パワーエロスシリーズ

超人妻

ちょうひとづま

ひんみり 作
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おれは平凡な営業マンである。
商品の説明に、呼び出されて、その家を訪問する。
午前の明るい陽光の中、指定された時刻に行くと、セクシーな人妻が待っていた。
光溢れる客間に、招くように通されて、美人妻と二人きりになる。
ドキッとした。

―― なんとも、悩ましいのだ。人妻は、目のやり場が困るほどに、巨乳だ。
タンクトップを下から突き上げる、乳の盛り上がり具合に、自然と視線はそこに行く。男なら嫌でも目が行く。
引力に逆らうような、揺れる淫らな乳塊の、圧倒的量感に、クギ付けになる。
首回りの大きく開いたタンクトップを着ているから、匂うような乳の上半分が、完全に見えている。
どうにも扇情的なデザインのブラジャーの肩ヒモも二本覗く。
ソファに座るとき、前に屈むと隙間から、乳輪と突き勃つ乳首が見えたようだ。
ブラはその機能をロクに果たさない、極小の品らしい。
まろやかな乳の半球は、触れたくなるような、誘うような、肉感、生命力に輝く桃肌だ。
実に柔らかそうだ。
輝かんばかりに、眩しい。

お茶請けを出すべく、キッチンへと、後ろに回った背中に、ねっとり目をやると――
尻もでかい。
突き刺してと言わんばかりの、男の本能に訴えかけるような、いい形をしている。
タイトなショートパンツが貼り付いて、誘うような動きは、ぷりぷりである。尻の美形だ。

人妻として、ギリギリの衣服に身を包む。
いや、別に普通のスポーティーな上下の服だが、中身がセクシーすぎるから、ギャップに萌えてしまう。まるで娼婦のようだ。
男を欲情させる結果になる。

こんないい尻を、夫は毎晩、好きなようにしているのか――
旦那はセックスで毎度おもいきり、後ろからぶち込んで、中出ししまくってるに違いない。
前を向かせて、おっぱいを揉みまくり、色も変わるほど吸いまくってるに違いない。
このグラマー妻相手に、毎回、顔にも体にも男の液を掛けまくってるぞ。
なんとも色っぽい奥さんと一緒になれた亭主がうらやましいぜ。


俗な感想だが、妙齢の、うまそうな人妻を見れば、誰だってそう思うだろう。

しかし、己の色気、色香に、無自覚なのか? 幼稚な乙女チックなタイプか?――
いや、そうではなかった。
美貌の人妻は、商品の説明を聞くのもそこそこに、パンフをテーブルに置くと、おれの手に、手をかけてきた。
指と指を重ねる。

意味深に、いじくる女の柔らかな指先に、淫らな意志さえ感じる。

「まだ、帰らないで」と言う。
いや、もっと露骨に、身をくねくねさせて、「いやいや、帰っちゃだめよ!」と畳みかけてくる。
引き止める手が、おれの胸に腰に妖しくかかり、震わせて、いやらしい真意を―― 後腐れの無い、その場限りの不倫を求めている?
奥さん、まずいですよ。目的が不純ですぜ。

美貌と美体はさらに近づく。おれの隣にピタリと寄せて座る。
熱っぽく煙る人妻の顔と唇が、おれの頭に近づく。

濡れるような目。
熱い肉肌。
潤む唇。
発情したメスのものだ。
声も揺れている。

うわ! おれが危ない!
以上で商(あきな)いは、仕事は切り上げだ。平凡な男相手に話が良すぎる。うまい話には罠がある。一般人相手のハニートラップか? 詐欺か美人局(つつもたせ)か何か知らないが、この先ロクな展開はせんだろ。
沸騰する脳を抑えつつ、必死で理性を総動員し、人妻の廻りに廻った腕と脚の絡みを、誘惑と蠱惑(こわく)を振り切って、客間を出た。玄関まで引き下がる。
形ばかりの挨拶をし、立ち去ろうとした瞬間――

「抱いて―― ああ、抱いてください」

そこで、最高度の挑発が来た。

つるり!

ショートパンツを下ろし、くるりと回って、人妻の尻が突き出されたのだ。
パンティの食い込みも露骨な、ド迫力の尻が、おれの眼前に、どん!と提示された。
尻は、出来の悪い陶器のように、たっぷりとぬめり、テラテラとしたテカリも、余りに淫猥だ。
丸みを帯びている。女性ホルモンのパワーだ。発情ホルモンの力だ。
尻も太腿も、発情期の肉食獣みたいに、熱く潤みまくっている。

「男になってくださらない――? このお尻を、自由に犯ってもらって構いませんのよ。本音を出してくださいな。心のままに、本能のままに、嬲(なぶ)ってください――」

尻である。お尻の威力だ。男を虜(とりこ)にするものだ。お尻は無敵だ。
意図的に、虜にしようとしている。

こんなセックス兵器のような色狂いの人妻に、ここまで肉体関係を迫られたら、理性が無くなってしまう。
ぶっ飛んでしまう。
もうダメだ。我慢出来ない。
ぷつんと切れた。
一線を越えた。

本能の命ずるまま、突き倒した。
ひん剥く。
上を捲(まく)り上げる。下はずり落とす。暴力的に半裸だ。
裸体が露わになる。
うは!
奥さん。凄い体してるよ。そりゃセックスも、無差別にしたくなるわ。
考え無しにやりたくなるはこの体のせいだ。尻に悪いもんが溜まっている。奥さんが悪いんじゃない。欲求不満をスッキリ解消できるよう、おれが協力してあげる。

もう後先考えずに犯るぞ!! ポジティブに、いいように考えよう。
ぷるんぷるん揺れ踊る肉体を、凄まじいエロボディを、玄関すぐの廊下で、床上セックスへ、なだれ込んだ。

胴部をぎゅん!と掴む。
エクササイズでもやっているのか、ウエストはしっかりと、くびれている。
細く、むちむちとしていながら、――矛盾するようだが、引き締まっている。

細身の体には、不釣合いなほど前方へ突き出したおっぱいを、持ち上げた。
ずん!と来た。
巨乳の重みはたっぷりと、手の平に載った。
ほう 感心する。
感じる。人妻の乳だ。
上へとリフトする。
すげえ! でけえ! おっきいな! 柔らかい!
夫のみに愛される、個人占有の双乳を、他人のおれが揉み潰し、揉みしだく。

さらに倒して女体に乗っかる。

乳首を摘まむ。愛撫する。噛む。舐める。ひっぱる。めり込ませる。
指を乳首に突き挿れる。グミみたいな反発と弾力。ピンクの乳輪。
指の間から乳肉脂肪が出るほどぐいぐい鷲掴む。

愛撫は全身に広がってゆく。
二の腕、肩、腹、尻、太腿、脹脛(ふくらはぎ)、足裏、陶然と擦り上げる。
淫らな汗を浮かせた、濡れた女肌の上を、おれの愛撫は走った。

柔らかなメス肉は、どこもかしこも立派な肉体だ。
圧倒の肉感は、舐め甲斐が有り過ぎる。

性器にキスし、腹にもキスし、唇にもキスする。奪った。ブ厚い唇を舐めまわす。
ノーメイクだっていうのに、ルージュを塗りたくったかのような、口唇の大胆な紅さだ。
それが、おれのものになった。
キスマーク。女の柔肌に、所有の証をこびりつかせていく。

女の二本の腕が絡む。
おれの背に、腹に、尻に、体中を、イソギンチャクみたいに、這いまわる美手。女の愛撫。燃えるぜ。

舌が入った。肉色の歯茎に、互いに唾液を交換し、他人の関係じゃなくなってゆく。

指で女性器を掻き回した。トロッている。愛液がタップリと付く。
ぬちゃり ぐちゅ!
若々しいのに熟れた性器だ。生カキみたいに熱い。
蜜壷の内にも肉が詰まっている。

ズボンを下ろしてギンギンになったペニスを出す。腹に足に擦りつける。でかい尻に手をかけながら、ついに夫しか触れられない部位を、狙った。

「ああ、早く―― そうよ! ああ!
挿れて…… 奪ってちょうだい……」

ぐしょぐしょに濡れた裂け目。
人妻の性器だ。挑むように勃起した陰核に触れると、
「ひい!」
すばらしい高感度だ。周囲の肉襞も粘膜も、潤み狂っている。

膣口にペニスを当てて、前進! 挿入!
うひょお!
歓喜の瞬間。ひと突き目は最高だ。ぬるぬるきもちええ〜!
壮絶な感触!
ぬるむ膣腔。凄い味だ。別世界のマ○コだった。ぶっ飛ぶ。逝ってしまいそうだ。

ずぶずぶ貫き、おもいきり、突き上げた!
ずん! ずずい!と、チン○のアッパーカット。
「ひゃあ!」
悲鳴が上がる。
「ほれほれ おらおら」
無慈悲にピストンすれば、さらに悲鳴。
歓喜に悶えるメスの喘ぎ声は、近所に聞こえるじゃないかと思うほどの勢いで、ピンクと白い歯に彩られた涎まみれの口から、吠えまくった。
どろどろの膣腔を気持ちよく突き続けると、高くうねるようなよがり声は、すすり泣くような喜悦へと変わっていった。…………
…………

数分後――

人妻が、猛然と蠕動していた括約筋の攻めを、刺激を、緩めた。
満足の溜息が深々と洩れて―― 濡れる声が言った。

「いいわ…… 女の、官能の炎がすこし、鎮まったわ――」
おお、感想である。

ペニスの感想も訊く。
「いいわ…… すごい。すてきよ」

「夫のものはどうなんだ? どっちがいい?」
すると、……やや沈黙があってから、濡れた唇が、挑発的に答えた。
「知りたい? あなたのものよりも大きいわ。20センチよ…… コーヒー缶みたいに太いわ。大筒よ
「おい、ウソだろ。いくらなんでも、でかすぎるぜ」
「ちなみに身長は190センチはあるわ。夫は筋肉隆々のムキムキマンよ」
「……おまえ、モンスターと、いつも営んでいるのか?」
「ええ、毎日よ。今朝もしたわ。タフなの…… 多い日には一日に13回はするわ。夫はあっちもすごいのよ」
「ふざけんじゃない! 冗談に決まってる。そんな人間がいるものか! おまえの夫は人じゃない。馬か牛か熊か雪男だろ」
「そうかしら? 信じないんなら、それでもいいのよ」

下半身は淫らな運動を再開する。
忙(せわ)しなく尻を動かす。
下腹部は密着し、熱い泉が、大量に湧きでてくる。

ハッタリか嘘か出鱈目を言って男のプライドを揺さぶる作戦か?
女の意地の悪さか?

ん? 天然の潤滑剤をたっぷりまぶした膣自体に、おれは矛盾を感じ、突っ込みながら突っ込みを入れる。

「そんなデカブツをぶち込まれてる割には、キツいじゃねえか、おまえのマ○コはよ」
人妻は間髪入れず答える。
「器用だからよ。女のものは。だから、合わせられるの。相手の男のものに」

……ま、どうでもいい。そんな男は滅多にいない。いたとしたら見世物クラスの怪物チン○男。いや、そう感じたってことだろう。女が言うチン○サイズの感想は、定規でキッチリ計るわけも無し、目測でいい加減でデタラメだからな。

「このお尻は、旦那のものなんだろ」
「ええ、夫のものよ」
「今はおれのものだ」
「いいえ、夫のものだわ! ……ああ!
突く。
髪を暴力的に引いた。
顔をこっちに向けさせる。
法悦にセクシーに濡れた顔。

「おれのものさ。その顔にもかけてやる。おれの精をな」
「…………いえ、あの人のための顔と、唇よ」
「尻も性器も全部見ちまったぜ」
「みんな亭主に言ってやる」

「嫌、言わないで。 ああ、駄目………… 許して…………」
「ひい!」
突いた。
突いて、また訊く。
「このお尻は誰のものだ?」
「…………ああ、言わせないで、ひっ ひい!
お尻の穴に指が! 触れて……あ、ふわ 指挿れちゃ、嫌、…………

…………はい、あなたのものです。……みんな見られてしまいました。
でも、お尻の穴は見ないで」

「いいや、見てやる。……おお、ひくついてやがる。ここも濡れてるな。すげえ体してるぜ。ほんと変態だな。食い物みたいに美味そうだぜ」

「食べないで。かじらないで」
「食べてやる。かじってやる」

「わたしは貞淑な人妻です。破廉恥な言葉は言えないわ。―― 精液、だなんて――」
「十分言えてるだろ」
「……顔には掛けないで。舐めるのも、しゃぶるのも嫌」
「うそつけ。やって欲しいんだろ?」
「飲めないわ。ザーメンなんて絶対に飲めない。吸わせないで。
わたしのお乳は大きいけど、おちんちんをおっぱいに挟んでしごくなんて、絶対に嫌よ」

「して欲しいことばっかり言うんじゃねえ」
「アナルなんて絶対ダメ! けして入れちゃダメ。変態よ。興味を示さないで」
「全部してやる」
「意地悪――」


たいした好きモンだし、体も凄え。が、まー、でも、平凡な主婦だ。
結合したまま、四つん這いで、突きながら、歩く。台所へ――
ん、女はフライパンを手に取る。

何をするんだ――? 犯りながら料理か? お昼の準備か? それとも、まさか、それで急に反撃でもする気か?
いいから、見てて――
両手を円いところの両縁部にかける。
「あ、
ああん……
ほああああ!!!!」

紙を巻くように、強引に、フライパンを曲げた。
両側から丸めるように、男でもプロレスラーのような大男にしか出来ないような超人技を、いきなり披露した。
「おおおおお!!!!!!」
細腕がパンプアップしながら、怪力を絞り出した。
普通の女に出せる力では無かった。

なんだっ!?この女は?!
ただの好き者女では無いぞ!?
スポーツで肉体を死ぬほど鍛えてたのか? 元女子プロレスの選手か何か?


「おまえ、何者だ??」

「これやると燃えるのよぉ〜〜!!」
フルパワーに、絶叫しつつ、セックス行為と怪力破壊行為に燃える人妻は、のたまった。
「おおおお〜〜〜〜 オマ○コ濡れるぅ! 働き者のマ○コが濡れるぅ!!」
「掃除・洗濯・炊事をてきぱきこなす、すてきな若奥様の、マ○コが濡れるうううぅぅ!!!!」

「これが新妻力(にいづまりょく)よおぉおおおっ!!!!」
よくわからん絶叫。
どういう種類の淫語だ?
おお! 愛液はドバドバ出てきた!

「帰ってきて! あなた 帰ってきて! わたしのお尻が奪われてる! いいようにされてる! 好きにされてる! お尻を、お尻を早く助けて!!」
おいおい……急に夫を求めんなよ。
最初に欲しがってたのはおまえだろ。

「罰して! 淫乱で不貞なわたくしを、厳罰に処してえぇ〜〜〜〜!!!!!」
背徳感がいいってワケだな。
「罪人なのぉ〜〜! 肉欲の大罪……ああ……
はぁああ! バレたら夫に殺されるぅ〜〜〜!!!!!」


怪力は放つわ、背徳は意識するわで、女体は、すさまじいぬるみで、四方八方からチン○を舐め覆い、膣壁と肉襞は、淫猥な意志を猛然と発揮し、おれのチン○をねぶりまくった。

ほ、溶ける。
むちゃくちゃ気持ちいい。

この女は怪物だ。セックスの化け物だ。
危険だ。リスキーだ。
いきなりタダで据え膳食わせるなんて、元から変だと思ったが、やはり劇物・劇薬、毒蛇・毒茸のたぐいだ。
おかしい。いかれている。痴女だ。
勃起し続けるべきなのか、後方撤退し、戦線離脱を図るべきなのか、萎えるべきなのか、帰社すべきなのか、とっとと、ごちそうさま!して、次の営業に行くべきなのか、引くべきなのか、えぐるべきなのか、突きまくるべきなのか、射精すべきなのか、おれの知性は、余りに凄まじい快楽の中で、熱いカオスとなり、混乱した。



遠のく知力。沸騰する意識。消えそうになる人間としての何か――良識。常識。掟(おきて)。そんなもん……ああ! きもちいい。
理性が遠くなる。
今は気持ちよくても、破滅する。
だが死ぬほど気持ちいい……
こんな謎だらけの超ド変態人妻と、脳天気に犯り続けていたのでは、リスクは激高。
ヤバイ。ヤバイぜ。
いや、死ねばいいのか…… 逝けばいいのか……
いや、生きねば………… 生きろ!だ。
頭のどこかで警鐘が鳴って―― 鳴り響いている。
銅鑼(どら)だ。
アラームだ。

その音は、現実化した。


呼鈴が鳴った――
玄関からだ。

「夫よ。帰ってきたわ。あの人が―― ああ!」
ドアが開く。
ずんずん上がって来たのは、スーツ姿の、ものすごい大男だ。

なのに女は性行為を隠そうという気が全く無い。
逆に不貞を見せつける勢いで腰を振りまくる。
おい、離れろ! こら!
あ、うわ! 締まりが凄すぎて、抜けねえ!!!! 膣痙攣(ちつけいれん)か?!
男と女がつながりっぱなし、腕と足が全部で八本の、タコになっちまう!!



夫の知らぬ間に、愛しい妻が、最愛の新妻が、見知らぬ男を引きこんで、昼間っからお楽しみ――
破滅だ。
万事休す!
修羅場と化すのか。
この寝取られセックスの痴態ぶりを見て、夫がどう言うか。何を思うのか。
ショックを受け茫然自失となるのか?
いいや! プロレスラーみたいな体躯の男が、カッとなり、激高、逆上し、反射的行動に出たらどうなるのか。
事と次第によっては、おれ、殺されるかもしれん? 死ぬかもしれん?
「うわああああ やっぱり破滅の罠じゃねえか
だめだだめだ!! おれのバカァ!!!」

ぬるみまくった肉壷を、わけもわからず、突きまくった。
ああ!!

飛び散る淫液。
愛液の暴噴。

「ほおおお! 死ぬぞ!死ぬぞ!死ぬぞ!
おまえのせいで、死んでしまうううう!!」


…………
…………
事態は変わらない。
空気は冷のままだ。

夫は、見知らぬ男に犯られる妻を見て、怒り狂うかと思いきや!!
ショックで白痴化したのか? バカになったのか? ――いや、なんと、微笑んでいる。
冷静だ。
痴態を見つめるクールな優しい目には、欲情を混ぜ浮かばせていた。熱を帯びてゆく、複雑な感情が読み取れた。

男の顔を呆然と見ながら、おれの狂ったピストンは続いている……


「やはりな…… 想っていた通りだったよ。すばらしい光景だ……」

は? なんだ、この夫は? なんだ、この言い草は?

「わたしのためにも、どうかプレイをじっくり続けてくれたまえ」

「同意の上での行為は不倫に当たらん。これはスワッピングというものだ。そう、変則的な方法で私たちの宴(うたげ)に招いて悪かったね」



どんな概念を導入しようとも、実質的に寝取られているというのに…… 聖人君主か? お人好しか? 大人(たいじん)か?
信じられない丁重さだ。


「ああ、 性癖―― でね。…………
私は、妻が他の男のものになっていると、たまらなく興奮する性質(たち)なのだ」

「寝取られフェチとでもいうべきか……

素晴らしい尻と乳、格別の性器、最高レベルの肉体を持つ美人妻だが、こう毎日では――マンネリ気味でね…… 
ありとあらゆる変態セックスのレパートリーを、結婚わずか数ヶ月で、やり尽くしてしまったのだよ。 ……二人プレイではもう刺激を感じんのだ。新鮮味が無い。

しかし他の男のセックスに、よがる妻を見るのは、実に飽きん!!!!



にわかには、理解し難い、性癖だ。


「私も参戦する。後ろの穴を使わせてもらうよ。何度も使った穴だがね。前が埋まっていると、きっと格別なはずだ。 おお、興奮している」


ズボンを下ろす。
女のさっきの言葉はウソじゃなかった! 寸評通りのモノ、特大の男根が出てきた。
でかい。
男のものは、おれが生まれて初めて目にする、目を剥くような巨大さだった。
勃起しているのだから、なおさら凄まじい。


やっと、わかった真実――
こいつら、ほんとうは―― 人外なんじゃないのか??


「後ろの穴の適応力は、前ほどでは無い。肛門は慣れにくいのが良い。…うむ、よろしい」
謎な講釈を残し――

ずぼおっ!!!!

おお、人妻は、後穴を突き挿れられて、ひいひい泣く。
快楽のサンドイッチ。二本挿し。好き者の女には、最高のご馳走。
淫乱妻は、忘我の極みだ。

たまらない状態に。
この状況は。
「ひ! ひいいいい!!!!!!」
主婦のやる行為では無い。
ふと気づけば、変態セックスが大好きな、好き者夫婦の、いや謎だらけの夫妻の、ウルトラ・スワップ・セックス大会の、お手伝いをさせられていたのだ。

ああ!こいつらまともじゃねえ!ただの夫婦じゃねえ!!
何か、泰然とした態度は、超然とした雰囲気は、倫理も、法も、人知も、超越している。
凄まじい体熱、おびただしいエロスを猛散させながら、アクメになってゆく。狂乱してゆく。神のごとき合体に、巻き込まれて――

人妻の熱い声。
「ああ、超人になって―― 私たちに近くなって――」
おれの体の贅肉が削ぎ落ち、引き締まり、筋肉が膨体し、淫らなまでに、たくましくなっていった!
「ほおおお!!!!」
膣腔内でおれのものが大きくなってゆく。
解る。理解できる。
とんでもない性器だ。交わる相手の、男の身体改造さえしてしまう神なマ○コだ。
「おおおおおおおおお!!!!!!」
最高度レベルの快楽が駆け昇り、超人化しつつ、おれは放った。
貪婪に蠢く人妻の膣内(なか)に射精した。
夫も、肉壁の向こうで、大量に放つのが、解った。
ダブルで、同時に射精が、体内に生じる。
その快楽沸騰は、
「あああ!!! いいわ!!!!」
変態人妻にもアクメが爆発し、女肉が歓びと絶頂に震える。


「共同行為。共に喜びを積み創りあげる。平和的で創造的な行為だ。そうは思わないか」

「これはほんのサンプルだ。もっと味わいたいのなら、君も肉体で契約したまえ。君も夫となるのだ」

「契約の証として、妻の母乳を飲むかい? 片乳が空いとるぞ!!」


言いながら、美巨乳に、むしゃぶりついている。

あ、営業販売するはずが、逆にセックスで、君も魔人にならないかと勧誘、営業されてしまっていた――
このバケモノ夫婦は淫魔か何か、悪魔じゃないのか?




end



07/9/25 UP 18/2/19 台詞末尾「。」を取り、小説の標準的表記に変更。

あとがき

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