パワーエロスシリーズ / 伝奇官能バイオレンス

淫魔夫人別伝3 変貌篇

いんまふじんべつでん3 へんぼうへん

ひんみり 作
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「あなた、いってらっしゃい。あたくしも、いってくるわ――」
軽やかな朝の挨拶が夫の背を押した――美貌の妻は夫の高吉を送り出した。
その数十分後、高子も出かけた。
よそ行きのエレガントな装いは、美貌の出陣であった。
優艶な肉体は揺れた。タイトなスーツの下、美人妻の肉感が揺れた。豊かな尻と乳は競るように揺れた――
バストとヒップは高子の名のとおり、高々と生命力が衣を押し上げていた。
都市の谷底にエロスが靴音を奏でた。
艶やかな闊歩は街に妖異を告げる魔性の響きであった――


その日の午前、大通り近くのレストラン。バイキング形式だろうか。
いや、料理は大きなテーブルに山のように並べられている。
広い店内は貸切であった。
招いた者たちの眼前で、高子は快食した。
美食責めであった。大量の美味が匂っている。
豪勢で豪華な濃厚な匂い、振舞われた和洋中のゴージャス・メニューは高カロリーだ。美味しいものにはカロリーがある。
主婦は食事を勧められた。
摂食していた。
なみなみならぬ量を。
招いた男たちは驚嘆した。
驚嘆する勢いの健啖は、咀嚼する白い歯が、食欲の享楽に遊宴している。
美しく踊る舌が、高子の食欲は進み過ぎている。
貴婦人は大食漢であった。
レディとはおもえぬ食慾の遊蕩ぶりに、男たちは目を見張った。
喰う。貪欲に。貪婪に。
エロチックな唇は肉塊と肉汁を啜った。肉料理をまるで吸引する。
エロスの所作は、ためらうことなく、食うこと呑むことを小気味よく繰り返す。
それもそそった。
舌は蠢き、唇は窄まり、美女の胃腸は、大量の蛋白質を炭水化物を脂肪分を貪る――
平然と人妻は大食の罪を犯していた。
ビューティフルな健啖家が大量の料理を胃腸に収めてゆく。
野菜もサラダも、芋も魚も、南瓜も鶏も、「何でも食べますわ」 過激な美味を、過量の栄養を、過剰の食物を、頬張った。
美唇は麺類を吸引した。
ルージュの唇が麺を啜る。
美女がやるとエロチックだった。
汁気を含んだ麺がちゅるちゅる 口へ吸い込まれてゆく。途轍もなく色っぽい。
――動物性も植物性も見境なく鯨飲した。プロテインを喉に下した。
甘いジュースも淫流した。ラードやファットが溶岩の如く流れ込んだ。
快食遂行の凄まじさは上々であった。
なぜ異常な過食の必要があるのか?
食欲の女王は答えた。
「材料よ。必要なのよ。あたくしがあたくしを造るのにね。うふふ――」
大食いチャンピオンになれそうな勢いで食事は快進した――
いや、超えている。
なおも摂食行為は加速する勢いであった。
もはや、大食い などというレベルではなかった。
超人的な食事ぶりに、大盛りがドカドカと並ぶ皿という皿がきれいになった。
凡て、片付けられた。
総て、口に消えた。
全て、消滅した。
美味しいメニューたちは高子の胃に納まった。
当然、総重量数十キログラムの食品群は胃腸に容赦なく物理した。
存在感タップリの大質量が、腹に満ち満ちた栄養物がパンパンに詰まる。
バルーンみたいに美女の腹部は膨れてゆく。お腹いっぱいになってゆく。
栄養満タンだ。
だがそれも、平らげてゆく――
妖女の消化管が軋む。美腹が怪奇な蠕動音を唸る。
怒濤の勢いで炭水化物・肉量数十キロ、飲料数十リットルの猛烈な消化であった。
恐ろしい勢いで消化吸収し尽くし、胃も膵臓も小腸も肝臓も熱を帯びて亢進し、大活躍した。
小腸が栄養分を吸い尽くした。無駄など許さなかった。
大腸が水分をぐんぐん 吸収する。
美女の肝臓が凄まじく過熱しながら蛋白分を分解し、アミノ酸を生み出す。有機物を猛産する。
アミノ酸は蛋白質を造り、蛋白質は肉体を造る素材だ。
美しい体を造る素だ。美女造りの素材だ。
生命体の創造力は――だが、張り出したのである。
腹が――
見よ。腹が膨れた。異妖な光沢を帯びて膨れた。出腹であった。肥沃であった。
下腹部の肥大化であった。
皮下脂肪か? 太ったのか?
否、
妖しく微笑む高子は、乳腺に脂肪蓄積を認めただけで、乳肉以外の増加を許していない。
その太りは――急激な腹部の張り出しは――妊娠であった。
下腹部から熱く量感を滾らせてゆく。急激に迫り出し、子袋を発達させてゆく。
ずずんっ!!
迫力怒張の原因は子宮であった。
子宮が命を宿している。
いかなる孕みか? 唸るように加圧する腹部は妊態と化した。
急激に臨月している。生命を収めている。
わずか数分の女体変態は――
新生児は――赤子は誰の子か? お腹の中の子は? 子種は?
なぜこれほどすさまじいスピードで胎児が発育することが可能なのか?
奇怪と異妖に満ちる超常の生理現象であった。
異様なる勢いで胎盤が漲った。
どくんっ!どぶくんっ!
急成長の赤子は運動した。
発情するみたく――手足を動かした。
急発育の胎児は羊水の中で幼い手足は母体を元気に蹴った。
マタニティ・ヌードは輝く妊腹を増大させる。孕み腹が更に大きく成る。破竹の成長は魔の境地に達した。
エロスは周産期に到達した。人妻の美手は己の妊腹を妖しく摩る。優しく聖母のように擦っていたが、刹那、
貴婦人は下半身を怪圧させた。
怪奇で怪美なパワーが集中する。怪悦は超常現象の域に達した。
人知を超越する圧力が猛り狂い――
悩ましい圧迫が満ち溢れて――
高子は分娩を決意した。
「ふんッ!!!!」
腹腔に力を込めると子宮が爆発的に破水した。
ぶしゃああああっ!!!!
胎児が胎盤を引き千切り生まれ出ようとしている! とてつもない新生児が生誕劇を開始する――
乳首をドリルのように尖塔させながら、皮膚を輝かせ、全身から揮発する生命美は、子宮口から未知の性液と共に外界に出奔しようとする。蠢く妖しき胎児は――トロトロ の牝液と共に垂れ洩れる。
お尻の穴からも、いやらしい汁液が出る。熱い鉄砲水の湯液に母の尻が濡れる。
高子は母になろうとしていた――
超魔の出産であった。
得体の知れぬ異妖の子は――産まれ出ようとしていた。
ふつう胎児は頭から出る。
その子は違った。“とても”ユニークであった。
魔の新生児は――母をいやらしく責め抜きながら産まれてきた。
「あんっ!ああんっ!」
ぶちぶちぶちぶちっ!!!!
喘ぐ母の産道を傲然と刺激しながら、敏感部位を幼い指で的確に突き、肉粒を小さな舌で刺戟的に舐め弄い、淫虐しながら産まれてくる――
とんでもない超生命体であった。
顔は高子に似ていた。いや、そっくりであった。女の子であった。女児であった。母娘の顔貌は完璧なる瓜二つ、齢の離れた双子であった。
ムリッ!メリッ!ブリッ!!メキイッ!!!
赤子は体重をなおも増加させる。出産の途上、産道の途中、容赦なく膨れる胎動は、すでに体重5キロ台だった胎児が体重10キロを超え――母体に激烈な衝撃を与えた――!!
なおも胎盤は機能を失わずに、臍の緒から栄養分を轟然と吸引し、異妖の子は15キロの立派な体躯に達した。
さらに20キロ、30キロ……異常に重みを増してゆく、すでに児童の体躯と有している。
超胎児の肉体は膨張を快進し、四肢は伸びて、産道中の女児は――少女の外形年齢にまで達した。
胴に“括れ”を発現した。
出産中に第二次性徴を帯びはじめる。新生児は思春期を発現した。凄まじい生命を芳香する――
膨れる美尻はもう大人の尻であった。さらに熟れんと意志する。
母の性器と肉粒を舐め弄いながら新生児は――もう女であった。
いいや、もっと大人の女に成ろうとする。母よりも魅力的な――
お母さまには負けないわ――
淫意思を世界に発振し、右左の乳肉を逞しく気鋭させた。立派な肉球が美しく膨れ上がった。メスのシンボルをダイナミックに建造してゆく。
びくん!
母の産道に乳房の美丘を傲然と押し拡げる。乳首の硬い突起が母の膣腔を容赦なく衝き上げる。愛液塗れの肉粒が更に興じる。
大陰唇を舌唇で舐り吸い、しゃぶり憑く新生体は、性汁まみれの熱い出産事態は、すでに第二次性徴を完了させ、十代後半の成人女体を目指し、女体の完熟を目指す。
「あううっ!!」
女が女を産もうとしている。
妖女は妖女を産むのだ。凄まじい出産パワーであった。
美女が美女を、妖女が妖女を、ひり出そうとする。ぴりり!と奇音を発てて、美肉体の四肢が変態音を奏でた。快楽の姿態がひん曲がる。すでに成人女体を収める産道は奇形の極みと化している。脚の付け根と骨盤が軟体の極限と化し変形する。筋肉と腱を引き裂く。破壊の衝撃が肉躰を襲う。それは出産という名の魔行であった。
粘液塗れの淫母高子が粘液塗れの新しき高子を――分娩する――
こってりと吸着する舌攻は、苦行する母体を悩ましく魔攻し、舌渦は捏ね繰り揚げた。
「はう!!」
産道に溢れる究極の快美に、高子は至高の恍惚を噴き上げ、圧倒的陶酔に煌々と燃え染まった美貌は、凄まじく蕩ける。
子が母を責め弄い、母が子に応え、子は垂れる淫液を吸い、乳房が衝き勃ち、産道の括約筋が窄まり、膣の肉襞は乳肉を潰し、異妖がスロットルを快噴させ、分娩というより妖肉同士が分離した。妖美が噴肉する――!!
ムリムリッ!!ドバアアアッッ!!!!
女液を噴き上げ、羊水をぶち撒け、愛液がダイナミックに飛び散る。
膣から双乳はひり出た。
豊饒なる美丘はエロチックな乳肉感を生々しく揺らした。
尻から尻が出てくる。
腹から腹が出る。
美肉はぶち撒けられた。
誕生は――破天荒した。
熱き妖液にまみれて――美女が美女を産んだ――
高子は高子を出産したのである。
産道を破壊しダイナミックに生まれた。
ブルンッ!!
魔産であった。
恐るべき妖女の生誕であった。
己の手で臍の緒を平然と引き千切った娘高子は――成人女体は二本の脚でもう立っていた。力強い両脚で堂々と起立した。新しき高子は今しがた造られたばかりの肉体を、全身を妖液に濡らし、愛液に濡れて昂奮する太腿が、母の眼前で肢体を発熱し、自肉の出来具合を確認した。
ぐちょっ!!ぶちゅうっ!!
母体も自らの膣を艶然と擦り上げると、破孔と化して開ききっていた女性器がギュッ !!と、縮み窄まり引き締まる。
だらしなくなっていた大陰唇が、開ききっていた粘膜が収縮し、肉襞が精悍を取り戻す。

「出産、完了いたしました」
「超常の出産劇はどう? いかがだったかしら?」
二体の牝は孔々を括約しながら艶っぽい風情を撒いた。
「分離、イジェクトといったところかしら?」

濡れた出産孔は美腔を取り戻す。窄まり具合を良化させた。膣筋はいやらしく装威した。
妊娠線が消え、腹筋の溝が急造され、腹部にシックスバックを創意した。
女体を一体吐いた産道は、セックスのための膣機能を急回復し、次なる性交に備えた。

「妊娠と出産は女にとって最高の行事よ。命を造ってしまうのですから」

高子は言った。二人の高子は本体も新体も、居並ぶ二体の妖体は壮観だ。
美麗の双妖は、あまりにもそっくりな、完全なる双子であった。
完璧の双子美人は双乳双尻を典麗典雅した。
双つの美貌は互いの吐息を嗅ぎ、眼を閉じたまま接吻する――互いの美唇同士が深く密着しディープキスを交わす。
艶めかしい母子が貪り合う。
四葉の肉厚な美唇が貪り合い唾液を交換する。
唾汁蜜を零し舌根が歯茎をしゃぶり合う。
ねぶり合う美しい抱擁は巨乳同士を圧迫し、乳肉を潰し合い、はみ出した双方の乳肉が淫らに弾む――
高子同士が互いの尻に美指を突き合う。尻の脂肪を掴み、指は互いの性器を弄り合い、魔戯は艶行を重ねて――アナルすら抉り合って妖しく絡んだ。
新しい自分の出来具合を、肉の仕上がり具合を、職人のごとく点検した。
造顔も、身長も、髪の長さも、体重もマイクログラムの桁で一致する。
自肉の仕上がりに満足し、汗と淫液の高子たちは妖艶に絡み合った――蕩け合うフルヌードの双妖は抱擁を魅せつけた。

 * *

食事に招いた男達は眼前の異常事態を悟った。
単体でも増殖できる美女だ。
単為生殖で繁殖できるということは―― この星に高子が溢れてゆくことを意味する。その増殖率は妖女の意志次第だ。

そんな動物はいる。
アブラムシ別名アリマキは好条件の環境では単為生殖をおこなう。
雌のみで個体数が増える。春から秋にかけて雌が雌を産む。受精もなしに大量に増える。
全てクローンだ。
クローン増殖する種だ。爆発的な繁殖力を持つ。

虫にできるのなら人にもできるわ という妖女の主張であった。その実艶であった。
新旧の美肉体は競艶した。
「男の人一人と、あたくしたち二人で、三人プレイはどう?」
驚嘆する男たちの前で高子は、さらに言を重ねた。
「いいえ、もっと大人数のほうがおもしろいかもよ」
“店内の”高子は美顎の先で、思わせぶりに窓の外を指した。

 * *

レストランの大きな窓は額縁のようだった。初夏の涼景を映している。
窓の外の大通りに、右から高子のような美女が歩いてきた。いや、高子であった。女子大生のような明るい爽やかなポンチョを着ている。この世界に三人目の高子が現れた。
画面左側から現れた美女も、青いスーツをスタイリッシュに着た美女も――四人目の高子であった。
通りを歩く者、高子を認めた。微笑みかけた者、スポーティーに挨拶した濃紺の美女は五人目の高子であった。
また一人、反対方向から歩いて来た快活な六人目のミニスカ美女も――高子であった。
黒いスポーツウェアを着た七人目の高子であった。太い眉毛にメイクした八人目の高子が爽やかにウインクをした。通りの向こうで紅いタイトスカートの九人目の高子は陽気に手を振った。その隣でワンレンボディコンの十人目の高子が色香を撒く――
妖女たちは交差した。
男達は――驚嘆した!!
二時間半ほど前に、すでに高子たちはこの世に産まれていたである。この世に高子は高子を増殖させていた。
「すでに産んでましたのよ」
美貌たちは妖しく笑った。世界を祝するように。
「あたくし、増えておりましたの」
悪戯っぽく、それでいて純然たる天使の微笑は――
妖女の清らかなスマイルは、この都市に渾沌を繰り拡げる、神秘の聖笑であった――


 * * * * * *

 
レストランでの会食と騒動からは二時間半ほど前の時刻。海沿いの倉庫が立ち並ぶ臨海地域――
潮風の流れる港の食品食料倉庫に、一体の美女が吸い込まれた。
食品倉庫の中身は畜産肉の山。動物性蛋白質の林。肉の肉林だ。
ある暴力団が半信半疑で全品購入したものであった。
数百人分はあろうかという食用肉が吊り下げられた枝肉群に、一人の美女が対峙する。
生肉臭い空間に神聖美が流れる。
食品倉庫内はまさに肉林している。
美貌は噛りついた。生肉の一本に。
美女の歯はがっつり強く咀嚼した。
ガブッ…!ぐちゅっ…!ゴクッ…!
妖女の口から肉塊が骨が次々胃に落ち、腸が消化を進めた。
プロテインとファットを吸収する。
シルエットは膨れた――出っぷりと重そうに膨れた魔女の妊婦腹が、逆光に照らされるボディラインが――魔胎は起きた。
それはレストランでの魔行と同一であった。マタニティは奇跡を事象した――
薄闇の中でエロチックな生理活性は繰り拡げられる。
臨月腹に妖異が充満する。
濡れた音が響き、魔女は魔女を産んだ。
あとは――もう、一瀉千里あった。
妖熱を発して魔産してゆく――高子が高子を造ってゆく。高子が高子を出産してゆく。美女が美女を産み出してゆく。
高子が高子を産み、生まれた高子も急速成長を遂げ、発育した成人女体へと変身し、また新しき高子を産んだ。
赤子は女児となり、女児は少女となり、少女は成人女性へと成った。異妖は数秒で発育した。
産み落とされた高子も急速に肉体を発育させる。みるみるうちに、四肢を急成長させる。美しく伸び盛り、母性になる。腹はまた膨れ、快濶に命を孕む。異妖音が次々に溌する。おめでたい異音が奔る。また産まれた。快産の濡れた音は、羊膜が破裂する。新生児が飛び出る。高子のクローンであった。
美しい孫たちも生肉に齧りつき、次の妊娠準備を整えた。すでにクローン曾孫を腹に宿していた。また腹が大きくなる。容赦無く艶やかに膨れる。また快産した。その子たちも熱く肢体を漲らせて発育してゆく。メスの肉体が淫らに生命現象を炸裂させる。生殖パワーを爆発させる――
異妖なる生理現象は濫溌した。
妖体を濫造した。
魔宴は次々と女体美を噴いた。
無造作な枝肉群が――美しき女体へと超的に変化する――
異妖の狂宴が、ウルトラ・バイオテクノロジーの連鎖が、エロチックなチェーン現象が激発し、悩ましき異変を熄えると、奇麗さっぱり食用肉の一切が無くなった。
倉庫一杯に在った大量の肉林は、影も形も無く消滅したのである。
代わりに、美の大群が林立していた――
美貌軍団を歌った――艶やかな祝讃は――濡れる艶声の合唱であった。
生肉群は麗しき妖変を遂げたのである。
闇の中で高子たちは世界の祝福を奏でた。
天使の美唱であった。肉感のエンジェルたちは――美肉を揺らしてエレガントに進軍開始した。
「どう?質量保存則にもエネルギー保存則にも反してないわよ」
異妖の科学事実を告げて、2584体にまで急増殖した高子たちは出動した。美しき人妻軍団の出撃であった。


 * * * * * *

 
「岡嵜さん――」
青年にねっとりと美声が掛かった。
モデルのような美男子、なかなかのハンサムだ。
実家はカリフォルニア。ハーフかクォーターか。背丈は長身である。筋肉もいい感じに付いていた。
大学の部活では中国拳法をやっているという、鍛え上げられた20代男性だ。野性味あふれるシティボーイだ。
岡嵜から声を掛けたのではない。
初夏の真昼に、チャイムが鳴った。人妻が玄関に訪問した。
突如、美しき人妻は隣人の岡嵜の家に押し入って来た。
セックスアピールは高子からであった。
高子は猛烈にモーションをかけ、人妻はストリップする。官能が着衣を落とす。白い肉感を晒した。
伝法に誠意は数分で全裸と化した。
性急であった。
この人妻は脱ぎたいのであった。
フルヌードの凄まじい刺激に、目を丸くして驚き、唾を飲み込んだ若い青年を、全裸の人妻がベッドに押し倒した。
性欲であった。
男の服も脱がせた。
岡嵜の裸を見て、「美味そう」 と口走った美唇は好色を示した。
人妻の口唇は大学生に禁断の唾液を与えた。
夫のいる身が、愛の言葉とともに、口腔は媚の濁りを落とす。多量に粘流した。
ぬちゃり……
エロチックな粘液音を散らして、人妻は人倫に背こうとしていた。
雄の魅力に美女は舐め憑いた。
そそり勃つ肉棒に、よく吸い憑いた舌と唇が、よく動く。
悩ましい粘膜が岡嵜の男根を包んだ。美唇は悩ましく運動した。
口腔性交の卑猥な汁音が熱く流れる。
猥褻な熱気が立ち昇る――
傍らに人影が在った。誰かに痴態を見られていた。全て。熱心なる観察者は――
美しい影たちは女であった。
人妻だ。
隣の。
よく知る貌であった。
高子であった。
あと二人も“高子たち”はいた。
「高子よ」
「あたくし高子よ」
「わたくは高子ね。よろしくね」

高子は三人もいた。
挨拶をした。
混乱する岡嵜の男根に美貌が三つも馳せ参じた。一本の肉棒に三本の美舌を伸ばす。
――奥さんは三つ子だったのか?
――いいえ、似たようなものだけど違うわね。どういうことなのか考えなさい。あなたへの問題よ。
クエスチョンを投げかけて、欲情がねっとりと男根の下腹を這った。熱く武者ぶり憑いた。
答えさせる気などない熱い舌の動きであった。快美が股間より噴き上がった。男の知能を駄目にする快楽が、岡嵜の脳髄を塗り潰す。
三人の高子が性液をねっとり分泌させて陽気に快宴した。
高子達の悦楽責めは堂に入っていた。
叱責を意志する乳房乳首たちは鉄の硬度で昂じた。
ぐちゅぐちゅ……ぬちゅぬちゅ……ぷちゅぶちゅ……
三人の高子の美唇が喘ぐように開き、唾液を岡嵜の顔に掛けた。美口より太い雫は落滴した。
岡嵜の顔面に美人妻の口汁は載った。
なぜ与えるのか?
大学生相手に六粒の壮麗な美巨乳をなぜ与えるのか?
高子は大学生の頭を摘まみ揚げて、もう一人の自分の性器に突入させた。蜜まみれの性器であった。
尻と性器が麗しき共同作業をこなす。蜜壷は蜜を盛んに垂らした。
天国(ヘブン)状態であった。
「おお――!!」
経験不足の若者は、未満者の大学生は顔射した。
どぴゅっ!どぴゅっ!……
男の体から、こってりと濃い精液が大量に飛んだ。“半人前のくせに”ポルノのプロ男優でも中々と思うほどの液量が噴き出た。人妻の人間離れした欲情刺激の成果であった。
高子たちは二発目を望んだ。数秒――直截に媚舌が舐め弄うと、射精は起きた。
さらに女舌が舐める。
スペルマ塗れの雄棒から、三発目が尻と背中に飛んだ。オスの欲望が腹と胸に乳房に向かって。
もっと舐める。
「おふ!?」
四発目の喜悦となった。太腿と性器に向かい、白濁塊は糸を曳いて跳ぶ。
汚液を滴らせた美貌の人妻は振り向く。
ぬちゅ……みちゅ……ちゅるちゅる……
また吸った。否、吸い憑いた。
「ぐわ!?」
五発目を献上の前に岡嵜は焦燥した。肉体は腎虚の様相であった。精が涸れ果てている。アラームが鳴っている。高子を押し退けて逃げ出そうとした。
だが足に何かが絡む。
熱く柔らかい感触――
腹這いになった高子であった。「ほれ!」 と、女脚が男脚を引っ掛けた。悩ましい表情が妖艶に見上げていた。
「はじめまして。あたくしも新大寺高子よ」
転倒した岡嵜はしたたかに後頭部を打とうとしたが、柔らかい肉のクッションが受け止めた。柔肉の感触はもう一人の高子の巨乳であった。
「どう?あたくしのおっぱい、よろしくて?」
豊かな乳腺が撓み揺れた。嬉しそうに詰まった乳肉の反撥力は無双した。弾力はエロチックな浪漫を湛え高揚にバウンドした。
「おほほ――」
岡嵜の両手の指は濡れた熱い蜜液にめり込んでいた。メスの性器だ。濡れ潤う肉襞が窄まる。横臥する二体の高子の牝孔であった。手の甲に美手が乗り、更に雌孔に押し付けられた。麗しく粘液が湧いた。脂肪が覆い被さって来る。指も顔も熱泉に溺れ沈む。
すでに高子は10体以上に増えている。
「あなた、逃げられないわ、でも逃げてみる?」 美貌は挑発的に訊ねる。
「ヴァギナに挿れてみる?」 美声は艶然と訊く。
「あなた、アナルを舐めてくださらない?」 豊かな尻と肛門を盛り上げながら、美瞳はとんでもない要求をする。
愛欲地獄であった。快楽責めであった。
岡嵜の顔面に容赦なく美尻軍団が襲った。
熱い尻が載った。熱い乳も乗った。熱い貌も寄り添った。美貌たちは性汁を盛観した。雌汁を昂然と飛ばしつつ濡れ魅せた。
「ほぉら、ご褒美よ」
ハンサムボーイはペニスを勃起たせたまま再び逃げようとした。だが、脱出しようとした山嵜の前に美体は立ちはだかる。美肉の壁が青年の緊急脱出を阻む。
無慮、高子の舌は岡嵜の口に飛び込んだ。妖舌は唾液をいっぱい潤滑させて、魔性の尖端が無遠慮に侵入した。
「あたくしのお尻とお乳から逃れようだなんて、だらしないわね」
「おっぱいは素晴らしいわよ。あたくしのお尻は素敵よ。早く食べて」
愛に満ちはじめた。
肉球は24を数えた。24の巨乳から美しく乳首がぶち勃った。愛蜜に濡れる脂肪の奇跡であった。
美しき人妻は山嵜の向きを変えた。ポルノビデオで大枚を稼げそうな迫力の美巨乳が揺れている。ダイナミックな揺動を増した。媚肉の塊は迫力を怒張させた。肉々を向上させるエロスの解放区だ。
「もう岡嵜さんったら――」
高子の舌が次々と侵入した。伸びる。好い、良い、善い、死ぬほど――
「いいのよ。お死になさい」
良い感触は胃に到達した。高子の舌が数本、押し挿った。逝けとばかりに岡嵜の体内で生気を生成した。僥倖を極めた。
「あなた、お尻はお好き?」
ああ、大好きさ、男は全員お尻好きだ、おお!チンポが尻に融けるぞ――
だが岡嵜の思考が止まった。快楽が行き過ぎた知能に、妖女のパワーが直撃したからだ。
岡嵜の体に快楽は圧し掛かった。美巨乳の圧迫は窒息する事態が迫った。官能が強迫した。
ベッドルームにはなおも高子たちが雪崩れ込んで来る。ドアを破って高子たちは乱入した。新たな加勢は20体以上。ベランダからも更に高子たちは侵入した。どの高子も嬉しそうに微笑んでいる。
更に高子たちは室内に進入した。高子は総勢50体以上の肉の怒濤となった。
岡嵜は数えることは叶わなかったが、それは絶景であった。
巨乳がまさに肉林する。揺れ乱れる尻肉の躍動感が、自慢の肉体美を謳いあげて、圧倒的な尻と乳が揺れまくる。
そのエロスが一点に集中した。
悩殺パワーが弾劾状を叩きつけて集結した。
高子が折り重なって凝縮する。愛液と唾液と母乳と汗と淫液に塗れた聖女が部屋に詰まってゆく。
100体を超えていた。
「大サービスよ――」
弾む肉弾の官能群に蕩けた。高子だらけだ。聖女の洪水だ。熱い溌剌の肉体は媚肉の洪水だ。
熱帯雨林のスコールのごとく聖液が降り注ぐ。聖女たちから分泌された官能の熱い性液が驟雨する。
淫蕩なる熱雨を浴びて――岡嵜は涸れ果てた。腕も脚も胴も枯れ木のように細くなっていった。搾り取られた。精気を凄まじい勢いで吸い取られた。吸精はどんどん貪婪した。愛欲は生々しい拘引秘戯を快技し、唾液の迸る淫戯は秘術を与えまくった。
神秘の吸精美女たちは青年の精気に殺到した。
神々しき美威はオスの精力を吸い尽くした。男の肉体よ空になれ!とばかりにザーメンを鯨飲してゆく――
高子たちが肉を引くと、エロスの中心で岡嵜の体は即身仏と化していた。精の全てを噴出し、ガンダーラ彫刻を想起させる男体の木乃伊(ミイラ)が底にあった。
肉体が勝手に悟りを開いていた――
吸精儀式を終えて、高子たちは高唱した。艶風が拡がる――熱唱が滑やかに拡がって熄んだ――
性蝕隊は新たな標的の匂いを感知した。
妖風の向かった先はマンションの隣室であった。


 * * * * * *

 
ラグビー部主将は休んでいた。友人の下宿するマンションの一室で、つかの間の休憩タイムだったが、緊張が走る。
一糸を纏わぬ性感が匂ったのだ。傍らに女臭という名の肉体美が微笑んでいた。
刹那、高子が飛び込んで来た。
肉弾と化し――尻と乳が、熱い美肢が、ベッド目掛けてダイビングした。
砲弾状の巨乳が微笑みかけると母乳を噴いた。乳首から乳汁が主将の顔体に絡み憑いた。悩ましく乳臭が匂う。
ミルクが弾着する。
乳撃に主将の手は乳房に応戦した。
「なんだ?このオッパイはッ!」
乳臭の元を掴んだ。母乳ごと弄い、揉みしだく。
「潰してしまえッ――」
「ええ、いいわ――」
主将の指が皮下脂肪の根に沈んだ。乳肉の弾力が応えた。肉球がリズミカルに吐息する。心臓の鼓動が伝来する。女熱が誘感し、淫臭が主将の臭覚を急襲した。
悩殺の肉球が主将の顔面を圧迫した。媚感が奔る。喜悦が主将を蕩かす。愛欲地獄に沈む。メス臭い谷間に沈む。乳肉の魅惑に沈む。噴液した。噴汁した。高子の汗だ。エロチックな潤滑液は男女密着の肌を急進に遡上する。
プニュウウウッッ!!
主将の全身に快楽が襲った。窓からドアから裸の高子たちが乱入する。20体を数えた。さらに数体、突入する。美しい肉だらけだ。怒濤した。エロスが襲来した。
ぬんっ…!! ふんっ…!!
逞しいお尻だった。くねり上がる。
「すげえケツだらけだッ!!」
六つも、八つも、十も揺れている。二十も、三十も、四十も、数を増してゆく。美は激流した。
「どきどきするわ――」
「わくわくするわ――」
「すてきよ――」

「ケツいっぱいだッ!!」
美牝が愛欲を謳い、エロチックな侵入体が、侵入に侵入を重ねる。媚が充満する。凄まじい全裸の人肉洪水であった。エロスは過密した。満員電車の車内のように女肉臭が充満する。美麗なる牝肉が充実する。
「うおおお!!ケツでけぇええッ!?」
「そうよデカくてカッコいいお尻よ――」
プリプリ のお尻が稠密に並ぶ。美手が扱く。しごき抜く。男根に蜘蛛のように絡む。ピアノの鍵盤みたいに弾きつねる。刺激は凄まじい。ダイナミックに動いた。異常にいやらしく上下に動いた。美指が愛撫を重ねた。肉感が添乗する。美肉の宇宙から愛蜜は奔りに奔った。
「ぐわっ!?ケツ埋まるゥ!!チチ埋まるウ!!うぎゃあああッ!!!!」
ぶるんっ!! ぬるんっ!!ぐるんっ!!
乳肉に窒息した。容赦なく尻が突き揚がった。高子はアナルを舐めさせた。括約筋をギュッ! と絞める。性器から牝汁がたおやかに飛び散る。
快楽の園は勇壮し、大臀筋が鳴り軋み、逞しい太腿が、引き締まった腰が、巨壮な乳態が、悩乱な肉尻の盛り上がりが、媚肉を揺籃し、牝脂を軋ませ、淫乳淫尻が愛縁を艶舞する。
「あう――」
「はう――」
「ひう――」

「ぷぎゃあああぁああああッッッ!!!!!?!?」
主将はエクスタシーの悲劇に達した。絶倫を誇る主将が好色女の貪婪ぶりに絶望した。とんでもない色欲の絶景に主将は精液をぶち撒けたが余りにも多数に無勢であった。悲鳴をあげる雄体から尻と乳の海に精液は飛び散っていった――


 * * * * * *

 
ボクシング部員たちの眼前で、艶やかな尻は満ちあふれた。
「尻だ――」「尻だ――」 「尻だ――」
すごい尻をしている。ぶち込むために完成した蠱惑だ。淫肉の傑作だ。男を野獣へと変えるための完璧な造形。
前を向いた。凄まじく巨乳だった。重く揺れた。盛大であった。ぷりんぷりん の媚肉は威圧した。無防備に媚態を晒す。
肉慾が興隆している。
「エッチなことしましょ――」「きもちよくなりましょう――」「死ぬといいわ――」
美天使たちは言っていた。
肉壁はまるで美の排泄であった。美女軍団は肉津波と化し、壮絶な欲情を波状攻撃する。
天恵状態が襲った。
ボクシング部員たちは数百体の超女体に呑み込まれたのである。
怒濤の女体群が飛び込んでくる。男臭いはずの部室はたちまち女臭まみれになった。
雌肉が溢れ狂い至高した。この世界に蕩尽した。愛欲が大流した。情欲が噴火した。
悩ましき異空間と化し、地上に痴情を盛大に慈雨する。
痴戯を喝采する。痴宴を万遍する。痴態が凱歌する。雌の粘液が爆散する。雄は困惑する。
「ひぎっ!」「ふぎゃっ!」 「ぐぎゃっ!」
「ああン――」「ううン――」「はあン――」
巨大艶渦は拡がった。
乳が殴り始めた。尻肉が殴り始めた。ただひたすらに性肉塊が殴った――セクシャルな媚塊群が男を非道に無茶苦茶に殴り始めた――
若きボクサーは好ましき肉拳に殴打される。淫汁の熱闘であった。牝汁が荒ぶ。牝肉は悶えている。無闇に。無道に。
荒事には慣れている拳闘家たちの顔に牝情の肉弾は荒々しく艶撫した。そして、
ぐちゅんッ!!ぶちゅんッ!!ぎゅるんッ!!
雌肉の媚戯が襲った。淫唇が現界の甘い万障の如く併呑した。膣筋が至巧した。
快美する放埓であった。妖女軍団の快絡であった。エロスは闊達した。媚道は快挙した。超戯は魔道した。部室に怪美は充満した。
精子という精子をしごき摂られて、若き拳闘家たちの雄体は、射精に射精を重ね射精失神し、逞しい肉体は涸れ果てていった――


 * * * * * *

 
閑静な住宅街に――高子小隊が外国人夫婦の性生活に乱入した。
「うふふ――」
ここに到達した高子は10体――
美貌は集団痴感を際立たせて、ピンク色の痴風は昂然と、痴情のエクスタシーが寝室に、たおやかにインドア・アタックした。
美貌は夫婦を驚嘆させた。夫の性器は舐めたくなる形状へと進化した。ミッションは緊張した。
ワイフの顔面に怒張を突きつけた。「凄いわ、あなた」 であった。
ハニーは悶えた。
高子はいったい何人いるのか?
高子たちは妻の体を持ち上げた。妻の性器に指が突っ込まれている。妙齢の夫人は悶え泣き、いやらしく指が出入りする度に“何度も”失神した。
「ひい!ひぎい!!」
廊下から入室した者、それも高子だった。
ベランダを開けて入ってきた者、それも高子だった。
「あひい!!」
ハニーは悲鳴した。
外国人哲学者の自邸であった。
超越的な不法侵入者たちは視界に猛烈に溢れた。
「おほほ――」「むふふ――」「あはは――」
スレイマン教授の寝室に高子たちの愛欲パワーは豪奢した。彼の知性を蕩かし、彼の哲学を溶解させ、彼の肉体を襲い尽くす美脂肪の勢いは、性愛のエレメンタルを超的に昂じた。流れ込む性的快楽の超巧戯は、教授の脳を制圧し、哲学者の知能を虫レベルにまで縮退させた。
「超越的超克を軸として肉体感覚の溶融的存在の基点は時間跳躍の身体感覚を認識と視覚と聴覚の快楽感覚が肉体感覚を破調し破棄し無二の喜悦の快美時間が狂態を様相し涵養し翡翠の狂気を告げ神の視点と人の檻と鴫と地上の囚人たる地球の宇宙の自然の科学と文化が文明の彼岸の器楽の暗号を密教の梵字を感覚記述を示しあうあうおうはう…あうあうあうあうあうあう…ぐあああああああ、あ、あ、あ、あひあひあひあひ………………」
高子はツボを突いた。
「エクセレント!!マーベラス!!」
エレメントは爬行した。エクスタシーが嘉行した。魔境が熱く佳境した。迸ったアピールは性刺激の新次元であった。
「Bubera!!!!」
ぐちょおおおおおっ!!!! じゅぼじゅぼじゅぼっ!!!!
外国人教授は東洋美女の猛攻にグロッキーと化した。哲人の知と体は超官能の威圧にノックダウンした。


 * * * * * *

 
暴力団事務所の一室で高子は悶えていた。
監禁されていた。
街で欲情していた色気違いの女だ。路上でいいものを拾った。
おい?こいつら六つ子か?
美しい女たちは同じ貌をしていた。ヤクザ男たちは疑問した――
が、粗野な疑問は吹き飛んだ。
肉が濡れている――尻は剥き出しであった。ヤクザ者たちの疑問を塗り潰す色気であった。性器をグチョグチョ にさせて、全裸で縛り上げられて濡れ潤っている――肉という肉が奮える。
「――お願い見ないで」
いいや、たっぷり視姦した。肉の詰まった尻を。淫猥なお尻を。
愉悦を秘めた快楽器官は愛の蜜汁を浮かべた。劣情を勢力的に流すメスの性器であった。
「――やめて見ないで」
二人目の高子も羞恥した。愛液を噴きながら悶える。
「――あたくしの体をじろじろ見ないで」
三人目の高子の哀願であった。尻も乳も重く逞しく達意する。肉球が偉観する。
愉悦は次々に愛の樹液を玉噴した。濡れた尻は並んだ。地上の愛欲地獄であった。痴情の憂悶が煩悶を塗布し、困惑は慾望を生態した。
脚線美は喰いたくなる尻の肉感と蕩け逢い、太腿は引き締まった性態を快気し、豊満なる裸体はグラマラスな昂ぶりを欽定した。
艶やかな喘ぎは奔放した。尻々に媚汁を載せて。
「――見ないで」「――見ないで」「――見ないで」
高子達がユニゾンで呻いた。愛くるしい吐息を重奏し、美肢体は蜜液を豊富に伝播する。
大粒の媚液を洩らしながら、破廉恥なハニー達は肉感を謳いまくった。愛蜜を謳い揚げ、性汁の飛沫が跳ねる。
「すげえ色キチだぜ!すげえ人妻じゃねえか」
「おい!おれとやれよ、愉しい時間をもとうじゃねえか」
「奥さん、おれたちに犯られろや、そのでけえ尻も乳も舐めまわしてやるぜ!」
罵声を浴びて尻と乳が奮える。
「色っぺえ奥さんよ、旦那の物より、おれたちの物の方がいい、って言いな」
「夫しか知らねえあそこにブチ込んでやる!牝豚になってひいひい狂いな」
「ほれっ、舐めなよ、うめえだろ?奥さん……おう!うめえぜ!うおっ?!」
そこに助けに来た。乱入した救助隊は――高子たちであった。
「!!」 「!?」 「??」
「こんにちは」「助けにきたわよ」「あたくし、ちっとも大丈夫ですわ」「それどころか、面白いわよ」「あなたたち、覚悟はよろしくって?」「いくわよ」
美女軍団は驚愕するヤクザ男たちを尻目に、媚体は圧倒的な美肉量を増した。瞠目するヤクザ男たちは美肉流に沈んだ。フルヌードの救援部隊が淫行する。ダイナミックに濡れた孔が咥え込む。括約は自在に窄まる。美脂との遭遇は野卑な男どもの撃沈轟沈であった。
「ぐぎゃ」 「ひぎゃ」 「ぷぎゃあ」
ヤクザ者たちの媚肉の海に埋まってゆく。美肉の底無し沼に耽溺する。性欲の美泥に窒息してゆく。エロチックな乱入は幸甚を一方的に増大させていった。


 * * * * * *

 
ジムにボディービルダー高子の性汁が流れた。いや、垂れ流された。
美しい女獅子の躰から性汁は弾んだ。
躰が軋んだ。
乳肉であった。
ウェイトトレーニングである。
快楽の嗚咽であった。無双だ。デーモニッシュともおもえる肢体美から、性汁が秘裂より迸り出る。
高子は高負荷に耐えている。
足りない。
喘ぎ乱れた。もっと負荷が欲しい――
数トンものバーベルが遠慮もなしに載った。過載だ。負荷に喘いでいる。
「いいわ、すごいわ、つぶれる、死ぬわ、死ぬ死ぬ――」
そこに――
ジムで高子は好物を目撃した。マッチョである。鍛えあげられた男の肉体は美味しい――
流し目から切ない喘ぎが薫る――
「男の人の体って美味しいから好きよ、大好きよ」
二トンの錘を足した。女の腹筋が背筋がパワーを堪能した。
負荷は破天荒と化した。筋肉虐めだ。
超健康法であった。
トレーニングを終えて、高子がプールに飛び込むと、プールの水面が爆発した。水面に怒濤の巨波が走った。衝撃が走った。水面から水柱が立ち、凄まじい勢いでプールの水が両サイドへと溯上する。高子の自由形遊泳であった。
25メートルプールを数秒で往復した。
超五輪級のスーパースイマーであった。超世界レベルの遊泳であった。イルカを超えたマーメイドであった。
ぶっちぎりの肉体美が水面から上がると、競泳水着をぶち破り、乳肉球は隆々と推挙した。媚感の漲る超意であった。
「ねえ、抱いてくださらない?」
シャワールームにはマッチョが揃っていた。逞しい裸形たちに囲まれた。フルヌードの高子に、ペニスは撥ね挙がっている。サイズは皆太く巨大といえた。マッチョメン達から無言の同意を得て、高子は男供に性孔を、尻孔を、唇を与えた。逞しい男根どもが雌孔に一挙侵入する。陵辱開幕であった。悩乱で濃密な女体が、祭神の如く畝繰る。が、濡れた孔の嬲りは特訓と化した。締結力の艶撫に、性器長大を誇る筋肉男子達は悲壮な呻きを放った。妖艶なる人妻は拘引力を容赦なく蠕動させながら、膣腔括約筋が甘いセックス運動など許さなかった。孔々に前代未聞の歓喜を増大させ、精悍な搾精音を蠢動させながら、唯ひたすらに括約パワーを凄まじく亢進させる。嬌気する高子は、悲鳴する雄肉達から、一方的に精液を搾り獲っていった――


 * * * * * *

 
山中であった。初夏の青空の下、林間に女体数体は肉色の風を撒いた。美皮は盛んに好色を染めた。美メスの流した汗だ。
蒼穹の空に挑むように紅潮する雌肌は、猛然と汁を零す。玉露のような汗が散る。淫液の発散、官能美の発揮だ。
高子四体が絡み合った。高子たちは愛し合っていた。
責め方は知っている。高子同士なのだから何をどうされたら喜ぶか?知悉している。完全に――
“お互い”の性癖を知り尽くしている。
「あふ――」
昂声を零し、淫らな女肉のオブジェは凄まじく性感していった――美しき欲情の奇蹟が大地にスパイクした。
涼風の流れる林道に、悶えるように堕ちたもの。蜜蜂であった。全てメスだ。ヨガり斃れている。虫どもがヨガっている。
不用意に高子のオーラを浴びてしまった昆虫たちの至悦であった。
「そうれ――」
高子たちはエロスを蜂起した。放ち発つ。芳香する肉球は奮い勃つ。
エロチックな美手が大地を一撫すると、地より蟻どもが走り出てきた。どの虫もヨガっている。恍惚の雌蟻どもは巣穴から迸り出た。地蟲が噴き出すように遁走する。昆虫がひり出るように湧き出る。高子の周りに黒い帯の流れが見てとれた。
高子の美手が地面を愛撫した効果であった。まるで大地が愉悦した。蕩ける世界に陽炎が次々に立ち昇った。大地そのものがヨガリ狂ったかのようにみえた――山をも蕩かす妖女の凄艶であった。


 * * * * * *

 
鄙びた田舎のさらに奥、深山の露天風呂、森閑に一陣の艶風は色香を撒いた。涼風を浴び、濡れた唇が開く。放たれし空気震動の疎密は、美しき女声を象って、夕闇を翔んだ。
「ハロー」
高子であった。
高子は露天風呂に居た。
「こんばんは」
二人目の高子は入浴する。
熱い湯が月光に照らされて優艶を波紋した。
「ちゃお」
次の美女も湯に続いた。これも高子であった。
次々と高子の入浴は続き、豊かで悩ましい肢体は湯に浸かった。20人の高子が露天風呂をいっぱいにしたのである。
月輪を戴く湯面に、美しい媚肉体から粒が散る。陰毛から滴る雫もあった、腋から流れる湯粒もあった。重い乳と脇腹から注疏した。星月光を浴びて濡れ輝くエロチックな美景であった。
夜の淵に二十の生殖器が愛液を分泌している。肉躰が盛んに媚汁を朗詠する。
「ああ、おっぱいが、たまらないわ――」
「あたくし溜まってるわ――」
「いくわよ――」

刹那、乳汁を噴いた。たまらなくなった乳腺が、高子たちの美巨乳の奮えであった。
美しい人妻は乳房を痙攣させながら母乳を分泌した。
美しき高子たちは露天風呂の湯船を白濁していった。
交響詩のごとく美声と美躰が饗宴した。
媚肉たちは躍った。衒いも遠慮も無しに天地に欲望を潤した――
躍動する牝の艶姿は――天と地を潤してゆく天女の湯浴であった――


 * * * * * *

 
深夜の高速道に美肉が吼えた。高子達であった。妖肉軍団は駆けた。
駿脚は時速180キロに達した。否、時速200キロを超える。流星と化して猛脚は駿行する。地上で女神は戦闘本能を全開にした。
光輝するスーパーウーマンが駆ける。深更の高速道路を超人女体が走った。
脚力の美態がハイウェイを走破する。濡れ潤う肉体美であった。
照明灯を浴びて、ナトリウム・ランプに照らされて、精悍なる超女軍団が、都市へと奔ってゆく――駆ける美裸身はすべて高子であった。
ただでさえ強い人妻が、数に物を言わせた。
このエロスは物量勝負であった。
高子軍団は二万体を数えた。山を駆け下った。絶頂の美肢体であった。
妖風はこの都市に満ち満ちた。妖異なる宿願が襲った。
妖女軍団が都市へ到達すると、カオスは狂態の輪を拡げ、狂祭を開幕し、狂熱を怪流し、狂騒のパワーが炸裂し、狂騰する混沌が、狂奔の瑞兆が、魅惑のエナジーが、エアポートから星面の此方彼方へと次々に飛翔していった――


 * * * * * *

 
ワシントン。
ヨーク大将の眼前に女軍人が居た。軍服を着衣する東洋美女が在った。軍服姿はそそる。美女のギャップだ。妖美は凄艶を威風した。
「――誰かね?君は?」
訪問美女は無言で応えた。ストリップを舞い始める。
豊かな黒髪を揺らす美肢から、ミリタリーの束縛は床に落ちた。抑圧が落剥した。縛する武威の衣裳を脱ぎ捨て、セックスそのものを晒してゆく。肉感がモロに出る。
喉が鳴った。
媚肉の挑発が、一将を虜にする。
「――うふふ、はじめまして。では、手始めに舐めてさしあげますわ」
半裸の美女は、脚と尻と性器を晒し、上を着けたまま、大将の下半身に膝行すると、女の美指はジッパーを降ろす。隆々と漲り勃つ白人男性の陰茎を引き摺り出した。美唇はフェラチオを口戯した。咥え込んだ美貌は妖しく舌を快動させた――数秒で白濁液は溢れた。女は出された汁を全部呑んだ。嬉しそうに舌を舐め動かす。ぬめやかな奉仕は精液を呑飲した。
「――おおおお!!」
「――美味しいですわ」
大将は次弾を放った。快楽が襲った。次々弾を放った。快楽が追撃した。愉悦が連続急襲した。歓喜の連戦であった。2分で五発の吸精を済まして、愉しんだ唇は離れる。憔悴する大将を平然と床に押し倒した美腕の撓りは、美肉の天使が体位を転ずると、性器に性器をあてがった。好ましく蕩け込む体位は、ずい! と腰を沈めた。熱い沼が欲望を定款した。
妖女の膣腔は大将のペニスを呑み込み、神々しく蠢く。
拘引の奇蹟は神レベルの極意で縮動した。
蠕動は潤した。逞しき女膣だった。強く弄った。凄まじく締め弄った。
「――いいぞ、いいぞ、死んでしまう!!」
「――そうよ、死ぬわね、言わなくていいわ」
大将は魔美女の膣に白濁を狂噴した。射精は狂喜であった。
「――喋れなくしてあげます」
妖女の魔膣は遠慮もなしに精液を吸引する。噴き上がるスペルマを鯨飲する。
数分でヨーク大将の体重は半分になった。吸精魔為の威力であった。
魔行を済ませた高子は凄艶に立ち上がる。エロスが残香する司令官室を後にする――

 *

ニューヨーク・ケネディ国際空港に舞い降りた高子であった。
カルロス上院議員の妻シルヴィアの性器に、東洋の美女が魔の息を吹き込むと、上流階級の人妻が想像妊娠した。
膨らみ膨らみて、臨月の孕み腹が盛観する。
妊腹は鮮やかに輝き、ゆるり揺れた。
「ヒイイイイィ――」
下腹部を覆う衣装がピリリと裂けた。性蝕の蜜に汚れてゆく。
妻シルヴィアは悲鳴をあげて愛汁を塗汁した。愛液失禁の暴威であった。
「ウオオオォ――」
高子のサービスは途切れることなく続いた。凄艶なる妙味を肉に伝えた。
「イ゛ヤ゛ア゛アアアァアアアアァ――!!!!」
高子の舌がよく動く度に、上院議員の妻シルヴィアの肉体は、黄金の髪を輝かせて、夫人の尻は艶やかにくねり、ブロンドの秘裂は更なる快楽を悲願した。

 *

ロンドン・ヒースロー空港に降り立つ高子がいた。
ロンドンで銀行家と交わった。
ドレーク頭取であった。
堂々たる後背位であった。野獣のように欲望を美挙する。女の尻に愛撫と愛液が奔った。
尻肉が壮挙した。大きく美しく迫力する汁塗れの肉尻は、エロスの逞しさを至極し、躍りに躍った。
猥褻なぬめを湛えた陶器のような尻が情熱的に捏ね繰る。膣を快動する尻肉のグレードは――この美女の尻がもたらす官能のレベルは“別格”であった。
「――齧っても良い。舐めても良い――うおっ?うおおっ!?」
クレイジーな欲望を励起させ、食欲すら催す圧倒的な尻肉の快美蠕動に武者振り憑かれて、亀頭を舐め弄われて熔解する頭脳は、雄の支配欲が超然する雌尻へと帰参した――欲望を解放した――
「――むはあああああっ!!!!」
部下たちがトレーダールームでトレードに精勤する中、頭取の男根は東洋美女の雌尻に深々と潜り込んでいた。

 *

パリ、ド・ゴール空港に美風は舞った。
パリで女重役エオリアは嬉し泣きしていた。ブルーのスーツが震えた。股間から噴き上がる快楽のためであった。高子が励んでいた。会議室に愛の蜜は撥ね跳んだ。
高子は遠慮なく彼女の股間を陵辱した。東洋美女の舌はまろやかに嬲る。性蜜を噴き出す事態であった。
「――ノヴァアアアアアッ!!!!」
妖女の舌は女エグゼクティブの肛門を舐め攻めた。媚魔の秘戯は深攻し、ずるずる、ちゅぱちゅぱ、ちゅうちゅう 淫らな舌がエクセレントに突き挿さった。女重役はエレクトする牝獣と化した。エレガントな性汁が芽吹き、エゴイスティックな尻穴をどろどろ にエンハンストに秘術する。高級スーツにエクストラな淫液が付着する。自ら放ったエロオイルの汚染を拡げる。エネルギッシュでエターナルでエキサイティングな昂奮が何度もエクストリーム絶頂し、壮女エオリアは淫蕩なるエクスタシーを躰中にエンゲージ(烙印)した。

 *

「ム゛ン゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」
インドのマハラジャであった。高子と出逢い、数秒でヨガっていた。
ニューデリーの喧騒に生気する汗は、美魔女に精力亢進のツボを突かれて逞しくなった。痩せるどころか筋肉太りしてゆく聖者の様相であった――王体の逆三角形の上体が喜悦を強壮し狂喜し、丹田を介しチャクラが全開となり、タントラが小宇宙を開闢し、渾然が練り狂い混沌を創生した。シャクティであった。カーマを瞑し死ぬであった。昂然と失神し、轟々と廃する滅境の超ヨガであった。

 *

高度10万メートル上空、巡航中の旅客機でスチュワーデスが泣いていた。機内食カートを押すはずの手が――業務を中断し股間に奔った。淫汁を次々に狂噴するパンティとデルタ地帯を必死に押さえ込んだが、秘裂より噴き出る愛蜜の暴噴は抑えられなかった。漏水は勢いを増した。パンストとスカートを破壊し、大量分泌する愛液は飛び出てきた。熱汁が太腿を滑走した。雫は床に突っ走る。床に尻肉は潰れた。乳首は天井を向いた。豊満な乳球を晒した。愛欲の悶えであった。ショートカットのリンダが髪を振り乱し気絶し、同僚のアメリアは股を開き性器を猛起し、媚汁塗れの恥丘を隆起し、痴液を戴冠した。ボブショートが乱れる碧眼は白眼を剥き、絶頂を狂態する。
「ビギャアアアアアッーー!!!!」
「ヴオオオオッーー!!!!」
コクピットの扉にダブルの嬌声が激突する。接客を放棄した牝獣のアクメボイスは安全運航に支障しかねない迫力の咆哮を乱鐘した――
高子は国際空港のトランジット・エリアに居た。物憂げそうに高級ソファーに深々と腰掛ける豊饒の美身が、長い睫毛を幽かに揺らし、潤う瞳の視線の先が、妖愛を放つ眼力が、高空の女体に向かって淫らな“意思”を送ると、機中の客室乗務員達の肉体は次々に狂態した。エロスのテレパシーが精神感応力が、蒼穹を超え彼方のスチュワーデス達の肉体を嬲っていた。天空の彼女達は次々に発情した。地上の妖女が遥か高空の女達を失神するほど犯し抜いていた――

 *

南アフリカの監獄では女看守が絶頂していた。脇では東洋美女が“直に”盛挙していた。淫義を施した。デルタ地帯を舌戯と指戯を重ねた。高子の舌は女看守のアヌスを突破し腸に60センチも侵入していた。「ビヒッ!」 女看守はエロチックなビッチと化して喘いだ。女獄卒ジュリエットは白眼を剥いた。「ヒイ!」 死ぬほど失神した。熱い涙が伝播した。雌液が頬を濡らす。絶頂に絶頂を重ねた。悲鳴を噴き揚げる。空前絶後の快感に覚醒した。潜り込んだ媚舌の突きであった。高子の与える淫罰は超絶であった。性感は来電した。「ヒギイ!」 絶大なる快美は女躰全身に容赦なく逐電した。
北半球とは季節が逆転する地に――美魔女の淫行淫戯は熱く突き揚がる――女看守の膣性器に美指を突き挿し、ググッ と指先で膣腔ごと彼女の体を持ち上げた怪力であった。高子のパワーであった――
「アヒイイイイイッッ!!!!」
「よい子はマネをしないようにね――」 奇怪なバランスをとりつつ、指先のパワーリフトは愛液暴噴の女看守を頭上へ高々と掲げ挙げた。腕一本の先、死ぬほど痙攣するジュリエットの女体からは雌液が滑やかに悲噴した。

 *

スカンジナビア半島では看護婦の肉体が絶頂していた。ストッキングをひり破り、昂奮する尻は、ナース服を自壊し、下着を内圧で破壊し、肉が躍り出た。媚肉がくねり出た。ビューティーな裸劇が氾濫した。
麗しきオリエンタル美女はミステリアスな微笑を揺籃しながら、北欧の看護婦の三孔を嬲り攻めた。美妖の陵辱音が鈍く響く。魔効する舌先は侵攻し、魔為は甘く充ちた。
北欧女の大柄な肢体から愛液涙が迸り落ちる。ロングヘアが煌く。汗を悶え噴く。ゴールドの髪が肉肌に貼り付く。臀部へ衝き挿る肉鞭は、適確かつ強靭な弄いであった。長く長く伸びた舌であった。高子はここにはいない。300メートル先から――であった。
「※※$&’&%’$’#”&’&※$※!!」
高子は初夏のフィヨルド湾の紺碧の海を眺めながら、白夜光の北極圏に、美影は妖々たる所業を延ばし、婦女子の性器を抉り抜く超然の魔威は――遠隔陵辱であった。超舌戯に淫する美麗は異邦人であった。


同時刻――この世界に――この星に溢れはじめた怪異は――
すべて高子のせいであった。


 * * * * * *

 
夜の首都であった。高級クラブ。ホステスであった。ひたすら喘いでいる。快美に。
重く熱い。
炸裂する性感が、
――たまらないわ。

――ええ、たまらないでしょ。あたくしのこと、もっとお知りになりたくって?
美唇が美唇をぢゅるぢゅるちゅうちゅう “吸いながら”言った。
――知りたい、知りたいわ…あわわわ、あ?あっ?ああっ??
――ほぉら、もっともっとお知りなさい。
熔解しそうな媚的拘引の連続に、女体は超昂状態に陥った。
嬲る者――傍らの妖女、高子であった。
水商売の美女の喉に侵入した高子の舌は、高子は美人ホステスの唇に唇を重ねて、唾液を注入した。魔の蜜の如くホステスの食道を潤す。超攻性の魔液が――
ディープキスが離れる。
作用は――キツかった。
乳首と乳房はいきり勃つと、みるみる乳肌は紅潮し膨張し、膨乳した乳態は、たちまち乳噴を開始した。
乳の汁に光った。
艶光る乳房の媚態を、高子は冷ややかに観察する。乳房は更にメロンのように膨れると着衣が爆裂した。極上の狂態を肉は勢した。女体は胸部を変態させた。ホステスの美巨乳は生々しく鎮座した。接客空間にエロチックな光芒を優艶させる。光の斑が狂騒する。
だが、饗宴したのである――
爬虫類のような、蛙の表皮のような、濡れた皮膚は妖しく光り、乳噴爬行の事態に、光沢感は優艶を覇気し、更に途上した。美人ホステスは尻を痙攣させて、アナルより愛液を謳った。メスの媚意が垂れ流された。
ゴージャスなソファーに、オーガニックな媚汁は氾濫した。繊毛が牝汁に汚れる。
「これ以上あたしを悶えさせないで、いじめないで――」
「――いいえ、もっとよくしてあげる。すてきにおなりなさい」
微笑みかけたのは凄まじい美笑であった。白い歯の間から桃の強舌が侵入した。
また許した。“喉を超えて食道にまで伸びた”舌の陵辱を、また許した。
だが、とんでもない舌攻は、愛欲の交戦地帯から、するする 離脱すると、長舌はホステスの腰へ一気に走り、高子の舌は数十センチに伸び、放恣する性器に向かって妖威が侵攻した。
「ひい!」
猥音が散り、淫液が飛び散った。
タングが突進する。強攻に女性器が悶えた。舌は膣奥に激突した。セックスが濡れた。美皮は美手の愛撫に悶えた。
女舌は非情と思えるほどの怪状を毅然した。侵食した強張りが傲然と雌孔を抉る。膣汁が掻き出される。
容赦なく膣襞を犯し廻す。ホステスの肉襞が締めつける。締結感が心地好かった。
否、そんなレベルではなかった。愛液を熱く発液しながら牝肉は狂喜した。死ぬほどアドレナリンを出して幸喜した。肛門まで舐め攻められて、猛烈に淫汁を泌しながら巨乳ホステスは狂乱した。
「ほああああああーーっ!!いひいいいーーっ!!きひきひっ!!びひいいいっっっっ!!!!」
半裸と化した巨乳は、噴乳しながら愛液失禁を重ねていった。九穴より淫液は爆ぜた。激飛であった。
乳臭に狂う魔宴に店内の客とスタッフの全員が声を失った。妖異は同席者全員の常識を破壊したのである――
だが、美女集団が襲った。フルヌードの高子たちが婉然と現れて同様の超・寵愛を与えた。全員が濡れ叫ぶ欣求浄土の狂熱が燃え拡がった。


 * * * * * *

 
熱帯地帯。ジャングルの兵士宿舎。軍隊は美しき異種と遭遇した。
高湿度の中に光り輝く裸身。快楽のヌーディストは、東洋の貴婦人であった。美肉の煌きだ。夜光を画布する密林の底に――
好戦が始まっていた。
肉の合戦であった。
1対200。兵力差は圧倒的だ。余裕で勝利をもたらすはずである。普通ならば。
美肉が突入した。
兵舎に媚の好戦体が飛び込んだ。
媚裸身が煌く。20人、30人と交戦を重ねてゆく。肢体は潤った。破水した。愛液を。愛蜜を――
「カモン――」
捕食好意は口で10人、性器で8人、アナルで7人であった。
3分で吸精した。2分で吸精を終えた。1分で飲み干した。
斃れる音がした。
男どもの呻きであった。
「だらしないのね――」
兵たちのエロスの怪風に薙ぎ倒された。
熱林に官能が奔った。戦士達は嬌態した。連続する嬌声――悲鳴に近い。
狂乱する事態は悩乱し、淫行劇は熱くなる。
「いただくわ――」
吸い取って、吸い尽くして、吸いまくってゆく音だ―― 男どもが放つ濃くて白い汁を――
悩ましき夜戦は一戦を完了した。
ミッション・コンプリートはぬめやかな性意を吐息した。美貌の媚声であった。
「信じてもらえないの?これでも?」
戦闘戦果は――
テーブルの上にカエルのような人体が山と成っている。
男達の失神体であった。
体重が減っている。
養分として吸収された分だ。
戦闘不能といえた。
吸精淫魔の成果であった。
濃艶なプレイを施された結果であった。
「美味しかったわ―― また飲みたいわ――」
熱気の渦の中でグラマラスな美妖は、唇と性器とアナルをちゅぱちゅぱ 媚響させつつ、乳と尻を隆盛する女妖魔は、異界の愛を存分に教唆した――


 * * * * * *

 
ヒマラヤ山脈、ベースキャンプで男が射精した。登山隊隊員であった。白い艶やかな尻は目の前で悶えている。汁塗れの美しい媚肉であった。女に――というより尻に名を訊ねると、名は高子と言った。
高感度で喘ぎつつ美貌は答えた。美肉の四つん這いが向きを変え、口を割り、口戯が舞い、舌が弄い、口接の吸戯に、世界が変調する。フェラチオを愉しんだ。ほぉら、こっちのエレベストに登頂しなさい―― 
悩殺した。拘引のバキュームに美貌が悩ましく変形する。桃の舌が好く絡み愉悦し、亀頭表皮を白い歯で挟んで擦った。美唇は逞しき男根を健やかに吸引しつつ、カウパー氏液ごと精液を凄艶に嚥下する媚舌は、極限痴態を縁起した。聖なる高山地帯でオーガニズムの神秘は果てしなく肉体登頂した。超昂のサミットであった。絶頂する山男は更なる精液噴射を祈願した。

 *

その同時刻――南極基地、極地観測隊員は口淫された。肉棒はスペルマを噴いた。口の刺激の成果であった。
エイリアンの如く現れた美魔女であった。美唇から白濁が毀れている。妖艶なる裸体から、たいそう豊かな雌の脂肉が盛り栄え、性汁は滾り迸り、四肢から愛撫を繰り出して、性感の美手は愛撫を盛挙し、快撫を十全に粘泥しつつ、艶撫を壮挙し、氷雪世界をも溶かさんと熱闘した。ほぉら、熱いわよ、こんなにも――しごいてあげるわ―― 
芳しき媚言は淫肉とともに弾ねた。巨大氷山をも蕩けそうな熱蕩は快熱を放った。外気温マイナス20度の極寒世界に輝きだした生命力の灼熱は、万年雪をも溶かしてゆく魔女の誓願であった。

 *

その同時刻――遠洋を航行中のタンカーに、突如、白くて大きなお尻が現れた。魅惑は淫業をけしかけた。ぶち込む。快挙した。乗組員は精液を噴射した。白濁が出る。エクストリームだった。驚嘆する精量が出た。エクスタシーを成し遂げた。性孔の魅惑の成果であった。果報であった。
素晴らしい人妻の尻は、今なお眼下に悶え続けている。船員室の温度が急上昇する。
ヒップは意気軒昂した。乳を揺らし請願する。おねだりだ。
男根を突き挿しながら、尻に向かって訊ねる。美肉は快楽しつつ、高子と言った。にやりと笑い、いくわよ―― と、美貌が言い放った刹那、快楽のオーラは大洋に煌いた。一人の女から放たれる魔煌のビームを浴びて、積荷が揺れた。壮大に響鳴した。女肉が光輝している。女神のごとく燐光を放つ。眼を剥く男性乗員の眼前で、荒淫の女神と化した美肢体は、巨大船の一室より容赦なく妖光を放った。
ほぉら、もっと愛しなさい―― 精液を搾り採りながら圧倒的な光臨は、愉悦の奇蹟を拡げる美魁は暁光した。

 *

その同時刻――深海溝8000メートルの深海調査艇に、白い尻は出現した。何の前触れもなく、突然に。
奇蹟は白い女肉となってキャビンに匂った。艶声がモーションをかけた。超硬チタン製耐圧殻の球中に、究極の密室といえる空間に、快楽肢体は遠慮もなしに出現し、三人の男性乗員達と淫行に及んだのである。調査は中断され愉悦の時間が急発生した。
この潜水艦のハッチは固く閉ざされいる。深海底には恐怖の水圧が覆っている。超高水圧低水温の膨大な水塊は絶対の壁であり、侵入不可能な聖域と言えた。人間には、否、地上の“普通”の動物には侵入不可の空間であった。そんな物理的侵入不可の禁を破り、美しき人妻出現の臨幸は臨時定員オーバーであり重量超過であった。
深海底に性愛を饗宴した。三人の男と一人の美女が原初の欲望に狂宴する―― 
難しいことは考えなくていいの、エッチなことをしましょう―― 
淫液が飛び散る深海の現場であった――性戯は充満した。狭いキャビンは熱帯と化した――

 *

この美女は瞬間移動の能力を秘めていた。
ぬめやかに発現した。エロチックに発揮した。
熟れてゆく。ヒップが鳳凰のように。
張ってゆく。バストが朱雀のように。
ゆるやかに奔ったテレポーテーションは――
たおやかなパワーが世界に快した。
超官能のクイーンは遷移した。
蜜蜂の如く、精液を集めた。気ままに世界中の男達から。
精液を掻き集めた美体は、精子を子宮にタップリ貯蔵する美裸身は、美業を重ねつつ――航した。
女神のごとき美体は光を放っていた。聖なるオーラを明峰しつつ、エロスの旭光を放ち、妖しき生体美は――
幽玄と夢幻の美ボディを清輝させる――
エロスの輝点たちが、海を超えて、陸を超えて、一点に集中しはじめた。快楽の集積ポイントは、アジアの都市の一角。美肉たちが向かう先は現代の闘技場(コロッセオ)、大屋根の覆うスタジアムであった。


 * * * * * *

 
オフの野球場。ドーム球場であった。
高子たちであった。
集っていた。
集うというレベルではなかった。高子だらけであった。
美で充満している。
熱気していた。
ステージ上もスタンド席もアリーナも一面が高子の波と海であった。美裸身の織り成す波濤であった。美の競艶が、優婉のヌーディスト軍団が、茫洋たる春宮図を駘蕩する。
「首尾は?」
「上々よ」
「じゃ、いくわよ」

4万6千3百68体にまで、大繁殖した生殖のセックス強兵は、異常強体を誇る怪力雌肉の美獣大群であった。媚尻と美巨乳が林立する。媚膨する尻と乳を緊に締めるウエストの美雌達が、一斉に喘ぐように言った。
「合体しましょう――」
宣言するやいなや、人外度は急激に上がっていった。
高子たちは合体した。高子は飛び込んだ。高子の中に。
融け合った。
神秘の合一をする。
美妖の快流は、激突し融着し、美しき裸女同士が合体し合一し、背が伸び、胴が膨らみ、大女になる。奇跡の愉悦は悶えつつ融合する。
三メートル、いや、五メートル。十、二十、三十メートル以上の長躯が膨らみ、美肢と美肢が絡み合い、高子の合体だった。
雌のゴリアテが築城されていった。巨体が増肉され、増長増大され、巨女が堅城していった。
身長を伸ばしてゆく。体重を増し、サイズを増し、巨大化であった。壮麗な体形は、壮大な体躯を盛隆させ、ドーム球場の天井に届かんばかり巨大女の新しき躰であった。巨人女の充満であった。
魔的な肉量が屈む。
美髪を靡かせて、巨女が怪獣みたいな背丈で、陽気に笑った。極低音から超高音までの周波数を含む魔笑で。
神だ。
女神だ。
巨女は怪笑した。
どしん…!!どしんっ…!!
巨女高子が、うっとりと見上げる自分の分身たちを摘み上げると、巨大性器へと挿し込んだ。淫汁塗れの巨裂淫孔に挿入する。快活に指先を動かし、自体を自孔に秘裂に埋める。裂部に己の分身たちを埋める。妖艶が塗布する。妖笑を哄する。淫汁が噴き荒ぶ。巨大高子の愛液塗れの肉襞が高子を抱き締める。牝獣の狂喜が絢爛する。高子が高子に蕩ける。破戒であった。途轍もない自慰行為であった。
嬌声を噴く。膣内の高子は陶然と膣道を泳ぐと子宮粘膜へと合一していった――蕩け合い高子は高子と合体する。人智を超えた快感であった。
どぷ…どぼっ…どちゅ…
美髪が腕が脚が美貌が膣粘膜と絡み逢い蕩けてゆく陶然の合体は、
「きもちいいわ――」
愛液塗れの膣器に侵攻した。巨大高子の性器に高子が蕩け込んでゆく。
膣と子宮口にシャトルのように進展する。巨大な性液の雨が降り、臼砲のような巨大乳首を振る。
「きもちいい――」「きもちよくってたまらない――」「きもちよくってよ――」

どぷどぷどぷどぷどぷ…
高子たちの集合が、持ち寄った搾精の精液を放擲すると、白濁液が一点に集中し、ザーメンの集約は精液の人形を造った。精液人間を生み出した。天魔の破天荒であり妖魔の破行だ。女淫魔の魔力魔為だった。
超女魔女の極致だった。
ザーメン・マンだ。不透明に白濁する淫臭上々のスペルマで出来たジェントルマンだ。
精液人間はどういう身体構造を有しているのか? 精液で出来た身体から男根を隆々と勃起させ、精液製の男根から精液を射精した。精液が精液ペニスの筒先と通って多量の精臭が淫臭する。
ロマンスは途轍もなかった。
だが、淫魔の性からか、淫魔の美女たちは再び“ザーメン・マン”を襲い、精液男子をいやらしく舐めた、精液人間の肌を女妖魔が齧り獲った。舌が妖しく舞い、膣も口もアヌスも指も全て駆使し、貪婪に拘引を開始した、吸精の本懐を遂げた。精液男子は再び高子たちに食べられてしまい、喰い尽くされて球場から消滅した。

精液人間を喰らい尽くした一部の高子は、興奮のためか、股間の雄化を平然と発現した。巨棒化する。肉の大筒は形成された。雄々たる淫情を発情し、陰核を巨大化させ、雌粒が隆起し、陰核男性化の伸張が、男根状の隆起物へと完全変態させ、股間より伸びる肉棒が盛り剥け、剥き出しが盛り栄えてゆく。
びくん!どくん!…
亀頭部を発達させ、雁を太く張り、段差固化の怒張は、完全勃起を遂げ、青筋の張った太棹が、怒気するグランスが、青年並みの雌性ペニスの先端から、透明な汁を優雅に噴き、愉悦と伴に、律動の衝動は白い液まで噴いた。数分の変態は即座に射精可能な躰にまで達した。輝く筒先から白濁まで洩らして魅せた。
どぴゅどぴゅ…どばどばぁ…ぐちゅめちゅびちゅぎちゅ…
好色な超雌獣たちの喘ぎは、美獣群は数ダースの肉棒を次々と隆々に群挙した。
雄化状態の高子と雌状を保つ高子とが“恐るべき”欲望を遂げる。美獣たちの悩殺の抱擁が、とんでもない動作で接合し、濃厚な快楽を味わった。
「溶ける、溶けるわ――」「とろけちゃう――」「とても、きもちいいわ――」
高子同士が艶やかに合体した。オス型メス型の女体軍団が溶け合った。美肉たちの群れは噴乳し噴精する。エナメルのような美肌を煌かせ、乳と精を噴きながら合一した。合体は究極であった。
ブシュウウゥ!!ビシュウウウ!!ビュウビュウ!!…
精液を撃ち込む。母乳を噴乳する。互いに淫液に塗れ合う。媚体の肌に淫汁が潤滑する。母乳を噴き出す巨乳は、淫らな美球のエレメントは、エレガントに性液した。牝汁を濃射する。媚汁を撒き散らす。淫情が乱れる。淫欲を決起する。
超快美に痙攣しつつ美牝が凄まじく発情する。
ぶくんっ!!ぶぎゅんっ!!
超乳タイプの高子の隣では、筋肉タイプの高子が生起した。筋肉隆々のマッスル高子が膨筋の肉体を溌剌し起動した。筋肉高子の脇では爆乳化する高子が悩ましく乳肉量を超過に膨乳し絡んでいる。ディープキスに唾液を撒き散らす高子同士が異妖を遂げた。筋肉と超乳が融合した。破戒の蜜事であった。蕩け遭う睦言は乳繰り逢いながら蕩け逢った。美肉熔融の奇蹟の濫発は、超慶賀に狂った睦事の大氾濫であった。
「おおおおッ――」「ああああン――」
スーパースパルタン高子が悩ましい鬨の声を上げる横でスーパーバスト高子は濫乳する。勝利の如く乳汁が噴き出る。濃く固化した母乳は射乳であった。ミルクの塊であった。大量に出た。破戒的な乳量であった。熱い媚乳がエロチックな母乳が強噴する。ミルクが撥ね跳ぶ。乳汁が弾道弾する。愛液が噴き荒ぶ。アクメ汁が蕩け出る。愉悦が横行する。超常が百鬼夜行する。エロスが跳梁跋扈する。怪美と破戒の熱闘を謹呈する。球場は快楽製造器と化した。
欲望は無軌道と化した。
どくどくどくっ!!!!どぴゅるぴゅるぴゅる……どばあああっ!!!!
あとは肉の山だった。
強い肉体が、女体が数奇に噴気する。牝力が噴塊する。
凄まじい生命現象が地上に怪悦した。
巨女高子が全身の毛孔から脂肪を分泌しはじめたのである。
どぼどぼどぼ……!!!!
否、噴射した。超媚性の油脂を噴油した。油分を激射する。怒濤の脂肪が暴噴した。
傍らには超的な脂肪塊が溢れて、魔性の油脂油塊のボタ山は、有機物山盛りの大奇岩と化した。
蛋白分も噴射してゆく。超美性プロテインが噴き出す。濫造した。
ドバアッ!!!!ゴォバアッ!!!!
肉の山だ。
プロテインの山ができた。
高子が高子だった物を排泄したのだ。
凄まじい生命現象が凄絶に微笑む。
脂肪流動と蛋白流動は超常的量塊のファットとプロテインの山を産んだ。大蛇のごとく畝繰り、脂肉を激産した。凄まじき肉泥感の巨量が重々しく重鎮した。
ぐちょっ!!どばっ!!むぎゅっ!!ぎゅぶっ!!じゅぶじゅぶ!!ぶしゅううぅ!!

初老の男性清掃員は異妖異常の一部始終を目撃していた。妖臭の匂いを嗅いだ。魔臭が頬を撫でた。肌を撫でる淫臭の成分は強壮のパワーを秘めていた。妖臭が彼の体を襲った。
彼はインポテンツであった。なのに血管阻害のペニスが壊れそうなほど漲るのを意識した。奇跡の魔風に洗われて、久しぶりに男根が隆起した。高々と怒張した。まさしく復活を遂げ、精液送出の律動が下半身から強烈に噴き上がった鬼悦に嗚咽した。
じゅぼ…しゅぼおおおっ……ぐおおおおっ……
ドーム球場の中心点に、美の融合体が淫熱を怪熱しつつ、魔情は一点へと回帰する。身も心も蕩け合う怪奇現象は、肉体も精神も集中する激容が融着し、熱脂熱肉が遡行する愛肉の灼熱潮流は、縮合する熱き破竹を因果し――超常を絶倫した。
魔状破生の美肉の流れは一身へと帰還した。
「おかえりなさい――」
油塊と有機物の山々の脇で、たたずむ一体の凛とした美裸身は――濡れて輝く人妻の裸身は――高子であった。


 * * * * * *

 
帰宅した。高子は夫の高吉と寝室に熱い交戦交尾を開始した。エロスの会戦は激しく交わった。今日も夫の筋肉体は鋼体ぶりを披露し力強く抱いた。夫の男根は焼けた鉄だ。途轍もない角度で凝固し勃ち撥ねる。漲り抉る性交は意志した。悩ましき女体の陵辱と占拠と独占を欲望した。
だが夫に、自分自身を増殖させて 淫蕩のかぎりを尽くした などとは、言えなかった。
今日一日で、何千、何万、何十万もの人たちと性交したの――死ぬほどよかったわ、とってもきもちよかったわ、いっぱいヨガりまくったわ――
とは言えなかった。
圧倒的な快楽のパワーで、交わった相手の記憶と精液と精力を奪い、茫たる性宴の記憶のみを全員の潜在記憶に留め残したなどとは言えなかった。
到底できない相談よ――
尻も乳も、まろやかな媚動を繰り返しながら、
あたくし、とんでもない淫乱女です――
真実を口にすることができない高子は、夫の灼き金のような突きに悲鳴をあげた――
「このお尻はウソをついている味だ――」
「そうよ――」
美人妻の求愛は、人知を超越した恐るべき浮気心を胸心に秘めつつ、愛妻のお尻は“とんでもない”嘘つきであった。高吉は妻の非を責めた。
「おまえ、浮気をしたな。いけないんだぞ、死ぬがよい――」
亭主は愛妻の“人間離れした”至高の裸態に尋問した。
「ええ、死ぬわ、あなた、素敵なセックスであたくしを早く殺して――」
妻の願いに男根に力がこもった。男の武威が肉の銛が殺人的に張った。抉りつつ、言葉でも嬲り責めた。妻の尻を責めに責めた。言葉嬲りは王者と女奴隷の様相を帯びつつあった。淫虐劇の一幕は熱い淫蕩心を揺らした。
「ごめんなさい、あなた、許してくさだい、あなた――」
妻の媚肉は秘蜜を流した。人妻の瞳はエロチックな涙を流して謝罪した。
「あなた、お願いがあるの、あたくしを“完全に”イカせて。このお尻を突き殺してください――」
乳房を揉み弄いつつ、太腿は逞しく遊脚すると、大胆な所作で夫を誘った。蜜孔がパクパクと卑猥に開閉し、破廉恥な潤色を繰り出す。
妖しき性蝕を欲する女躰に対し、金剛と化した雄根は美雌の咎を業罰した。豪鬼する肉の巨刀が蠢く雌孔を千切り抉った。快美が往還した。エロスが精悍した。
「ああん!!許して――!!」
どうして妻の尻がこれほど淫らな汗を浮かべるのか? 高吉にはわからなかったが、晴れやかな尻肉の好態を、鋼鉄と化した男根で衝き挿ると、愛しき妻の媚孔は窄まりに窄まって悶えた。高子の肉肌に淫蜜が次々と浮かんでくる。高吉は全身に更なる闘気と性パワーを込めると愛妻の尻を抉り尽くした。




end


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あとがき

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