった。
突如として理由が解る。
バイブに刻まれた刻印を見て、少女は衝撃を受けた。

「これは、悪魔のバイブ!!

聞いたことがある。
伝承では、その圧倒的な魔力で、いにしえの女勇者をもダメにしたという、恐るべき呪いの魔具だ。
そんな伝説上の代物に、お姉様は理性を狂わされ、力を奪われ続けているというのか?
魔性のバイブは、うねり、ひねり、お姉様の体を狂わせ続けている。
凄い。
凄い。
悔しいが、効いている。忘我の境地だ。お姉様は今、別の世界に行ってしまわれている。
こんな生きているバイブに、私は勝てるのか?
こんなものに、恐るべき呪いがかかった道具に、悪魔のアイテムに、淫性の魔器に、勝てるというのか?

「私……、負けない!!」
「私、こんなものには負けない!!」
「必ずお姉様を救い出してみせる!」


決心も新たに少女は、先輩を地獄から救出することに再び挑んだ。
今度は足を、お姉様の尻と太ももにかけて、でかい尻を半ば踏んで、強く引き抜こうとする。
でっぱりにを指をかけ、全身全霊の力を込めて引っ張る。
が、結果は同じだった。

「抜けないよう〜〜〜〜〜!!!!」

必死の努力も泣き言に終わった。
半泣きする少女。
熱い涙が頬を伝い、こぼれる。
「硬いよ!硬すぎるよ!このバイブ! ……無理だよ!」
お姉様の体のなかに、深々と突き挿さって、先が木の根のよう広がっている。
雁が、ぐっと膣中で張っていて、その張りが凄いのだ。
その先端が、銛のように食い込み、無理矢理に引き抜こうとすると、先輩の大切な肉の内壁を、抉(えぐ)り取りかねない。
肉と金属とが融合し、融着しているみたいだ。
接着剤で固めたか、溶接されたみたいに、完全にガチガチだ。

どうしようもない。
少女の手に余る事態だ。

「ああ、誰か助けて! 助けて、神さま!!!!」

その悲痛な叫び声が天に届いたか、突如として女神が現れた。
神が出現したのだ。
光と共に降臨した。
女神は――天空の女神だった。
神は悲しみに泣き震える少女に言った。

「これを使いなさい。」

天から差し出されたものは、女神の御手。
神の手は神秘の光に輝いている。
差し伸ばした少女の手に、女神の御手が、少女の小さな手を、ぎゅっと強く握った。
握られた手に神の力が大量に流れ込んできた。
暖かな力であり光そのものだった。
荘厳なパワーが、溢れ、入って、満ちてくる。
女神は少女のこぶしに神の力を与えた。
黄金色に光輝くこぶし。
少女のフィストに神秘の光に輝く神の力が宿った。

「わかるでしょ? それをぶち込みなさい。」
「ハイッ!!」

少女は理解した。自分が何をすれば良いかを。
お姉様の、余っている穴に、もうひとつの下半身の穴に、それは尻の穴であり、お尻の穴へフィストを、光輝くフィストを、神の力を放つフィストをぶち込んだ!!

「ひゃぎいいい!!!! ひゃぐるもおおおっっ!!!! ひゃぐるもひいっッッッ!!!!」

効いた。
天使のフィストファックであった。
神の光を放つフィストの華麗なる突入であった。
効かぬ訳が無い。
ドバァ!!
前穴に挿っていた悪魔のバイブは、大量の愛液と共に、体外へと排出され、高々と宙空へと噴き上がった。
ドプウッ!!!!
びくん!!びくん!!
地獄の責め苦から解放されて、痙攣するお姉様の身体。
エビ反りに反って、しなる美しき白い裸身がら、「はあああんッッ!!!」と、声にもならぬ甘い吐息が漏れ、肉体は激しく小刻みにブルブルと痙攣する。
こぶしから放たれた聖なる光が、先輩の体を、神の激愛と化して駆け巡り、先輩の体孔という体孔より、凄まじい勢いで噴出していった。
神の力が全身へと及んで、光が滝のように先輩の顔面から吹き出した。
目から口から、体内を巡った聖なる光は爆発するかのように吹き漏れる。
今、お姉様の全身は光輝いていた。
聖なる光に包まれていた。

尻穴からもたらされる歓喜に、天上の祝福に、ボディは豊かに発汗し、狂い続けた。

はっ!?
少女は気付いた。
神の一部と化した己がフィストが、先輩のボディに、入れっぱなしになっていることに。

(やだ、早く抜かなきゃ!!)

少女は先輩の後穴から天使のフィストを引き抜く。
ズボオッ!!
「ひぎゃあッッッッ!!!!」
引き抜く際の、凄まじすぎる衝撃に、悲鳴があがる。
シュ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ…………
という音と共に、
やっと光が鎮まった。

「ああ!! よかった。お姉様、大丈夫ですか!!!」

だが、しかし…………、
少女の愛するお姉様は大丈夫では無かった…………。

「ああっ!!
かえって廃人になってしまっているっ!!!!」


神のフィストをぶち込まれ、そして引き抜かれた衝撃で、お姉様は、すっかり白痴になってしまっていた。

少女はお姉様の両頬を涙ながらにパチパチとたたく。
でも、お姉様は、
「ひゃおひゃお」「むぐるるる」「ひあひあ」「ふわふわ」「はひはひ」
といった訳の分からない言葉しか喋らない。
唇から洩れる言葉は人間には分からぬ言葉ばかり。
意味不明だ。
脳がバカになっていらっしゃる。
完全に狂っていらっしゃる。

「元に戻って!!」
「元の明るい、健やかで、快逹で、賢い、お姉様へと戻って!!」
「お願い〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」


悲痛に叫び、涙する後輩は、再び女神に、必死の形相で助けを請うた。
「女神様ああっっ!!!!」

だが女神は、少女からくるりと背を向ける…………

「女神様、あの、ちょっと、」
「それじゃこれで。」
「わたしの仕事はここまでよ。先輩共々、幸せになって良かったわね。」

「ああっ!! どういうことですか?!」
「あとは、あなたの愛と努力と敬愛の念とで、好きな人をなんとかするのよ。わかった?」
「そっ、そんなああっ、無責任な!!」
「地上に魔族のアイテムがいつまでも放置されているのって、困るのよね。神としては。」
などと、つぶやきながら、女神はバイブを回収すると、いそいそと天上界へと帰ってゆくのだった。



地上には…………激烈な快感にうち震え、向こう側の世界に、イッたきりになってしまっている白痴女と、涙と困惑にうち震える後輩だけが残された。
「お姉様〜〜〜〜! お姉さまあ! おねえさまああああっ!!!!」
「戻ってきて!!わたしのところへ戻ってきて!! はやくまともになって!! 回復して!!」

「あひゃあひゃ ひゃぎゃひゃぎゃ むぎゃむぎゃ むぎゃひぎ むぎゃるひぎぅぅぃ むぎゃるひごぉおおおおおっっっっ!!!!!!!!」



(追記 『かような事態を放置するこの女神は非常に感じが悪い!』という意のご指摘があり、え〜〜、フォローしておきますと、この後、この先輩娘さんの心身はちゃんと治ります。安心してください。え? なんで治るのかって? 奇跡が起こるんですよ。愛の力です。そういう世界だと納得してください。)




end




09/8/12 UP

あとがき

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