パワーエロスシリーズ / 伝奇官能バイオレンス

淫魔夫人別伝

いんまふじんべつでん

ひんみり 作
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エロチックである。
人妻であった。
新大寺高子の尻であった。
「感じておろう」
高子を攫った荒若組の組長我堂満龍は言った。
「ええ」
高吉との営みは毎晩激しい。
夫との営みを回想した。刹那、乳と尻が晴れやかに盛りあがった。
快楽のぶり返しに漲った女体の張りであった。
峰々は昂ぶる。
括れを残して。
映画女優のような美貌は、体奥から噴きあがったエクスタシーに困惑していた。
毎夜のように夫のエキスを貪欲に搾りとる尻は戸惑っていた。
天女のように美しい人妻の尻。
人妻は貴婦人の笑みを揺らして、清雅で濃艶なオーラを振り撒く。
踝(くるぶし)から太腿へヒップへ曲線美は完璧な形状を造りあげて、麗しき女体美の彫塑は男を興奮させる欲望の立体像を生々しく描線する。
双乳は上向きであった。
尻もだ。
肉の希望に輝いている。
清楚な肢体は破廉恥であった。
楚々たる聖女のくせに逞しい肉感であった。
あふれるエロスはギャップした。
精悍さを秘めて、細胞のひとつひとつから愛欲のパワーを光輝させる―― 生命力の塊であった。
そんな人妻の尻が剥き出しであった。
いや、組の男共にひん剥かれた。
禽獣の扱いだ。
陵辱者どもにプライベートな部分を好きなように貪り見られ、デルタ地帯は濡れている。恥辱に昂じている。
性器から垂れる愛液であった。
奮える人妻の乳と尻に、我堂満龍の声が降った。
「夫とのプレイに、飽きておろう」
「いいえ、そんな……」
図星であった。
夫との営みには飽きている。
いくら逞しく魅力的な男性とはいえ変態セックスの探求には限界があった。
――ここにはやくざ者たちしかいないわ。
――まともなセックスなどしないはずよ。

肌を這った新たな背徳の予感に奮える人妻に、我堂満龍の言が二打目の鞭と化した。
「おぬし、人を喰っておるであろう」
「いいえ、そんな……」
図星であった。
人妻の秘密であった。
どれくらい“捕食”したかは――女の秘密だ。
「危険で魅惑的な女だ。いいものをやろう。呼んでやる」
机上にガラス瓶の中で蠱惑的に揺れる液体は――
蓋が開けられ、ガラス瓶から得体の知れぬ白い液体が女体に飛んだ。
「きよるぞ。あやつらだ。おぬしの同類だ」
香は魔臭――
美肌に妖しき白濁は載った。
乗ったものは妖魔の精液だ。魔液であった。
「あう――」
ずぶずぶ肌に擦りつけた。自らの手と指で魔液の塗布を敢行した。
汚液塗れになった。
美肌から異臭が昇った。
四つん這いになった高子は、豊満な乳房から白濁を滴らせている。
「連れてゆけ。やつら客人の前にな」
マネキンのような美体は男共の腕々に高く揚げられ、御輿となった。
秘所は粘液を吹きながら、四肢を伝う果汁の熱液は美肢を祝賛した。
愛液は花のように散った。
高子は地下室へと連行された。
夜の闇底のようであった。
無機質に床に据えられた拘束器に両手両足に嵌められた。
生命の輝きが大の字に鉄鎖に打ちつけられた。
束縛に震える乳房であった。地下の寒々とした冷気に双乳は拮抗した。
奮える女体が供えられた。
床には毒々しい魔法陣が何重にも描かれ、奇怪な輪の中心から魔風が吹きつける。毒々しい臭いが拡がり漂う。異空から不気味な獣の唸りがきこえた。
銅鑼のような地響きが響いたかとおもうと、黒光りする熊のような獣が二体、禍々しく出現した。
高子が眼を剥く巨体であった。
野獣の皮膚は怪しい妖液に濡れていた。
樹皮のように魔性の剛肉が盛りあがり、人妻の眼前で筋肉隆々の魔体が膨れた。
捕縛された女の前で、刹那、異形のダイナミクスは倍近く膨れ、高さ数メートルの巨躯に達した。
人妻は供物であった。
いや、闇の神でありエロスの世界の中心であった。
召還された獣人共は、ひどく濡れた脚音を響かせて高子の方へと来た。
至近に高子の胸が膨れた。
欲望の無制限の奔流が膨れた。熱い欲情がこみあげる。デザイアに肉球が揺れた。
拘束されながら尻を突き出した。
でかい尻肉の塊が照明灯を弾く。
尻肉の光沢は艶光る魅惑であった。
人妻のセックスから盛んに滲んで愛液が垂れた。噴き出した痴液であった。性器が染まっている。
後ろの穴も濡れた。
肛汁であった。
肛門をぐしょぐしょにさせた美女が――己の濡れっぷりに陶然と昂ぶっている。
四肢を拘束されつつも、肢体は官能的なポーズをとった。
必死で快楽を求めている。
高子から淫臭が立ち昇った。
陵辱される――
交わる相手は――
牛魔の獄卒と馬の羅刹――
身長2メートル以上、体重300キロは優にあろうか、巨獣の男根と高子は繋がった。
聳える二本の凄まじい亀頭銛は、高子の膣と肛門を、ぐぐ!と押し拡げた。
極太い前代未聞の感触が、官能処刑の陵辱が侵攻した。
30センチと、35センチの獰猛器官が、突き挿ったのだ。
淫汁をぶち撒けて。
常人ならば痛みを覚える犯罪サイズだ。
アナルと性器に熱する鉄根は、過激なインサートを、鮮烈なグラインドを、重々しく女体に刻んだ。
野獣のピストンはハードに見舞った。
高子は愛液を見舞った。
魔根を迎合する腸液が卑猥な音を発てて噴き出た。
凄い音を発てて裸体は運動した。
性獣の交尾だ。
贅沢なアクメが襲った。
人妻は獣人セックスに悶え狂うエクスタシーの権化と化した。
エロスのステージが狂熱した。
嬌声が走った。
多情な淫欲を乗せて女体から重く粘液が洩れる。
「んん……!」
高子は魔獣とのセックス交為に没頭した。
理性も知性も洗い流す奔騰は狂乱であった。
巨体が熱い。
欲情した巨獣が射精する。
精子がはちきれた。
獣体から大量の精液が溢れた。
精汁臭い。
石床に白濁がぼとぼと溢れた。
だが雌は、満足できなかった。
吸い尽くす勢いであった。
美肉の亢進は、魔と妖の結合は、欲望の奇跡に達した――
熱い粘液噴射の肉の大砲は怪音を発てて精を射した。
人外の量であった。
応じる高子も、であった。
脂肪と筋肉の強靭たる美女は30リットルの精液を吸い尽くした。
ああ――
正義の妖女が生まれようとしていた。
魔獣の精液を浴びて、高子は良いものになった。
正義の女妖魔と化した。
輝く女淫魔は生まれかわった。
エロチックな正義のヒロインが地下の異空間に誕生した。
「そんな――」
お尻は羞恥した。
「柄じゃなくてよ。恥ずかしいわ」
満龍は恥じ入る人妻の尻に言った。
「いいケツだな」
「ええ、いいお尻よ」
欲望と興奮を載せて妖女は答えた。
「美味しかったわ」
二体の巨体をしげしげと愛しげに見つめる瞳は感謝した。
「いくわよ」
次の瞬間、
高子は拘束器の太い鉄輪を平然と引き千切った。鈍い金属音が悲鳴を発てて飛び散った。
金属片が床に落下する。衝撃音を次々奏でる。
だが高子の尻は巨獣と繋がったままだ。
エロチック・レディと超常のモンスターは生殖行為中だ。
尻の前後に巨大なペニスを二本咥えながら、巨獣二体をペニスごと引き摺り、地下室の鉄扉へと達した。
小笠原流の足捌きから怪力を絞り出す妖女の所作だった。
行く手を扉が塞ぐ。
女腕はパンチを繰り出す。
音速の拳。
マッハの打撃は破壊した。快楽の軋みであった。
鮮烈な一撃は鉄扉を破砕した。女腕は鉄板をぶち抜いた。
「ふん!」
脚蹴りが残りの鉄板を四散させた。
キックは雷光であった。
そして、
性器とアナルが巨獣ペニスを解き放つ。肉の連結を解放した。排泄するみたく巨大ペニスは排出された。汁音が猛音を発てて轟した。
地下室から脱出した。
性臭漂う現場に、交戦の地下室から抜け出た美裸身は、地階から一階へと階段を急上昇した。
廊下に居た見張り係は、高子のエロチックな全裸ぶりと邂逅し、ヤクザ男は目を丸くした。
驚愕する三下の顔面に――美貌が急進し激突する。
「あなた、聞きたいことがあるの。あたくしとキスしなさい――」
高子は妖しく唇を押しつけた。
人妻の凄まじい舌が一瞬で窒息するほどねぶる。美しきディープキスの眩暈と幻惑が貪る。いや、唾液ごと人妻の舌が男喉に侵攻した。
くぉ!!
強すぎる高子の腕力は抱擁した。
「このままキスを続けなさい。あなた死ぬほど気持ちよくなれるわ――」
肉と肉がぶつかる音。廊下に妖しき邀撃(ようげき)の濡れた快音が響く。美女の舌が思い切り伸びた。強靭であった。男の胃に達した。痴感は碇となって曳航する。詩情が流れる。
吸引した。強力であった。男の内臓が競り上がる。バキューム・キスが男の中身を吸引する。
じゅるじゅる ちゅうちゅう――
男の内臓が駆け上がり、臓器の蕩ける音が上昇し、三下の体はみるみる縮まる。高子の美口に全臓器が参上する。
「ああん――」
じゅぼじゅぼ! ちゅるちゅる!
妖異は過激に“捕食”した。
人妻は三下の体を一気に呑みきった。愛情は腹に収めた。美女の唇は異様なるキスで男一体を呑み干した。
接吻でチンピラをいただくと、数十秒後、猛速力で駆け出した美女の疾走であった。組事務所は美しい人妻を噴き出した。



 
高子は夜の街を駆逐した。
エロスのキャノンボールは夜の底を快走した。
常人離れした猛速力で向かった先は極東豪鬼会の事務所であった。
快脚が熄んだ。韋駄天走りの脚力が停止する。
極東豪鬼会は眼前であった。
駆け参じた妖異を前に建物が色を失い怯えたようだった。
妖女は入口の扉を開けて中へと入る。
二つ目のオフィスに若い男性が腕と脚を縛られ束縛監禁されていた。
人質だ。
緊縛であった。
「助けにきたわよ」
美しき人妻が呼びかけた。蕩けるような美声で。
「由利川さん?」
「そうだ」
「用があるのよ。助けてあげるわ」
スーパーヒロインのように快活に応えた。
「でも、その前に」
股間に人妻の紅いルージュが悩ましく吸いつく。
スーパーヒロインはこんなこともするのだろうか。
美女の頭が男の股の間で怪しく蠢いた。
凄まじいサービス開始に人質は驚愕した。
いやらしい妖舌の連続運動だった。
股座で舐める快美動は愉快に愉悦した。エロチックに窄まる美唇の拘引は、たまらなかった。
「いっぱい出して。あたくし先ほど獣に犯されましたけど、まだ満足してないのよ。欲求不満なのよ」
フェラチオの汁音が充満し、美女の与える天上の蕩戯は拷問寸前の愛の調べを奏でる。熱い泉は清流する。
感謝を唇に噴射した。
人質は快美を噴激した。
下半身から白濁は数発出た。
なおも高子の舌は奉仕した。フェラチオに拘泥した。
人妻の口は白い糊で溢れている。
神秘の動きで、さらに搾りとった。
蠢く唇は絶品だ。
白濁を嚥下した。
高子は五度も啜った。
フェラチオは好意であった。
呑みこんだ美唇に男根は深々と潜航し沈んだ。愛欲の海であった。
熱いエロスの大海に溺れた。男は耽溺し下半身から噴きあがる官能に恍惚と呻いた。
「死んじまう」
「ええ」
口為の最中に女は言った。異妖であった。
じゅぶじゅぶっ!! どぴゅどぴゅ!!
精液は猛烈に出た。
猥褻な射精音を発てて連続し、6度目の射精を果たした由利川は気絶した。
「あら、気絶しちゃったわ。じゃ、あとで訊くわね。由利川さん」

濡れた女体は口筋運動に珠の汗を零(こぼ)しながら、美手は壁に掛かった男物のロングコートを一着、拝借した。
美裸身は女軍人のような濃茶色のロングコートを纏い、美身を覆った。
裾先を空気にたなびかせ、素足に性器剥き出しの高子は、濃艶な肢体のアスリートは由利川を持ち上げた。
射精失神した男性人質の体を、肩に軽々と乗せて、高子は出発した。否、肉の矢と化した。
数十秒で人外速度に達した駿脚は、夜明けの都市の底に、美の矢と化した。
爆走する女飛脚の肩の上で米俵のように体重70キロの無辜の男体は揺れた。



 
高子は失神した由利川を、竹部法然が住職する竜巌寺へと届けた。
生臭坊主は、由利川の粉も吹かないほどの憔悴ぶりに、「色っぽい人妻よ、おぬしのせいじゃな」 と 喝破した。
人妻は問いには答えず、本堂に男どもを残し、廊下へと踵(きびす)を返す。
魔液に汚されたすぎた体を、湯堂の湯で身を洗い清めると、異臭と性液は洗い流されて、活性化し過ぎた体が人間らしさを取り戻してゆく――
常人らしく“黒色の訪問着”へと着替えた高子は、目覚めた由利川から、その店の場所を訊き出すと、一刻も早く急務すべく、表へと出た。
朝の境内に、人妻の姿は艶っぽい清風を撒いた。
だが、駆け出した人妻は、寺の参道を出た途端、凶暴な風体の男共に囲まれてしまった。
野太い男腕の数本に捕まった人妻の体は、乗用車の後部座席へと押し込まれた。
拉致された。
残劉組の手の者共によって、儚げな美影は連行された。
行先は廃ビルであった。
直行した車両から高子は引き摺り出された。
荒んだ凶的な無機質なコンクリートが視界を占めていた。
女にとって絶望しかない冥く濃いグレーが澱んでいた。
暴力団員らは殺る気であった。
獣性を噴き出す凶顔どもの暴力視線に晒された。
高子は剥かれた。黒色の訪問着を――喪服であった。死者を弔う喪服が割れて肉球を露骨した。撥ね上がった乳肉の張りが生命力を言辞した。桃色の隆起が勃つ。乳首だ。魂が欲情している。メスの本能の明示であった。
陰唇が恥丘がアヌスが勢いよく盛り上がった。
秘裂は女の液に濡れた。
性欲という名の欲望は饒舌であった。
熱い暴虐は満ちようとした。いや、冷たく奇襲した。
「はあぁん……!」
高子が悲鳴をあげた。
人妻の性器に冷たい凶器が挿入された。
殺意を示すマグナム拳銃の脅迫であった。
ぐい!と拳銃が女膣をまさぐる。
危険な異物の侵入に、膣が愛液をひり出して悶える。
「ひい!」
肛門にも冷たいピストルは押し当てられた。
いや、挿った。
危険な二本挿しだった。
銃身が女の熱を帯びた。
高子は前と後ろに性器と肛門に銃を挿されて――昂奮する。
ヤクザ男は高子に冷酷に嬲った。
「大事なところに穴あけられてえのか?」
高子が答えた。
それはやけに“はっきり”とした返事だった。
「ええいいわ。撃って」
残劉組の陶岳睦麻は困惑した。
ヤクザは戸惑った。
「大事なところが裂けちまうぜ」
「いいわ」
人妻が答えた。
「いいのか?穴が開いちまうぜ」
「いいのよ。ぶち込んでみて」
喜んでいる。
喜悦している。
「ああ殺ってもいいのよ。撃ってみてごらんなさい。おもしろいから」
異常な興奮を乗せて高子は呻いた。
「あたくしを破壊して」
人妻のあまりの熱望ぶりに、犯ってから殺るつもりの凶犯者どもは、あまりの自己破壊欲求に、あまりの処刑願望ぶりに、死姦へと陵辱方針を切り換えた。
「あばよ淫売。あの世にいっても、こっちじゃテメエの死体を姦りまくってやるぜ。おめえのマブい肉をな。俺たちに美味しく喰われることに感謝しな。悪くおもうなよ」
BAN!BAN!
高子の膣と直腸に殺意の弾丸を発射した。
人妻の尻に弾丸をぶち込んで殺害する異常な残虐さに、暴力団員らは異常興奮し全員が勃起した。
性器に肛門に凄まじい暴力は溢れた。
生々しい高子の肉奥が硝煙臭くなる。
だが、
「あふん」
であった。
妖女の肉体は射撃を受容した。
おそるべき肉の奇跡が拳銃の破壊力を上回った。
火薬の化学燃焼から変換された物理エネルギーを妖女の尻は受け止めていた。
猛速度に耐えた人妻の尻であった。
「あう」
吐露する美獣の呻きに、
「見て、強いわ」
直腸と膣からマグナムは引き抜こうとした。いいや、膣に挿ったマグナム拳銃は括約筋の拘引に猛烈に吸引された。
濡れた肉腔がバキバキと銃身が捻じ曲がる怪奇は凄まじい異音がした。妖女の膣の搾りに鋼鉄製のピストルが悲鳴した。
「あう!! 鉄分補給よ!すごいわ!」
ヤクザ共は驚愕し半狂乱となってガンホルダーから拳銃を次々と引き抜き、妖しき美魔女を殺害すべく一斉射撃した。
バン!バン!
全身に拳銃弾を浴び妖悦する美女の興奮――
マグナム弾の洗礼を全身に浴び、硝煙臭を噴き上げ奇悦する美女はモナリザのごとく微笑んだ。
鉄分をタップリ補給した高子のアドレナリン濃度はとっくに常人の致死量を超えている。
いや、そんな人知のレベルではなかった。
美獣は―― 昂奮の極みだ。
「いくわよ」
硝煙の中、高子が宣言した。
性と暴力の戦闘が始まった。
美獣の肢体が飛翔した。
高性能な四肢は鉄拳となりて男どもを愛撫した。
聖なるバイオレンスが展開された。



 
数分の戦闘で残劉組の者たちを軽くぶちのめし、その後たっぷりと性拷問という名のお礼をした高子は、仕手人の名を訊き出すと――

メイド喫茶に高子はいた。
メイド喫茶といってもヤクザが経営する過激サービスが売り物のいけない店だ。
高子は即座に新入りとして店に出た。
店長以下を一瞬で納得させる高子の美貌と肉体であった。
「えれえ別嬪だ」
「すごい色気だわ」
高子は明朗に返答した。
「ええ、すごい色気ですわ」
現れた高子の衣装は、尻と乳が剥き出し同然のウェイトレス姿だった。
大きく開いた胸部と背中のデザインは煽情を盛りたてる。乳と尻は呆れるほどの肉感ぶりだ。
「どう見ても違法だろう」
突っ込んだ男性客の声は、外人刑事ロベルトであった。
「ええ、そのようですわ」
高子は言った。
美肉が桃色に染まっている。
ウルトラミニの下から覗くパンティは愛の痴汁を卑猥に洩らしている。
妖花であった。
エロスの盛花であった。
エロチックな所作でサービスした。
「ご注文はコーヒーですね」
「ミルクは―― ええ、そうですわ」

まさか――
人妻ウェイトレスは、客と店員が注視注目の中、プルンッ! と大胆にブラを引き摺り降ろす。巨乳を剥き出しにした。陶然と乳肉を捏ね繰り廻し、弄いの成果は当然のごとく、乳首から母乳を分泌した――
じょぼじょぼぉ!!どぼどぼぉ!!
白い雫の奏でた媚音であった。
期待通りの艶景であった。
「ええご期待のとおりミルクですわ。いやらしい飲み物よ」
コーヒーカップの中に乳汁は落滴する。
ボトボト と猥褻な汁音が追った。
乳首と乳肌は、釉薬をかけられた陶器みたく、傲然と濡れ光った。
「成分は特別製。殿方の夢よ。栄養が詰まっていますわ。素敵な奥様のミルクを飲めば強くなれますわ」
分泌される人妻ミルクは午後の陽光に陽気に快音した。
「もっと特別サービスはお望みですか?」
高子は外人刑事に陽気に微笑みかけた。母乳を淹れる人妻メイドの奇妙に爽やかな提案であった。

(――刑事ロベルトは穏やかに応じながらも、内心は驚愕していた。衆目注視のなかで母乳分泌という破天荒だけではない。プロファイリング能力が驚喜し恐怖していた)
 
この御婦人はついさっきにネオヤクザども相手にカンフーアクションで全員ノックアウトにしたハラショーな東洋美女だ。
ウルトラファイトのカラテガールかい? それともアメコミのスーパーヒロインかい?

今は可愛いコスチュームにコスプレしてコミュニケーション重視のエロい給仕サービスに猫被って勤労感謝中だ、
いぃんや!聖母マリアの慈しみを左右両方のデカパイから盛んにジャスティス魔乳を奉仕中だ――! こいつはトンデモなく凄まじいデンジャラス色気ビッチだ! なんだこのスーパーウルトラ・パイオツ・ミルク・タンクは? なんだこのオリエンタル・オッパイ・レディは?

オウ!わるく言いすぎた。このグラマラスでミステリアスな美女の正体は――?


(異国人らしい毒舌を胸中にまくし立てた。ハリウッド映画の面白黒人みたいね、という女の囁きが脳裏に聴こえたようだが、幻聴だろうとロベルトの脳は判断した。
刑事は高子の肉体を尋問することを決心した―― 彼は真剣であった。なぜなら高子は危険な魔性の女だからだ。おそらく人間ではあるまい―― 言とは裏腹に深刻な表情に沈んだ刑事の決意であった)



 
特別サービスは別室への移動であった。
個室である。
ローション・マッサージが受けられるという触れ込みであった。
男女のスキンシップは高子の自慢の乳と尻。凄まじい媚肉ぶりだ。
ぶるん!
上を剥いた。エロチックな肉が揺れる。
ぷるん!
下も剥いた。ダイナミックな尻が揺れる。
――どうすればいい?
「好きにしていいわ。舐めてくださってもけっこうよ」
――噛みつけばいい。喰い千切ればいい。
甘い囁きが聞こえ、外人刑事に暴虐を促した。
獰猛なまでの乳首が、男に淫行をけしかけた。
噴乳状態を維持する熱い巨乳は、乳首も乳輪もミルクまみれだ。母性に濡れて輝いている。
――どうにでもしてちょうだい と、痴情たっぷりに突き出された乳端を咥えた。
乳塊の表皮を美味しく舐めた。
舐めた母乳は美味かった。人外の味がした。人の女とはおもえぬ濃さと甘さ、魔性の味だ――
脳内の教唆に従い、続けて欲望のまま媚肉に咬みついた。
歯をたてた。獰猛に歯型を残す。
いや、齧りついたカーブは弾力を反した。いや、乳肉も乳首も鉄の生命力を秘めて昂じた。
魔性の女ともなると、おっぱいの張り具合が違うようだ。
だが、鬼迫のヤクザ者ども相手に、凄まじい鬼戦闘をこなしたとは露ともおもわせぬ人妻は、可憐な少女のように羞恥している。しっとりと濡れた紅潮は、しとやかな肉体美は、なおも甘く噴乳した。
「ああん〜〜 ミルクでちゃう〜〜」
高子は甘ったるい喘ぎを洩らした。
「はあぁん!」
密室で媚肉は生気をもっともっとと貪欲に隆起した。母性は快気した。喜悦の悶えであった。

「おっぱいってただの脂肪の塊よ。持ち主がいやらしいだけよ」

いいや、これほど素晴らしい媚肉が“ただの脂肪の塊”であるはずがない。
現に凄まじい造形美の先端から超越的な母性を芳香させているではないか――
人妻は嘯(うそぶ)いている。巫山戯(ふざけ)たことを言っている。誑(たぶら)かしている。

エッチな乳腺と脂肪の奇跡は、ベル型の乳を際立たせ、西洋彫刻のような尻が擡げた。こっちの引き締まった肉も濡れている。
「お尻は素敵よ。舐めて挿れて抉ることができるわ。素晴らしいわね。もちろん持ち主がいやらしいことが条件よ」
女神の媚感はヴィーナスの啓示のごとく、肉は欣然と盛りあがった。
「いいえ、人は誰だっていやらしくなれるのよ」
高子の尻であった。
外人刑事は尻に訊ねた。
「奥さまは人喰い女か?」
「ええ、そうよ」
高子は意外にも肯定した。
「証拠は?」
――うふふ と微笑むと、妖艶なる美女は、
「さっきひとり食べたから、その人、出してあげるわ」
――言うやいなや、両胸から母乳を出しっぱなしの高子は口を大きく開いた。ダイナミックに口輪筋は開口した。美女の喉が異妖に膨れて桃と白の口径は捕鯨砲の銛のごとく、それを噴き出した――
「ふぅうん……!!」
頭髪を、黒々と濡れた若い男の頭を――
くぉ!!
砲弾のごとく飛び出した。唾液まみれの男体を噴射した。
ゴム人形のように肩が腕が胸板が背中が腹が体積を増して、奇怪な分娩は続いた。
どすん!
苦もなく妖女は男一体を吐き出した。
濡れた音が床を打った。
全裸の男が、美女の口唇から、まるで排泄された。人肉の排莢であった。
「いかが」
“産まれたて”の男は荒若組の三下だ。
異妖なる胎内回帰からの生還であった。
「ペニスサイズはサービスしておきましたわ」
そのようであった。高子の口から産み落とされた男の男性器は、呑み込まれる前よりも、太く長くなっている。
妖液にまみれて凄まじく分離独立を果たした男の体に、高子は愛の言葉を囁きかけた。
「三下クン、あたくしのエッチな刺激はどう? お腹のなかは気持ちよかったかしら?」
悶絶失神した男体を、美脚で小突きながら妖女は、
「そうそう、江利川さんのことを教えてくれたのはあなたよね。喰いながら理解したわ。母性ってすてきね。サイズアップはそのお礼よ。欲しかったんしょ、おおきなペニス」
巨根願望に応えた妖女の快笑であった。
高子は美手でペニスの出来具合を揉み弄って点検した。
すると―― 人妻の秘戯に失神の体から男根はみるみる脈打ち勃起した。力強き屹立まで30秒。気絶などものともせぬ女指の神妙なる魔戯であった。
メスの瞳は雄棒の精妙なる変化に興味津々の様子でもあったが、
「欲しいものは何だ?」 と、ふいに外人刑事に訊かれた。
「ああ、言えないわ。せいえきなんて」
切なく嘯く。
失神と勃起の隣で、吐息混じりに妖女は嘆いた。デーモニッシュでありコケティッシュであった。
「言えてるじゃないか」
「精液よ。夫の精液よ」
桃色に煙る表情は恍惚する。
「しばらく飲んでないわ」
ベッドのシーツを掴みながら悩ましい人妻は、
「おっぱいに精液をこすりつけて、いい匂いがたち昇るの。ザーメンの匂いね。素敵よ」
眼光はキラキラと潤んだ。両の美手はシーツを引き裂かんばかりの勢いで掴み、夫とのセックスを告白する。
「夫はお尻を舐めるの。唾液が染み着いて素敵になった奥様のお尻よ。張りがあるでしょ。艶があるでしょ。夫に愛されたお尻はこうなるのよ。舌に唾液を溜めてカーブに沿って何度も舐めるの。美味しそうでしょ。あなたも舐めてくださらない?」
燃えるような情欲の炎は滾った。
蒼い眼の外人刑事は高子の尻を抱えた。
張りと艶の肉球に外人刑事の男根は突入した。生々しく汁音の響く調査であった。
「bfkbjんkglbjfk」
「YSLS!!YSLS!SHAAAAHHHHH!!!!!!!」

「あら……あなたも……人外……なのね……」
異界の言語を交わしながら碧眼の外人刑事と交わった。

濃密な性欲運動は肉食獣のごとく灼熱した。交歓の蜜事は、欲望を互いに貪る男女の熱と汗と化し、高子の躰は異国の刑事に、彼にとって前代未聞の疲労を強いた。



 
刑事との情事を済ませた後、高子は揺れる子宮を鎮めようと店外へと出た。澄んだ美貌は熱い肢体を夕風に冷却しようとした、が、妖体から噴きあがる煽情は匂い発つようであった。
情欲のせいであった。亢進し過ぎていた。荒若組の地下での魔獣との交わりに、魔性の精液を浴び、あまつさえ、その精液まで大量に吸収してしまった高子の肉体は、もともと強い体が更にパワーアップしている。その証拠に妖女の胎内で卵巣は熱く怒張し肥大している。
「お腹が火傷しちゃいそうなほど熱いわ。あたくしにだって限界はあるのよ。たまらないわ。クールダウンしたいわ」
階段を下りると、だが、妖女は目的を逸した。
いや、それも熱い体を冷やす方法であったか。
一台のメルセデスベンツの下を探った。
美手が車体をまさぐる。乗用車のジャッキアップポイントを見つけ、持ち上げた。無造作に。
人妻の怪力であった。
「リフトアップよ。重量挙げね」
裏側を調べた。
字があった。
「探し物はなんですか。次の訪問先ね――」
さらにウエイトリフティング行為は神々しくリフトした。
見よ、とばかりに、ベンツは筋力の御輿と化した。
女の腕がメルセデスベンツを悠々と運んだ。2.5トンの高級車を移動させた女の怪力であった。
「こっちに駐車させておいたほうがいいわ」
高子は優しくベンツを降ろす。が、高重量のため騒鳴した。
ドシンッ…!ズシンッ…!!
軽く地響きを発ててベンツは玩具のごとく着地する。本物の車をミニカーみたく扱った美女の腕力であった。
「ふうん……腕がパンプアップしちゃうわね」
配慮なのか添えた指は車体の駐車位置を微調整する。細腕は軽やかにベンツを少し上げて横に圧した。ベンツは教室机みたいに物理移動した。
人力レッカー移動を済ませると、
「いい運動になったわ。さあて、と」
つい今しがたの怪力発揮なんて全部間違いですわ、幻よ知らないわ、貴方達の勘違いよ、忘れなさい、と言いたげな風情で、可憐な人妻は、清楚な女学生か深窓の令嬢のような澄んだ美貌は、涼やかなエレメントは、
「あたくしファイト!」
美声は裂帛した。
高子は飛翔した。
夕闇の街を屋根から屋根へ、屋上から屋上からへ、あるいは電柱の上へ、美体は翔んだ。しなやかな屈伸は女忍者クノイチのごとく夕闇をジャンプした。
肉体美のキャットウーマンは軽やかに黄昏を飛翔する。
日没が迫る街に、ビルと甍(いらか)の滄海を超えて跳躍する女躰は―― きっちり10分で高子は23キロ先の高層マンションへと辿り着いた。



 
16階建てのマンションが聳える。
ロビー入口の前であった。だが正面からは入らない。
高子の全身が無言で気迫した。
美女の脚は雷の如く地面を打つ。
脚力はジャンプした。
飛翔に近い。
天女のような舞いは月下に回転した。
大飛躍した女体は美しくベランダに着地した。
16階であった。
夜の高層マンションのベランダに艶やかな人妻が立っていた。
高子は着衣を脱いだ。
全裸になる。
下腹部が妖しく揺れた。
粘く身悶えする。
人妻のデルタ地帯は海草のように濡れている。
「こんにちは。でも、あたくしが来ることのは、わかっていらしたわよね?」
奇怪な挨拶をしつつ、天元龍次の夫婦生活に闖入した美魔女は、艶然と微笑んだ。
龍次の眼前に全裸の美女は妖しく微笑む。
――なにができる?
――こんなことができるわ
瞬時に龍次の脳に美魔女は意志をおくった。直接脳裏に甘く囁きかけた。いや、嬲るがごとくテレパシーは精神力の兇刃であった。
――どういうことだ?
隣室で女の悲鳴があがった。
いや、あの声だ。
――ヨガリ声だ!
ああ、濡れた喉の絞り出すバイブレーションは、女の官能の讃歌であった。
龍次の妻、摩智恵の嬌声であった。
「もっと、よがらせてあげますわ。奥様」
目を閉じて高子が言った。
喘ぐ。
喘ぐ。
妻がヨガり狂った。
摩智恵は喘いでいる。
――なんだと?
隣室の襖を開けると妻は狂っていた。股間に性器の形状をモデリングしたパンティを晒していた。張り付く布地はびちょびちょに温ませ、汁気の池だ。
「摩智恵?!」
「あなた!!」
ぢゃぶぢゃぶ……
卑猥な汁音を発てて女は喚いた。
「たすけて!あそこに火がついたみたいに――でも気持ちいいィ!死ぬほど気持ちいいィィ!たまらないわ!!」
触れもしない妻が、誰にも触れられていない摩智恵が、自ら股を卑猥にひん曲がらせて、半発狂状態で淫汁を噴き狂う牝獣と化していた。
どういうことだ? 龍次は混乱した。
妖女は呟いた。何気ない調子で。
「昼間会ったときにキスしてさしあげたのよ。ええ、その時に、とってもいいものを注ぎこんであげたの。元気の素よ。あたくしの唾液よ」
人妻の体内で妖女のキスと念力のダブルパワーが凄まじく相乗している。
妻の下半身は前も後ろも汁塗れだ。
「うおっ?!」
「人妻はこれほどの力をもっているのよ」
摩智恵は、未知の神通がもたらす、人智を超えた快感に、濡れ狂っている。
「あたくしの子宮が!!」
制御不能に陥った子宮が官能を噴きあげる。
猛烈なエクスタシーの火炎に、女の袋は蕩け出す。
なおも異妖なるパワーが責め立てた。
「子宮が溶けちゃう!」
妻は自らの指で性器を必死で慰めた。癒しの自慰であった。
エクスタシーを治めるための自慰であった。
遠隔陵辱する美魔女は、妖艶なる腕組み姿で、勃ち膨れた乳肉をセクシーに盛り上げながら、
「あなた、奥様にいいセックスさせてませんわね。奥様はこんなにもヨガれるのに。あたくしが奥様の潜在能力をもっと引き出してさしあげますわ――」
――何をする!?
妖女の念力が更にパワーアップし、妻の下半身を丹念に嬲った。快美は火のように燃え拡がり摩智恵の官能が沸騰した。
「ひいいいいぃ!!!!」
昂奮する妻が叫んだ。
「死ぬう!」
そう、死ぬであった。
「ええ、もうすぐ奥様はヨガり死ぬわ」
「摩智恵、死ぬな!!」
性なる業に泣き叫んだ。
摩智恵は爆発的に愛液を失禁した。
狂奔であった。
汁塗れの状態の人妻の尻は狂おしく反った。
「ひぎい!!」
子宮が溶解した。膣が蕩け出した。鬼悦に顔相は妖噴している。生ける濁流と化した女の奇相であった。
そして死んだ――
アクメと絶頂の果てに―― 性なる予言の通りに、快楽と官能の炎に灼かれて、燃え尽きた脂肉の喜相であった。
だが、摩智恵の肛門から、再起なさい との快美の嚆矢(こうし)が、張り裂けるかの如くの勢いで、火神となって神通した。
「くおっ!!」
「こんにちは。奥様」
高子の神通力がふたたび摩智恵の肉体に捻り挿ったのだ。
「ぐひい!!」
「――摩智恵!?」
見えざる聖槍に突かれて、愛しい妻の心臓が再び生命の鼓動を打ちはじめた。
絶感は滾った。
哀しいまでのエクスタシーが絶した。
怪美の感覚は雌孔を抉った。
妖女は凄まじいエロスの女天使であった。
愛の鞭が打ち始めた。愛の嬲りの乱打であった。
「おほほ――」
「ぐわあああああ!!!!」
半溶けの子宮を抱えた摩智恵が、白眼を剥いて痙攣起立した。
卵巣は激震している。女液塗れの卵巣は爆ぜ溶け、腹中に半溶している。
凄絶であった。
どろどろのメス液を吹き垂れる妻の前で―― 超異の美魔女は異妖なる願いをした。
「あなたにひとつお願いがあるんだけれど」



 
だが龍次から訊き出したナンバーは結局は不要であった。
場所さえわかれば高子には無問題であったから。
二体が息をしていた。
高子が去った後のマンションの一室であった。一組の男女が生きながら昇天していた。
輝く女体が襲いかかり物凄い行為をしたからだ。
濃厚プレイは搾り尽くす勢いであった。
高子の指の責めに、夫婦は何度も失神し、生ける痴肉と化した。
構わなかった。責めに責めた。
そうして、一組の男女の体を固めた。凝固すべく愛撫した妖女の指の秘術であった。蕩けた体が快復する。
夫婦はこの世との縁と契りを取り戻した。
そうして――
訪問を済ました高子は翔んだ。

深夜の街を飛翔し、数分で移動した先は、源鬼会のビルであった。
目的の物は妖女の到来を待ちわびていた。
「これね。ずいぶん探したわ」
探し物は、
古ぼけた金庫であった。
どうということもない。平凡なアイテムだ。
色も形も大きさも普通だ。
源鬼会の耐火金庫は、高子の美手に懸った。
800キログラムの鉄塊が室内に鎮座していたが、鈍い重量塊が軽々と持ち上がった。
細腕が再び奇跡を成し遂げる。
美女の怪力であった。
埃が舞った。普通の女なら骨が折れるほどの大質量が中空に揺れて、人外のパワーを美女は発揮した。
筋肉が漲った。人妻の体は美しく隆起した。女体に筋肉の強靭が幾筋も浮かんだ。
高子の筋肉が活性化している。
「ふぅん!」
怪力は金庫を数メートル移動させて、裏や表を点検し中身の具合を観察すると、しなやかな手刀がドリルのように扉を貫いた。鋼鉄の鬼手であった。
「てめえ!そこで何をしている!!」
「古文書を探しているのですが」
穴の開いた金庫から細腕を引き抜きながら、高子はおっとりと答えた。
ドアから荒くれ者どもが何人も飛び出してきた。凶相であった。ネオヤクザ達の怒気の乱入であった。



 
またヤクザ男共に高子は縛られた。今度は縄であった。簀巻であった。美女はぐるぐる巻きにされた。束縛された。違法改造のスポーツカーに乗せられた。
緊縛され運転席に放りこまれた。
リモコン操作の改造車は制御不能の狂った加速を発揮した。速度はスポーツカーに相応しい凄まじい数値をたたき出した。
夜の港湾道路であった。
高子を乗せた鉄の猛獣は猛速暴走しコンクリート壁に激突した。
激突時のスピードは時速300キロ。
高子は全身打撲、内臓破裂、複雑骨折、重体または即死状態に陥るのは当然の理であった。
ヤクザ男は美しい女の激突死体を想像して勃起していた。
時速300キロで激突死した女体の興奮であった。
サディスティックな猟奇趣味者は高子が死ぬように改造車に工作していた。
速度は大サービスだ。
「交通事故でおまえはあの世行きだ。悪くおもうなよ」
冷藤淫児はドス黒く笑った。
「いいえ、そうはならないわ」
艶っぽい美声が背中からかけられた。愛らしい女声は明朗なトーンで男の背を擦った。
この女の声は――??
「おあいにくさま」
驚愕する。
大柄な体躯の冷藤淫児に、声をかけた主は―― 高子であった。
傷ひとつ無い美態が輝いていた。
「なぜなら、わたくしはいやらしいから」
不気味な美女はにんまりと笑った。
妖艶であった。
不可能としかおもえぬ生命の急回復であった。
「てめえ?!一度は体がグチャグチャになった筈なのに??どうして!?」
「そう、痛みましたけれど今はもう平気よ。生まれつき体は丈夫なのよ」
それどころか、時速300キロの運動エネルギーによって破壊されたスポーツカーから、いつ脱出を果たしたのか?
「手品かマジックかしら。いいえ、」
驚嘆する冷藤の前で人妻は断言した。愛らしく。
「それはあたくしが、あなたがたよりもうんと強いからですわ。簡単でしょ」
ヤクザ者との問答など面倒とばかりに、美しい人妻は脱ぎはじめた。
「あたくし、やさしいわね。一度殺そうとした相手に、いいことをしてさしあげるのですから」
諸肌を魅せる。快楽の肢体だ。
官能に輝くエロスのヴィーナスは微笑んだ。
「抱いてあげるわ。おもいきり――ほんと大サービスね」
美女の全身から淫臭が噴き出した。
この妖艶なる人妻の要求を断れるであろうか?
いいや断れない。
――いいぜ、勃起した。
人妻のオーラを浴びて、もう、淫児は交わろうとした。
凄まじく危険な美女と危険な情事だった。
貪婪に、貪欲に蠢く。
男の眼前で蠢くものは生命とエロスに輝く、健康美にあふれる尻。
――ついさっきまで虫の息だったはずだ?
一度は内臓破裂し、全身の骨を複雑骨折し、脳漿をぶち撒け、顔面も鼻梁も眼球まで潰れミンチになった女とはおもえない。
内臓も膣も直腸も、脂肪も皮膚も、鼻も瞳も美髪も、完璧な造型を取り戻して輝いている。
妖女は凄まじい生命力で殺人者のペニスを掴んで離さなかった。
オスの恐怖の本能を、メスの官能が吹き飛ばした。
快楽のせいだった。
圧倒的であった。
捕食に近い。
妖花の魅惑に――食虫植物に捕らえられた昆虫だ。
――かまいやしねえ、冷藤淫児さまのチンポでヨガり殺してくれる!
“誤った”答えを得て、衝き挿れた。
できるだけ乱暴に挿入した。
――裂けやがれ!おう!
異妖に挑んだ。
破れかぶれの破業を艶やかな女膣は受け容れた。
人妻も抉られるようなストロークが気持ちいいようであった。
男根の暴力ピストンに男が悶えはじめた。
恐怖に興奮する殺人犯の男根を弄い始めた。
いや、力強い吸引だった。
膣は異常なテクニックで蠕動運動する。
もうひとつの口と化し好色に舐めしゃぶる。
妖女の性器は人外の強度で活躍した。ミラクルな括約の誘惑であった。
たまらない。
粘液感がこみあげ爆噴した。
細い筒を通って、汗まみれの尻に死ぬほど精液を出した。
凄まじい怪美が溢れる。
「うひゃああああ!!」
脳が白泥と化す。千々の泡と化す。
「いいでしょ。これが人妻のお尻よ」
エロチックな復讐であった。
射精した。連射であった。精液が何度も噴き出る。
愉悦は新たな戒律を教えた。
高子が腰をひねった。
1回2回3回……と精を重ねてゆく。
「止まらなくなるわ」
10回も抜き取られた。
物凄い尻だった。
11回目の射精を前に男根を解放すると、連射で萎えかけた男根を、妖女の指が妖しく摘まみ、ぐいぐい刺激した。
亀頭をグリップみたく官能的に扱く。
異妖なる指の神技に男根は急回復した。至福の刺激に亀頭が膨れた。本能が欲望を取り戻す。
「次に、あたくしのお尻に挿れたら、あなた死んじゃうけど、どうされるかしら?」
高子は尻を揺らしながら訊いた。
――死ねばいい。
ぷりぷり 揺れるお尻に、気持ちのいいお尻に、バックで肛門に突き挿れた。
「そうよ、その息よ、正解よ」
高子のアナルが陵辱者の男根を容赦無く迎撃した。
「あたくし処刑しちゃうわ」
「これがセックス処刑よ」

アナルは魅惑を急上昇させてゆく。
凄まじい淫乱は官能の括約筋が聖なる導きに達し情熱の猛指導であった。
肛汁塗れのアナルは破廉恥に吸い憑いた。
淫礼淫欲に濡れた蠕動感触が魅力した。
「すごい……すごい……」
冷藤淫児は目を回しながら嗚咽した。涙を浮かべて謝罪した。白痴の脳は懺悔した。
「ああ、いくわよ」
机上で愛欲に妖女の乳房は潰れた。
美女の両手が鉄製机の両端を掴む。
添えられた指から、圧力が迸(ほとばし)った。
音を発ててスチールデスクが麻幹(おがら)のように歪み潰れてゆく。
凄まじい女の怪力の中に男は放精した。
背面立位であった。
「いっぱい出しなさい」
夢幻の如く出た。
20、30、40、50……桁違いの連続射精を重ねてゆく。
あっという間に精液は貪婪に蠢く高子の尻に搾り取られてゆく。
搾精は数分で百発以上の射精数に達した。
男は射精死した。
冷藤淫児は死亡していた。美女の尻を衝きながら、駅弁の体位であった。
マリオネット人形みたく優雅に肢体を揺らす人妻に、大量の精を抜き獲られて悶死した。
どすん――
ショック死した男の死体を冷たく見下しながら、精液を滴らす美女は、尋常ならざる美貌を清輝させて、
「さてと、もっと処刑しちゃおうかしら」
高子の手が鉄製机を引き千切った。破片を摘まんだ。
人妻の腕が破片をマッハの投擲で放った。
「おほほ」
アンダースローで手首のスナップであった。凄まじい投擲は殺人速度の投手力を発揮する。
放たれた鉄片は、マグナム拳銃弾と同等かそれ以上の破壊力を発揮した。
「ほかにあたくしを殺そうとした人は、誰かしら?」

乳と尻を揺らして輝くエンジェルは鬼女であった。
微笑みのグラマラスは――
女天使は破壊殺戮の投擲手と化した。美しきピッチングマシーンは魔弾を連射した。即席の弾頭はヤクザ者たちの手足にマシンガンのごとく着弾し、四肢の自由を奪った。
「うふふ――」
骨を折られ悶える男共に美肉体は近づいた。エロスが快風する。女臭の清華はたくましい尻をおろした。快女の性器は男の顔面に襲い掛かった。愛液尽くしの性器を鼻梁に唇に目玉にプレスした。尻肉を舐めることを望んだ。瀕死の男は舌で女性器の割れ目を突き刺した。挟む太腿からは愛液が褒美の如く応えた。高子の腕が近くの男首を掴むと巨乳へ激突させた。こっちの肉球も舐められた。女体の圧迫は乳肉の谷間に窒息するほど押しつけた。生殖の魔行であった。
生と死のカオスは狂宴した。



 
ヤクザの事務所に輝く肢体は在った。
高子であった。
全裸であった。
艶光る肉感は、乳も腰も尻も太腿も、女体を構成するパーツが皆、輝いていた。
濡れる美裸身を屈ませて、逞しい尻と太腿の肉をこぼしながら、屈伸のポーズは女香を匂った。
高子が摘まみあげた物。
源鬼会の金庫が吐いた古文書であった。ほのかに黴臭い。
高子は古文書を読んだ。紙面に懐かしい名が在った。高子は頬をあからめた。
「ダメよ、こんなもの。隠しておきたいの」
古文書に高子が指を触れると紙は小さくなっていった。高子が指を添える度に、折り畳まれ、奇怪に収縮したのである。
「あたくしの真名。昔の名まえね。知られなくて結構よ。使役されるかもしれないから」
妖女は紙を小さくすると性器へと押し込んだのである。淫液まみれの膣襞は器用に動き、紙塊を奥へ奥へと抽送した。開く子宮口を通り子宮粘膜へと着床させた。女袋は文書を納めた。文書には膜が覆っていた。高子が命じると子宮は保護膜を形成した。妖女の子袋は究極の金庫であった――
「魔法遣いの文書は回収したわ。任務完了ね。道中ずいぶん遠回りであれでしたけど」



 
その6時間後、高子は帰還するやいなや、愛欲した。性交であった。高子は荒若組の組長我堂満龍と交わっていた。深々と男根は捏ね繰る。愛の蠢きだ。愛液が破水した。熱い吐息が弾んだ。生気の炸裂であった。肉は漲っていた。はちきれんばかりの乳であった。
「むむ……いい……」
「ええ、いいですわ」
乳を舐めさせながら高子も充足した。
満龍は美しい人妻の乳房に齧りつきながら、
「ええど……いっちまう」
「ええ、いってしまいますわ」
我堂満龍は高子の尻に放精した。射精の快美は死ぬ勢いであった。
巡った。肉めぐりであった。大満足は爆発した。
「おおおお……」
闇社会の権力者が可憐な人妻の乳肉を揉み弄う。否、弄われている。絞られている。くびれが快楽の蜜味を絞る。尻肉はこってりと引導する。物凄い尻だ。牝尻からエロスの芽は出芽した。雌粒の隆起は陰核の勃起であった。バルトリン腺液とスケネー腺液に塗れた歓喜の肉粒であった。
淫香を芳しく潤ませて、高子の秘裂は神のごとく聖液を噴いた。入信してしまいそうなエロチックな美景であった。
「あなた、いかが」
「たまらん……」
「じゃ、お死になってくださいな」
いよいよ時は満ちた判断し、高子は昂ぶる、究極的に。妖魔の怪美は激振した。高子は精神を集中させた。妖女のサイコキネシスに室内の家具と調度品が揺れた。念力は妖女の精神集中の副作用であった。妖魔は世界に向けて気を放った。
官能は愛の波動を電波した。この世に魔呪の喘ぎが、虚空を走った刹那――
世界の一角に異妖は生じた――
ああ――
あふ、あめふ――

由利川は射精した。残劉組の陶岳睦麻は射精した。外人刑事ロベルトは射精した。天元龍次は射精した。摩智恵はヨガリ狂った。冷藤淫児の死体が精液を噴いた。
いん、うん、おん――
うぬら、あぬふ、めふとら、あうらめぬす……

高子の魔言が世界を讃する中、
昂ぶる高子が妖念を送ると、遥か遠方の者たちが精を噴かざるをえなかった。甘美な使役であった。妖女に一度は精を呑ませた者たちの運命と宿命であった。
複数の標的を同時に性失神させた妖女の遠隔処刑の神技は――
なおも華麗な女体は我堂満龍とのセックスに励んだままである。
蜜壷を捏ね繰り、性愛を謳歌する女体は、超性愛と超伝道を艶やかに実演した。
「口封じといったところよ。記憶が快楽に狂うわ。素晴らしいわね」
高子は満龍の股の上で、狂おしく健康的な肢体をくねらせて、愛欲のアスレチックを敢行する女騎手の肉果実に、いやらしい感触が舐り染めた。満龍の舌の反抗であった。
「ふふ、元気ね。因業おじいちゃま。ついでに、ここの人たちにも、贈りものよ」
「ムオオオオッ……!!」
驚嘆する満龍の眼上で、高子は躍動の騎乗位から愛欲のオーラを大爆散させた。
愛の超発振が近隣の者たちにも怒濤の嬲り鞭と化し襲った。
「Good!! to Go!!」
高子が快活に叫ぶやいなや、屋敷じゅうの者たちが精液を失禁した。女たちは潮を吹いた。愛液を垂れ流す痴態の奇跡と化した。女妖魔の放つ激昂魔悦のスーパーオーラの僥倖に染まった。女妖魔の官能パワーは近接攻撃力の試行であった。
邸宅に愛とエロスは大洪水した。

愛欲の巨波をモロに浴びた満龍は痴脳化し、失神寸前、陥落手前の涅槃だ。そんな痴肉に優しく高子は語りかける。交わりながら。
「極東豪鬼会の事務所には由利川さんしかいなかったわ。あなたの手配ね。ほかにも殺そうとした人がいたり。ずいぶんな目に遭わせてくれたわね。でも感謝しているわ。気持ちよかったわ」
「ああ……そうじゃろう……」
痴感に酔う満龍はちゅぱちゅぱ 高子の肛門を舐め廻しながら快答した。
「残劉組の人たちの邪魔はなに? あたくしの強さを試した訳?」
「度胸試しじゃな……合格だ」
満龍が高子の尻の肉に噛みつく。痴肉のくせに欲望は反抗的であった。
「あうんっ! 龍次さん、記憶を封じられていたわ。訊き出しましたけど。奥様を愉しませたのはサービスよ」
満龍は男根を固く勃起させて高子の尻を突いた。麗しいお尻への陵辱と奉仕を願った。女妖魔の愛襞は絡み憑いた。しなやかに。
「龍次はわしの息子だ……口が堅いのが自慢じゃ」
「唐突ね。で、大事な物は、源鬼会の金庫にわけもわからず眠っていたわけね。ものの価値のわからない人たち。あたくしが保管しましたから、もう安心ね」
「源鬼会の奴らは……やり過ぎじゃな」
「ええ、刺激強すぎよ。殺しは駄目。常識でしょ。だから、お返ししなくちゃね」

セクシャル・フェイスは朗らかに高貴した。それも高子であった――

高子は唇から唾液をたっぷりと二本の美指に垂らした。ローションのように舌先から滴る。粘液を美指を添えた。人差指と中指だ。唾液塗れの美手を満龍のアナルに突っ込んだ。
「ひっ!!」と叫んだ満龍を無碍し、無造作とも思える怪行であった。妖女のパワーに妖化してゆく直腸であった。ぐんぐん快動すると、満龍の乳は女のように熟れ始めたではないか―― 妖しき生気は横行した。
「ああ――」
高子は夫のことを想った。
夫の逞しい筋肉隆々ボディのことを想った。
「ああん」
すると女体は筋肉を怒張させて、巌のような男性化パワーを、雄弁に造形表現し始めたではないか。
蜜壷に満龍の物を収めたままで。
高子の女体が夫の鬼の豪体へと近づいてゆく――
「おおおお――」
満龍の眼前でミチミチ と音を発て変身した高子の上半身は、逆三角型の超筋肉質ボディを剛毅させた。鬼神の如く。下半身はボディビルディングのスーパースパルタン級筋肥大を数十秒で完成させた。
満龍の傍らに筋肉姫君と化した高子が寄り添っていた。熱い。脚も腕も。筋肉変態美女であった。
「はあはあ――」と、しどけなく筋肉が濡れて妙艶する。
さらに筋肉高子は夫の男性器のことを想った。力強い肉柱のことを想起した。
刹那、高子の肉粒は急激にサイズを増した。伸びてゆく。長く太く熱く―― 妖女の物理は夫の物へと形を至近させていった――

――どうして昼間のうちに摩智恵さんにキスしたか? どうして龍次さんのところにあたくしが行かなくちゃならなくなるのがわかったか? ですって。それは満龍もあたくしの意志を反映した木偶だからよ。頑張った御褒美にきもちよく忘れさせてあげるわ!
「破嗚呼呼呼呼(はぁああああ)ッ 
阿吽(あうぅん)――!!」
阿吽を呻いた高子の秘鳴は、禁を破る決意に興奮した。屋敷に響いたのは肉が肉を貫く妖しい快音のようであった――



 
燃えたぎるエロスの旋風の中、高子の眼前にある一片の紙は、メルセデス・ベンツの裏に貼りついていた紙片であった。魔の文字が記されていた。妖しく文字が踊った。文字が異妖を讃し燃えるように躍った。妖女の子宮の中の古文書も呼応した。異妖なる探査器先端が――有機的プロープが魔女の胎内に現れて、陵辱するかのように高子の秘密を啜った。古き文は遙かなる虚空へと吸い込まれた。秘録は遠い異空へと収蔵される、嬲るような刺激があった。異界との契約は女体を魅了した。エロチックな肉体が悩ましい吐息を放出する中、淫蕩なる儀式のうちに、こちらの世界と向こうの世界とが呼応し、異界との交歓の果に、高子は黙契を完了し絶頂した。秘録は「  」されたのである――



 
一週間ぶりに再会した夫は全裸に剥かれていた。
暴力団の拉致監禁に耐えた身長185センチ体重75キロの肉体の迫力であった。
愛しい器官が力強い角度で勃起した。
妻の魅力を肯定するかのごとく轟した急角度だった。
わたしが愛した器官が、男そのものの男性器官が、力強く勃起している。
高子の美腕は抱擁した。
唇は熱中しディープキスの唾液は男女の口間を二往復する。高子は感動した。
夫は高子をダブルベッドに押し倒した。
欲情している。
このまま行くと輝く美貌に夫の精液を掛けられる。顔射される。
人妻はいやらしい予感に奮える。
期待に奮える乳房に齧りつく。夫は淫らな肉球を貪った。直截な欲望は舐めしゃぶった。
強張(こわば)りが性器を擦った。快楽の孔は愛液たっぷりに潤み尽くした美人妻の魔孔であった。
高子の尻を貫く。後ろからであった。
久しぶりに生殖した。
肉体が卑猥な音を発てて一組の男女が結合し、夫婦は正しく交わった。
男根自慢の男性器は夫がカリ太キングだと戯けて言ったデカ魔羅ぶりだ。レスリングで鍛えた夫の体躯はマッチョと巨根の二重丸だ。そんな巨根が力強く高子の尻を撃ち抜いている。
膣肉を抉る亀頭の味に高子は昂ぶった。
具合は良好だ。急激に高ぶってゆく。高子は絶倫汁を肛門から分泌した。
男女の営みは燃えた。
人妻は正しくアクメに絶頂していった。




end



16/5/5 UP 5/10 5/11 微修正 6/15 修正 6/16 6/20 微修正 7/28 8/7 修正 8/31 10/12 10/28 11/1 微修正 17/1/13-14 19 加筆修正 2/1 2/6 5/3 微修正 6/5 修正 12/15 小修正 18/2/18 脱字一字修正 加筆部分修正 18/3/18 小修正 21/5/14-15 推敲修正

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あとがき

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