本文も長め あとがきも長め です 以下 箇条書き形式
● 元ネタは『淫魔夫人』(1990年5月天山出版刊 1993年光文社文庫) 菊地秀行御大の80,90年代超伝奇バイオレンス&エロスのオマージュ。気持ちは後継。性的妄想のまあキワモノ。一般向ではない。
主人公女性キャラクターは妖女で化け物で人外というスーパーヒロイン特殊。BからZ級路線ジャンル。ありそうでない。売ってない。市販品が少ない。
● ウルトラスーパーなヒロインがエロスに活躍する話が、ほとんどないから、しょうがなく自作。せっかく創ったので公開。エンターテイメントとしてはいちばん底の方。湖底生物。深海魚。
ひじょうに特殊なスーパーヒロイン物アダルト。
● やや中編。40Kバイト台、書き足すうちに55Kバイト前後に。ドライブ感、疾走感重視。ストーリー性はかなり弱い。話はあってないかの如し。奇想を展開させるための枠組みと装置。超伝奇物は奔放な想像力が重要。細部の描写と超展開がキモ。
物語性はあった方がいいけど、物語性はあった方がいいけど(大事なことなので二回言いました)、まあ話は薄くてもなんとかなる……と、おもわれる……特殊なジャンル。
● オール嘘フィクション虚構、現実にはないから、ほとんどないから。リアルには部品・題材があるだけ。
偏った脳が思いつく痴情の楽園。
中二病的に強すぎる女性キャラって、ジェンダー的にはどうなんやろ? 菊地御大の作品もそうなのですが、登場する女性は「セックス・マシーン」、生理月経という概念が無い。。。男性キャラも超人多数でトイレにも行かなかったような。食事は摂る。食の楽しみはある。快楽主義・快楽原則の極致・極北。。。
(菊地御大作品では、悪い陵辱をするのは三下キャラで、その三下サンが罰や報いを受けるという、大衆通俗作品で通例お約束の因果応報がいちおう描かれていたり、描かれていなかったりする。。。話によってちがう。ザッツオーライ このカオス感ランダム感のため、先が読めないという特徴。。。長所です。芸風を確立)
以前にネットのブログで見かけた評、「基本的に菊地ワールドでは、男=美男子、女=化け物」 というパターンがお約束。そういう個性的な作品世界。(16.5.6 ここの後書き、引用部分ほかの文を書き直し。ところで『淫魔夫人』の批評感想はネットでも少ないです。マイナーな作品)
● ベッドシーン濡れ場約8本。仕様。オマージュ元の『淫魔夫人』と同様の仕様。元作品はエロス18禁的視点からは傑作良作。一般人には怪作品。エロスとホラーのチャンポン。ベッドシーンの分量は菊地作品中でも群を抜く。小説中にエロスばっかりある星新一的語り。簡潔的確描写。それに倣う。
● 自作今作 狙って創った作品じゃない。着地点は不明のまま、勢いで各エピソード部品を書いてから、後でつなげる。整合、調整。接続には多少の理性を使用。
(非理性的な話の積み上げ方ゆえに意外性はあるとおもうけど、納得感はあるかどうかは不明。感じ方は人による。カオス感で伏線回収一つがちょっと足りん…次作でがんばろう)
結果的に、「夫婦の性生活」がテーマみたいな展開に。慣れと飽きと原点回帰。刺激と新鮮さと回顧。
● 菊地御大は叙情ハードボイルドな語り。カッコイイ美しい叙述。簡潔で的確な映像的描写の上手さは特徴。真似できない。
三人称叙述で、主客やセリフが入り混じるカオス混沌感、センスだ。
(あたりまえですが)御大のほうがめちゃめちゃ上手い。とくにセリフ。流れるようにテンポよく。説明も兼ねていると。長年プロ職業作家や。
当方は会話と台詞回しは苦手。。。(一般的に)ラノベは会話で埋まるそうですが。
80年代頃の御大なら、こうは書かないだろう こうはまとめないだろうな と思うのですが、脳がちがう人がちがう。
こればかりは個々人の趣味の違い、嗜好に差異がある。菊地御大はもっとビター・ビター・ビター、ハード・ハード・ハード、サツバツ。
● 先人の手本に沿って多少のオリジナリティを加味するのがエンタメをふくむ 創作の基本 です。
● 急展開・超展開の新奇性・意外性、ありえない世界が現出するのが快感。奇想の特長、めくるめく快楽。ジェットコースター、ハリウッド型エンタメ。
(現実は滅多に面白く話は転がらない/小説より奇なり という怪事件等は起きますが、ほとんどが萌えない現実は辛い)
● 叙述。濃い描写と、サッと数行で済ます説明と、緩急をつける。菊地御大はそうしているので。人による作家作者による。緩急ハッキリか?淡々と異世界を積み上げ構築するか?SFファンタジー小説ほかどちらでも可かと。
● 小説は「架空世界」「物語世界」を創って伝える方法としては、おそらく一番手軽でハードルは低い。ただし!! 文章力、語彙、構想力、等々簡単ではない。プロ小説家という職業があるくらい。
「作品世界」を伝える方法。一定のクオリティをクリアするには知識知能センス経験値を要求されると。
(基本的に 本格派長編になればなるほど難しいはず リアリティを上げるには綿密な取材が要る)
(ただ、奔放な想像力ハチャメチャな伝奇物の場合、想像力の暴走で長編もオッケーかも?しれない。アイデアの意外性が主眼 かつ、可能なかぎり お約束は守れ という)
● 小説作文 手軽さもあり、つい熱心に作ってしまう。
世界を創ることにとても魅力がある。魅かれる。現実とは違うもうひとつの世界が見たい。
(できれば新鮮で新規な 新しいものを 新しい世界を 創作したい)
■ 小説作文メモ ネーミング案 被りたくないオリジナルの名称にしたく、ひねって考えて。作文後に検索したところ、「竜巌寺」は実在、東京渋谷区。ただし漢字は「龍」。「竹部」は姓であり実在。「満龍」、萬龍は美人の名とのこと、また料理店で実在。天元は囲碁用語他から。「冷藤」はほぼナシ。「荒若」は力士の名や、地域の祭り太鼓のグループ名などにいくつかあり実在。「摩智恵」は「水摩」「智恵」さんという人は実在。「源鬼」は、いわゆる腐女子同人誌カップリング短縮名にあり。「由利川」は福知山と滋賀に実在する河川名地名のもよう。
● 二次創作 になりますが、やや半端。
菊地御大『淫魔夫人』での人物氏名設定 神大寺高子 バスト88センチ超 竹生法然 竜眼寺住職 神大寺高吉 185センチ75キロ です。
御大は他作にも同じ名まえと似た設定のキャラクターを使いまわしますが、高子と法然はこの一作のみかな。パワフルな妖女と強い怪僧という似たようなキャラクターは登場。ホラー寄りエロス、殺伐コメディ、やや黒いナンセンス。(読後感は悪い 邪と魔と妖の活躍する世界のため)
読みなおしましたけど、後半の妖女同士の奇想対決は、山田風太郎の影響を受けてますね。
山田風太郎 → 菊地秀行 → マンガ ラノベ アニメ脚本 ほか後続のサブカル作品に多大な影響。無名ながら本作も枝分かれした系譜と流れのひとつ
■ 当方作『別伝』では主要人物名を 新大寺 竹部 と表記を変えました。パラレルワールド、別の世界。「外伝」とはいえない。(原作者は「外伝」を執筆)
(菊地御大 作品ごとに同一系統のキャラクターであっても名が微妙に変わる 外谷さん、外谷順子、外谷良子、外谷肥太子 らしい 一例)
ヒロイン高子の「奥様は魔女」ならぬ「奥様は妖魔だったのです」的な展開に当てられる。魔女っ子的なベタな設定で、その人妻アダルト版エロス&バイオレンスですが、世にほぼないジャンル。菊地御大もこの路線では創作されてない。需要が小さかったという一傍証。通俗商業作品は洪水のように数があるのに、マイナー属性の嗜好になると供給点数が少ない。
● M男モノの要素もほんの少し放りこんでみました。
● 二次創作におけるオリジナリティ表現 モグダン氏成人向同人誌シリーズに 『モグ波』 という先例がある。エヴァの綾波が独自の世界に進化。ネルフがあるのかどうかもわからない謎の世界に。作者の妄想を描く。理想を具現化した視覚表現。乳と尻のサイズとボリュームが増し、身長も伸び、太腿も太く、頭部は相対的に小さくなり(萌え絵では珍しい 頭が大きいという通例セオリーに反する)、プロポーションはなんというか土偶化、仏像のような。ある種の女神性を増し。造型。超人的で人外で当方は好み。
参考: モグ波とは (モグナミとは) ニコニコ大百科 http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%A2%E3%82%B0%E6%B3%A2 >モグ波とは、同人サークル「なかよひモグダン」が描いた綾波レイの事である。 >概要 >男の夢を叶えすぎてる、むっちむちの豊満わがままボディが特徴で同人サークル「なかよひモグダン」の代名詞的な存在であり、普通の綾波と区別してこう呼ばれている。 >初期こそまだ体型的に変化は見られなかったが、次第に胸と尻、肩幅が大きくなっていき、モグダン氏がよく描く体型に変化していった。そのため、読者が愛称をつけて区別するようになった |
追記 【資料memo】 耐火金庫の重さ。 適当に800キロと書いたのですが、ネット調べしたところ、まあまんざらウソでもない数字。 防盗金庫は重量も重要で300キロ以上がおすすめだそうです。 大人二人以上じゃないと運べない重量。 先日、検索。 >エーコー学籍簿保管庫(耐火金庫)ダイヤル式NCW-503G 重量760kg こちらがだいたい重さ800キロくらい。 当方は知らなかったのですが、 耐火金庫には耐用年数があり、金庫メーカーの組合が言うには20年だそうです。 気泡コンクリートの水分が抜けるのだそうです。 ご商売もあるけど、科学的、理には適っている。 古い耐火金庫というのは業界的には、よろしくない使い方なんですな。 このくらいあれば安全!金庫の重さ | エーコー金庫ダイレクト http://eiko-store.com/weight_of_the_safe.php >金庫の重さが何故大切なのか、また、防犯性や床への負荷等についてご紹介 企業用は「300kg以上」 家庭用は「100kgがひとつの目安」 との記述。 金庫(耐火金庫・防盗金庫)のことなら、日セフ連 |金庫の耐用年数 http://www.nihon-safe.jp/capability/taiyou.html >半永久的に使えると思われがちな金庫ですが、金庫には耐火性能の有効耐用年数があります。 日セフ連では、有効耐用年数の基準を製造後約20年 >製造後少しずつ気化して、20年を経過すると結晶水と自由水を合わせた水分量の20%程度が消失 技術上は こうですよ というお話。 引用了 2016.10.28追記 |
追記 04a この御婦人はついさっきに 07b 燃えたぎるエロスの旋風の中 上記箇所、文を加筆したり修正したりしました。 04aは、長台詞を一部加筆修正。 07bは、新たに加筆。幻想的な無理矢理やや強引な伏線回収?? 菊地御大の作品世界では 「異界のルールではそうなっている」 「宇宙人のルールではそうなっている」 「先祖のルールでは(以下略)」 といった設定が多いという一読書者の印象。 異世界ルール という超伝奇モノの設定説明は、便利なように私見します。まあ倣いました。 (特に後付けの)「伏線回収」と「辻褄合わせ」は語り手・作り手・小説家・脚本家の知的な頑張り次第ですね。三題噺の擦り合わせ連結シンキングだ。本来かなり知的な作業。知性を要求だ。 校正。テキスト全体にあちこち手を入れ。 漢字や助詞の使い方。できるだけ標準的な正しいとされる日本語表現に改めています。 (といいつつ、おかしな日本語であってもカッコイイと感じる表現は採用。残します) じつは、読み手としては、小さな欠落や少々の矛盾や細かい設定ミスがあるのは面白い。虚構性の手がかりかな。「現実」じゃないという証拠。説得力のある、リアリティの高い、よく出来た傑作作品の場合は虚実の対比が鮮烈なのかな。作り物、演劇、芝居であるという確証。舞台裏を、裏側をチラッと見せるという魅力かな。不完全さ、未完成なものがかなり好きです。十代の頃からの嗜好ですが、作りかけの状態の方が魅力的に感じます。未完成なものの方が謎があってよろしい。 ですけど、不完全頻発、未完成多発では、エンタメ作品に成りえていないので、伝達不能状態なので、だめです。いけません。なので、少し壊れているのが良い。 2017.1.13-14 2.1微修正 |