パワーエロスシリーズ

超神変化――(2)おかしい

ちょうしんへんげ――(2)おかしい

ひんぐるみりは 作
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少年神らの肉体がぷるぷる蠢(うごめ)き始めた。
乳と尻が急激に張り、乳は果実のように更に妖しく膨張して美しく結実し、重量感たっぷりに揺れ踊って引力と拮抗する。
変形する骨盤に尻はぷっくりと脂肪がいやらしく根を張った。全身の筋量が落ちて細くなり、腰がキュッと括(くび)れた。巨根が股間に急速に窄(すぼ)まって収まり陰核となり、肉袋が駆け上がって濡れた肉襞となって、そこに陰唇と亀裂が走った。女性器と化したのだ。膣と子宮も下腹部に急造成される。体の線は丸くやわらかくなり、脚や腕の筋肉の一部が、美しい脂肪へと変わる。睫毛が伸び、頬に柔肉が付き、美髪が波となって風に舞った。
さっきまでの逞しい少年が、凄まじい美貌と、蕩(とろ)けるようなエロボディの美少女に変していた。性の変換。トランスセクシャル。男から女へ。女体化である。
たった数秒で神は絶世の美少女へと変身した。

全身の肉を誇示するかのごとく、セクシーに髪を掻きあげて、こちらへと近づく。その立ち振舞いは余りに淫らだ。
少女らは、神に性別は無意味だと悟った。何にでもなれるのだ。少年だろうと少女だろうと、そして化け物や有機体を越えたものにさえ、己の意志ひとつで自由にその姿を変身できる存在、それが神なのであろう……

いいや、変えられるのは自身の姿だけではなかった。
人の姿形だって変えられるのだ。
少女らの性器に美手を次々突っ込み、肉粒を、陰核を、つまんだ。
一気にぐいと引き延ばすと、たちまちのうち男根と化してゆく。
細胞に増殖を命じたのであろう。巨根だ。男性根の発現だ。少女のふたなり化であった。
突然の、急激なる肉体の変異変態に娘らの悲鳴があがった。自らの肉の直立ぶりに震えおののく娘たち。
だが瞳は熱く見つめている。頂きを見て感動しているのだ。ぬるぬると汁さえ滲ませはじめた鈴口は、その自己色情的興奮の現れであった。

女体化した神と分身、ふたなり化した娘四人。
神の求めるものは、攻守、攻めどころを変えての対戦だと理解した。

美少女と化した神らが、ふたなり少女の股間に顔を埋(うづ)める。
舌が、唇が、ぬるりと呑んだ。少女らの男性器を。
淫らに開始した。濃厚なるフェラチオを。
生まれたばかりの、剥きたてのそれに、これは厳しすぎた。
下半身に生じた愉悦は、少女の生において、空前であった。そして絶後である。
チン○が溶けるというレベルではない。全身が溶ける快感だ。その舐めは、足の指の先から頭の天辺(てっぺん)まで、毛根までが溶ける悦楽。性器から、腰から、全身へと広がる爆発的で暴力的な快美は、送り込まれる愉悦は、骨をも蕩かす神技の口淫。神レベルの至上の口戯であった。
少女らは数秒もたず、次々射精した。
荒い牝の喘(あえ)ぎが間欠泉のように洩れる。


蕩ける少女たちに、神たちは意地悪く笑った。それは勝気なお姉様の姿である――。
神たちは美しく甘い女声で言った。

おいしかったわ。おまえたちののザーメン。こってりとしてて。

ごくりと喉が動き、いやらしく嚥下(えんか)する。人牝の精をねっとり呑み干す神たちから、そんな意志が伝わる。
半死半生の快楽に悶え、肉をうねくらせる娘たちの脳に届いた甘い囁き。

が、神たちは、全身を光り輝かせ、集合すると、分身は合体し、ひとつの体へと戻った。
神の意図が解りかねた。

レベルを下げてあげるわ。

さらに光輝き姿を変した。
そこには、気弱そうな、線の細い娘が立っていた。
どこか淫虐心をそそる影がある。
人形のような娘には、先程までの溢れるような圧倒的なパワーは無い。

ここは、「ご自由にお嬲ぶりください」ということで、理解した。

ふたなり少女らは攻めた。お返しとばかりに――。悔しかったのだ。神の一方的な攻めには。
ヒトだってできるところをみせてやろう。
Mの気もあったのか。神の望みは意外にも被虐であったと。
これなら勝てそうだ。よがり殺してやる。人が神を殺す。さすれば人が神になる。そんな邪念すら湧いた。
四人がかりで、性器を、尻を、犯し抜いた。神のアナルを、貫き嬲った。舌と唇で乳を尻を舐め尽した。噛んでやった。神は悲鳴を上げてよがり狂った。潮(うしお)を噴いた。肉体が熱く汗にまみれ、性汁を、愛液を怒涛のごとく垂れ噴いた。汁の中を、八本の手が乳と尻を掴み揉み潰した。乳に乳が乗っかり、尻に尻が乗り、粘着した乳が幾重もの谷間を作り、組んづほぐれつ、五人の娘たちが汁と共に絡(から)み崩れるように擦れ合う……。
脚と脚が、腕と腕も、ねっとりと縺(もつ)れ合う粘液塊のごとき夢魔の娘たち。 ひとりの娘を、四人のふたなり娘らが総攻めにする。 ガラスのような娘が泣き叫び、肢体をひん曲げられては、更によがる。
牝が牝を、美しい肌を、艶(つや)やかな脚と腕を、全身の肌を舐めあげてゆく。愛撫の手が這いまわる。乳と尻に。パンパンに張った両乳を搾る。母乳が噴いた。神性を帯びた乳であった。どぴゅどぴゅ出た。乳量は実に神だった。みんなで搾りまくった。両乳首を、乳輪を、色が変わるほど吸いまわした。娘らは神の母乳に白く染まってゆく。これはヒトの勝利だ。娘らは震えた。全員で巨根をぶち込む。更に追い込みをかける。異常な興奮は止まらない。娘らは次々射精した。性器に注いだ。口に飲ませた。顔からに胸に掛けて汚した。アナルにたっぷり注入した。すべて勝利の証だった。ヒトの神に対する優位の――。
頬を熱い涙と涎で汚しながら、神がよがってゆく。おもしろかった。気分がよかった。

何かを越えた。超えてはならぬ一線を。
神が理性を失ったのだ。恐ろしいものが表れた。
表情は激変していた。
凍てつくような神々しさで、笑っていた。

神の本質は超のつく無慈悲であった。最低限の理性で抑えられていた“本質”が解放された。娘の締まる性器を猛(たけ)る性器で貪(むさぼ)っていたフタナリ娘の瞳を、双眸(そうぼう)がその焦点を捉(とら)えただけで、牝肉が快美にたぎり、無数の肉汁の滴(しずく)と化し、そのフタナリ娘は一瞬で快爆死した。

ひい!!

恐怖の神力に、神力の暴発に、残りの娘らも、畏れおののく。
震えた。戦慄が止まらない。

無慈悲なものは立ち上がった。膣よりピンクの煮汁が迸(ほとばし)り出る。ふたなり娘の巨根だった肉組織の、溶けた液汁だ。


いや、その反対の本質、“生まれながらの慈悲”もあることを人に教えようとしていた。
爆死したふたなり娘の、地に薄く伸びたベールのような肉汁に、ついと手を突っ込むと、雪のように白い肉肌が引きあがった。女乳であった。乳房の半塊である。肉の沼かから引上げる。ぴんと尖る乳首に神は唇と舌でキスをして吸い含んだ。
そして乳塊を肉汁の沼へと戻す。すると乳房が肉汁を吸いはじめる。汁肉から美しき双乳が夢幻夢魔のごとく隆々復活すると、胴、腹、太腿、脹脛、足首、足指の爪の先まで一気呵成に復活し、肩からぬるぬると触手のように腕が伸びて、双腕が滑やかに指の先まで再生する。ぷくぷくと再造されし内臓群が腹に肋骨内に次々潜り込み、背中側に肉が付き、艶やかな肌が覆い、どおと最後に首と美しい顔が、胴体から突き上げ、膨れ上がった。爽やかに笑っている。復活を遂げし少女の顔は。汁を伴なったままぬらぬらと。その顔はつい先ほど爆死した娘である。
髪は艶やかに、しとどに汁に濡れ、エロスに満ち満ちていた。これは禁じられたエロスであった。生と死を弄(もてあそ)ぶことは、神であっても許されないはず――。


だが、神の理性は幼児に戻っている。
女人の生死も児戯と言わんばかりの神の朗(ほが)らかな、女体への暴虐的翻弄は続いた。神力の戯(たわむ)れの度に、女体は一撃で弾け、汁となり、また気まぐれに女人の形へと戻された。
半死半生の少女らは、数度の生死を繰り返し、甦(よみがえ)りの度(たび)に美しさを増していった。力も微増させられつつあった。


ようやく神が理性と、少年の姿を取り戻したとき、少女らの魂が既に廃人と化していたのは言うまでもない。肉体は元の数倍にまで強化されていたが、これでは無意味であった。
少年神は己の非を詫びつつ、娘らを元の人格に修復した。若干の差異はあったが、それは誤差の範囲である。
記憶を修正し、現世に戻した。淫夢のときから。
そして、少女らの中で、神との性宴は、おぼろげな記憶として沈み、まどろむものであった――。




end



06/8/25 UP
07/11/4 改行位置修正

あとがき

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