童話エロパロもの

全裸の王さま

ぜんらのおうさま

ひんみり 作
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王様は全裸だった。
それは凄まじい裸だった。肉体美だった。筋肉が王の風格だった。
張りも艶も量も、まさに肉の王者だった。
そして何よりも―― 王に相応(ふさわ)しいものが股間から突き上がっていた。
平伏したくなるようなサイズであった。神々しきリンガ(男根)であった。
美しく力強い。性器に力に溢れていた。人の上に立つに相応しい巨大な勃起であった。

女王のボディも凄い。民たちのまえで見せつける。
申し訳程度に、最低限度で肌を覆っていた布切れが、秘部を隠していた衣が、足元へ音も無く落ちたとき、ロイヤルヌードの解放と露出に、民たちの目が震えた。
女王が高貴なる肌を晒(さら)した。禁じられた秘密の肉体を。己の牝(めす)肉の凄まじさを。
女盛りの体は余りに淫靡(いんび)なものだった。
あまりにも悩ましい脂肪が、女肉が、何の制約も無く淫らに盛りあがっている。いやらしく命にうねくっている。
淫蕩すぎるボディはエロスに狂っていた。肉体のすべてに性力(シャクティ)が溢れていた。
女王の高貴なる姫肉は、神に愛されしものの造形であった。
一糸もまとわぬ王族たちのヌードであった。

そして向き合った。ねっとりとした視線を交わす。互いの肉体を撫でるようにして――。

まさか、やるのか? 民たちの前で。人前で? それもまっ昼間から?

屋外で、交合である。王族の合体だ。地と民を、祝福するように。性宴であった。
濡れ光る性器に、汁する女王の入口に、王の巨大な肉矛が入った。
卑猥(ひわい)な音を発(た)てて、汁を撒き散らしながら、めり込んでゆく。
巨大なそれは、規格外なサイズであった。許されないほど人外であった。大型獣のそれだ。
艶もサイズも怒張具合も何もかもが凄い。王者の逸物だ。

さんさんと降り注ぐ陽光を全身に浴びて、王と女王は一個の肉へと還った。
これはヒトのセックスでは無かった。猛る獣のまぐわいであった。
汁が飛び散る。
すばらしい。快宴だ。性なる宴(うたげ)だ。
女王のよがる喘ぎ声が、町中に轟き、響きわたる。

あまりの淫景に、子供は、正直者の男子は、何も言えなくなる。
いや、言えた。ねっとりとした、熱く、ねばい声で。
王さまは……、はだかだよ……




end




<あとがき>

数年前に書いたもの。少し修正してアップ。オチらしいオチがない? ひっくり返ってるというか、逆転するネタが好き。倒錯に憧れが……




07/9/17 UP

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