菊地秀行ほかエロス&バイオレンス小説の個人的な感想と批評


ひんみり 文
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全能感あふれる性と暴力の妄想世界が大好きなもので、パワーエロスと銘打った自作小説のルーツなど、生理的判断でご紹介。
御大作品の官能小説的視点からのネット上の感想文があまりなかったので僭越ながらメモ的に。


『エロス&バイオレンス』といえば菊地秀行。全盛期は月刊状態で書きまくったそうで、ほとんど推敲しないのかな?男らしくどんどん書く。近年は枯れたなんて説もネットの一部にはありますが、80年代頃の作品は今読んでもエロパワーがたぎっていて、エロシーンが凄く、おかしく、すばらしい。当方的には貴重で希少なエロスの妄想群。↓個人的に使えた小説を批評感想。



淫魔夫人

氏のアダルト物最高傑作! ヒロイン高子が飛び抜けて抜群に素晴らしい。儚げな人妻と思わせておいて、実は……清楚なのにギャップが凄い。
寄り添うだけで瀕死の夫が復活するわ、人妻なのに怪力だわ、お嬢様育ちなのにイヤラシイわ、なんでもありのエロスアダルト・ファンタジーに生理的にビンビン来る! 興奮させられ、愛好した作品です。元ネタです。
人妻と空手部主将のエロ詰問な掛け合いの台詞を、当方オマージュさせてもらいました。

いやらしいのに実は強く、男だろうが女だろうがハメまくる展開も、全能感あふれるエロ超人美女ぶりがカッコイイ。エロ配合量が菊地作品で随一。エロに次ぐエロで、ほぼ全編エロシーン(笑) 素晴らしい。エンタメの鑑。

普通の人が読むとナンセンス小説になるようで、人妻が性技の達人で、男を圧倒するセックスの怪物で、セックスの魔女で、いやらしくて淫乱で、キャラが魅力的過ぎるんですけど、世間一般では人気がない模様。うむー、残念。



ブラックメン

端役の美丈夫、竜泉が素晴らしいキャラ。超人的棹師。男側のセックス超人ぶりも大好き。こういう究極のアクメを与えるエロスの怪物的な美男子が大好き。強制快楽授与は素晴らしい。快楽を強制的に享受される女体になりたい。

謎を秘めた男主人公の城夜の性技も凄く、指や手のみで途方もない快楽を女体に与える。女子大生のボディが燃えまくり濡れ狂う。全篇比較的明るい雰囲気でよろしい。好印象。



妖戦記

復活した奈緒美の超能力がぶっちぎっていてカッコいい。美しき女超人。全能感たっぷりに、男だろうが女だろうが、無敵の万能者が性的にも激しく迫る。ほぼ神レベルのパワーと強さで、全能過ぎ。無敵キャラ。

内容は……ハードボイルド過ぎて、バイオレンス過剰で、超殺伐で、ドSに次ぐドSで、超殺伐で……。ストーリーは暗く陰惨な悲劇で当方の個人的好みとしては合わない(日刊の新聞連載のためか展開が過激化しやすいのかな)。もっと明るく全能している話が好き。



妖獣都市

ホステスを指一本だけで、たった30秒でイカす男主人公の秘技! 巨大な○○○に挑むなんて、、、マンガだ。
ヒロイン麻紀絵はさらに凄く、息を吹きかけるだけで、女肌に最高の愛撫と性感を与え、指ひとつ触れることもなく30秒で失神するという、このアイデアが素晴らしい! 大興奮! 衝撃受けました!
魔的な吐息だけでイカせてしまう、エクスタシーの塊に変えてしまう怜悧な美女とは、うーんかっこいい。
向こう側の魔界の美女。美しき姿も謎のボーイッシュでスタイリッシュな無敵美女。キャラが立ってるなあ。人気キャラみたい。主要ヒロインだろうが容赦なく輪姦されるのが初期菊池作品の特長。



妖殺奇行 上

冒頭、謎の美男子で拳法家の嵐京吾に犯される人妻が良い。アクメとバイオレンスが沸騰する淫蕩とバトルの世界。
エロシーンが多めで良。わりと陽気で陽性のバイオレンス。
出てくるキャラが男女ともに山田風太郎的超人ばかりでかっこいい。しかしザーメンシャワーが必殺技って……



妖魔淫獄1

一巻の由比のセックス超人ぶりが好き。連続で射精できる精力絶倫ぶりが良い。素晴らしい。言葉で詰めてゆく淫蕩ぶりもいい。欲求不満気味のエロい人妻を圧倒する性支配セックス。男主導もいい。
話と設定は当方的にはあまり引っかからず。



妖戦地帯2

柏原郁恵に似た人妻がナゾな男たちに最高のセックスを与えられて、素晴らしい超快楽に蕩けるエロシーンが良い。男女双方合意の上の甘い官能の桃源リゾートがよい。敵役の美女黒部もエロい。山風的特殊な条件設定がどうだろう?



魔童子

女教師、轟梨江子(とどろき りえこ)が最高。教師の職業意識が魔な者共に容赦無く責め潰される。20代新妻教師の肢体が犯られまくって良い。怪美なセックスプレイに悶え苦しむ有り得ぬ陵辱ファンタジーが幻想的で好き。魔妖の母子に犯られてそうなっちゃうのね。菊池ワールドのゲストキャラ美女はだいたいそんな扱い。。。後半叙情的で悲劇。話は殺伐。



マンハッタン聖魔伝

超人夫婦の冒険譚。
夫。痩せのデカマラ30センチの男根。大きさをコントロール出来るらしい。熟れた人妻との不倫? 舐め合い変態セックス。射精で殺れる超人ぶりに驚いちゃう。性的にもヒーロー。超人ぶりを発揮。

妻。外人さん。ヒロインでグラマラスな大柄の変態。女超人で怪力で強い。死んだ少年をセックスで復活させるのがエロい。さらにこの女超人よりも上位の真の夫がもっともエロいのか、、、

しかしニューヨークのマンハッタンには全く一切関係無いというタイトルは男らしい、、、のか? ホラ話度高め。



妖魔戦線

アダルト物初期の作品。南風ひとみ初登場。輪姦され過ぎ。輪姦されてされて、されまくった後に、魔物に犯され…… 殺伐度高め。
冒頭セフレとの情交が激エロ。無闇なバブリーなエロパワーが溢れ狂っている。
エロス&バイオレンスなので、個人の好みとしては、エロが血まみれなのが難。。。パワフルな覚醒シーンがバイオレンス・エロスの白眉。初期の傑作なんでしょう。山風あたりを元になんとも変わった独自の世界と路線を確立。妖魔の巨大な人外男根の濃厚な造型描写の後、それが三本も!とダメ押しの後、そいつに陵辱されるヒロイン。手加減なし。



魔界医師メフィスト 魔女医シビウ

ゲストキャラのシビウ、好き勝手な美女医で、全能万能な超人キャラ。人によってはナンセンス寸前の、超人男女同士の、よくわからんドS電波バトル。話はハードボイルドで暗め。叙情殺伐。
大柄肉感的な秘書さんが良いです。シビウに尻を奪われます。「吸う」というワードにエロスを感じる。話は殺伐。



淫蕩師 鬼花情炎篇

ラスト辺りで、ふたなり登場。菊地作品では珍しい。生えてる両性具有でエロ。変身変体の描写もエロい。
「仙道」「閨房の法」が良い。術を受ける外人スチュワーデスの悶えっぷりが好き。チャイナな男女のエロス幻術合戦。わりと明るめの快楽主義ストーリーで話も好き。



妖魔陣

男子高校生がバーのマダムをメロメロに。セックスでよがり狂わせる性能力、女体を燃え盛る淫獣に変える。素晴らしい。話は山田風太郎的バトルでけっこう悲しい雰囲気。女子高生メインヒロインでも容赦なく輪姦されるのが初期菊池作品の特長。



闇に淫笑え

オムニバス作品の中から「影法師」が好き。身代わり屋の特殊能力女が超人的でかっこいい。高いプロ意識とハードボイルドでアッパーな好色淫乱キャラクター。一人称で語る小説上の縛りとテクニック。



妖魔淫殿

独特のエロスが。。。なんだろう。。。煙草の火でお尻を。。。「安息香酸ナトリウムを加えた強力な覚醒剤」の「百倍する異形の法悦」がいいかな。白石律子が犯られるシーンが。。。暗黒世界に妙に清純なヒロイン。犯られているのに清純。



キラーネーム

急速妊娠、急速出産、急速成長のシーンがエロい。高電圧大電流電撃で超人女のお尻が焼け焦げる拷問がエロい。お腹の中まで焼かれちゃう。話は殺伐。



狂戦士

不死身の主人公と内調所属のヒロイン万里とのベッドシーンがエロい。謎の人外金髪美女と人間兵器朱城とのセックスがエロい。話は殺伐。



ちょっとエッチなショートストーリー

明るめ。オムニバス14編。今は走ってない二階建て新幹線個室でのプレイが妙にエロい。平成日本が舞台。幻想度高め。92年刊行 原題『とれんでぃー・らぶ』



門田泰明



超獣閃戦 襲来編(上) 反撃編(下)
無敵のヒロインが全編アクションをほぼ全裸でこなす。(いやほんとに。全裸率90%以上)
冬のシベリアを全裸ランニングで走破する猛烈さ!(超人ヒロインだから) 全裸&素手で戦車を破壊するパワフルさ!(超人ヒロインだから)
下巻ではどんどん超人パワーぶりを上げてゆき、ソ連秘密軍事都市でアレしてアレして一人で壊滅させるわ、訓練も無しにいきなりミグ戦闘機を操縦するわ、ミグから全裸で微笑みかけるわ、高空から飛び降りて激光オーラでクレーターは作るわ、野獣軍団を一人で血祭りにあげるわ、中央自動車道を超猛速で爆走はするわ、米兵は吹き飛ばすわ、筋肉ムキムキにはなるわ、激光を放つ無敵と化すわ、敵を巨獣戦士から巨大空母まで一人で破壊殲滅って、絶対有り得ない超絶バイオレンスに淫した内容に、当てられました(笑) 徹底して全裸で戦う演出・展開が素晴らしい! 東京で無人の洋服店から妙に丁重に服を借りるシーンが変! 包丁をそういう風に使うか? マジメな作家さんのエンタメサービス精神がぶっちぎってます。

この路線はこの一作のみ。うーん残念。

ヒロインはバイオレンス・バトル担当でセックスは無しなので、エロ要員のお当番は妖艶なロシア美人女科学者が担当。ソ連ってあたりが時代です。敵役はソ連と米国で、フィクション・架空の世界とはいえヤラレ役の兵士の扱い酷すぎ。

* *

追記 2015.11 描写は嗜好にあうけど、現実世界をモデルにした設定は感心しない。あと細部の整合性が怪しい。2013年時点の感想では うーん残念 と書きましたが、どうだろう。真面目に検討した場合は危ない小説です。当方は「民族主義」「国家主義」が大嫌いなんです、ナチスドイツほか世界史では大量殺傷最悪じゃないですか。「力による平和」ですが現実に行ったら大量殺人ですからね。大矛盾。かつての帝国主義じゃないか。
(菊地ひどゆき先生の娯楽小説でも 米軍米国がやられ役で登場するパターンは多ですが) 
架空のヨタ話ですが、米国が悪として登場するのですが日系人はどういう扱いになるのだろう? クォーターの人は? さらにその混血の人は? だいたい人は移り変わる存在、揺れる存在、二分法で善玉悪玉に単純に分けられる訳ないだろう。この種のエンタメではハナシの都合上、分けられることになってます。こわいね。
超人戦士の類は架空で存在しないので言及しても詮ないのですが。(しいて言えば核兵器を含む近代兵器の擬人化でしょう) 通俗商業作品であくまでフィクション妄想ですが、荒唐無稽、ジャンルとしてはバカ小説。昔の講談本が暴力展開が多と聞くので、その後継でしょうね。作者の価値観とは合わず。辛口感想も付記です。読者の批評意見感想も、言論の自由。



瀬名秀明



パラサイト・イヴ
メジャー作品の中ではエロ・グロシーンの描写が非常にアッパーで濃密で超人的で好きです。
視覚的な執拗で緻密な描写が、作者自身「映像化は不可能だと思った」と言うほど、すばらしいです。
これに近いレベルの描写がしたいと思った作品。

倒錯的なエロがタップリ。女モンスターが大暴れ! 淫乱で多彩な超能力の持ち主で素晴らしい。
ホラー作品なので基本的に悲劇なのが難ですが……

憑いた女宿主の体をエロく魅力的にし、セックスで感じまくる体に改造したり (これは新機軸 SF的アイデア)、わずかに残存する細胞から淫らに復活したり、エロボディから流動粘塊化して男主人公から精液を搾り取ろうとしたり、エロな全能感が爆発!
この調子で圧倒的人外な超能力を快楽にのみ先鋭化させて、あたりかまわずイカせまくってほしいところなんですが、まあ悪役なんで、そういう展開じゃないんですが……

女体から男根が生えたりするシーンもあって素敵!(おー、フタナリ) メジャーな作品の中では珍しいシーン。数分で孕ませたり、強すぎる! 性転換シーンも…… 超パワフルでグロで粘液でドロドロのエロスが強い。

液化シーンも有りますよ。液化して侵入!という描写が白眉。美女が「液化する」というファンタジーも好きです。

瀬名さんにはもう一作ぐらい、インテリ性と理性抜きの、エログロパワフルなエンタメ小説を放っていただきたいです。

* *

追記 2015.11 尊敬しております。天才クリエーターの一人だと思ってます。若くしてこれだけ構成し演出し描写できるのかと嫉妬したものです。才能と知識。



■余談

当方の好きな趣向は……

素手で戦う 生身で戦う
メカ/兵器を使ったら、強いに決まってるじゃん。そんなの現実世界でもできるじゃん。

全能感とエロス・バイオレンス路線にはまだまだ未踏の領域が広がっています。散漫なアイデアのカケラ/部品はよく妄想。

日常を舞台に非日常でアッパーな超常現象。

人間以上のパワーを持つ存在が人格化したキャラが、森羅万象を性愛と対象にするハイパワーな人型超兵器がエロスに特化しセックスに淫したらどうなるか?という思考実験、

パワーレベルは、戦車レベル 核兵器レベル 天災気象レベル 惑星破壊レベル 太陽恒星レベル 宇宙レベルと、人間の数倍程度から無限のパワーを持った創世神レベルまで、ウソのレベルは自由に選べますが、どのレベルの性妄想が気持ちいいかは個人差があって、せいぜい常人レベルの数倍程度が妥当でしょうか? 超人セックスをテーマにした小説やマンガがネットでも非常に少ないところをみると、超マイナー少数派。超人バトル作品ならこれでもか!!というほど世にあるんですけどね。

なぜ超人バトルはオッケーで、なぜ超人セックスはアウトなのか?

決定的な理由が思いつかない。読者の多数は感情移入ができない? でも超人バトルは感情移入して読んでいるんですよね。現実には絶対不可能なレベルの超人的格闘ですよね。あれ?わからん。


■ アイデア・プロットは先人の作品を参考に

100%オリジナルなんてないです。(創作は極論すると再構成/リミックス)
オリジナルアイデアの部分と先人由来の部分とが混在。
オリジナル 〜 オマージュ 〜 パクリ はグラデーションで分離が難しいです。音楽から絵画までどの芸術分野もそうです。


■ 先人の作品の属性の特長

余談ですけど、当方的には、菊地作品はドSの気が強すぎて、流血シーンも多く、ハードボイルド過ぎて嗜好に違いが…… 快<痛 な嗜虐路線 ダークホラー、耽美路線は、当方の中にはあまりナイです。

毎度出てくる属性が 人妻 寝取られ 大柄 外人 女豹 尻 巨乳 あたりで、よく出てくるプレイは (列記したあったのですが恥ずかしいの削除) ホント偏ってる。尊敬。リスペクト。




14.1.28追記 未読の作品。

「妖女狩り」(光文社 1991年刊) 改題「邪姫伝」

Amazonの内容説明より引用。

「デビューわずかで芸能界に君臨する若き女王・蘭麻みほ。総理大臣を筆頭に、日本を動かす政財界の大物たちを、熟れた肉体と性戯で次々と誑し込んでゆく。魔界から派遣された恐るべき妖女の狙いとは!?〔「妖女狩り」(光文社 1991年刊)の改題〕」

ネットで見かけた他の人の書評によれば、エロいらしいです。強烈にエロスな妖女が主人公。サキュバス的に精を吸い尽くすらしい。エロスとバイオレンス。強い男性と戦うらしい。ただし当方は目を通してないのでノーコメントです。

* * *

14.2.2 入手。読了。結論から言うと当方の嗜好には合わず。登山ナイフを振り回す男主人公が主役で、この作品はシリーズ二作目、妖女は敵役。不死身のチートキャラ同士のバイオレンスバトル。ハリウッドのホラー映画のテイストが濃い。それにエロスが載っている感じ。ナイフ振り回さずにチ○… (ここの記述が下品だったの自重カット) 活躍するエロバトルが見たい。

「魔界医師メフィスト 魔女医シビウ」に似た妖女キャラ。「淫魔夫人」のヒロイン高子にも少し似てるかな。
ただし、ゾンビ物グログロ血塗れスプラッタが全開。部分部分に おおっ!とおもうエロファンタジー描写はあります。
週刊漫画サンデーでの連載。連載で驚かせようとするとバイオレンス度が上がるのかな? キャラ造形はうまいです。
妖女がエロスに活躍する小説ってありそうでないので、菊池御大の小説群は貴重。

どういう方向に作品世界に繰り拡げるかは作者作家の黄金権。面白い面白くない、合う合わないを判断するのは読者の黄金権。真に欲しいものは自分で創らなきゃダメか。自作。生命力が強すぎて どうかしてしまう というアッパーなものが好み。パワーエロスと銘打っております。

* *

追記 舌の描写がエロいです。ホラーでエロス、ファンタジー。簡潔な記述、漫画的。




2014.5.23頃に書いた文で1年以上寝かせてやっと文がまとまったので2015.11.22公開の追記

美少女ノベル

星野ぴあす

「プリンセス・ロード」(ナポレオン文庫 1993年)

挿絵イラストあり(なんと作者が作画)。RPGの世界、和製ファンタジー。高貴な姫が堕ちるまで。白濁液塗れの肉奴隷化した隣国の姫が序盤に登場。ヒロインの運命を暗示。淫靡で破天荒たいへんエロいワールド。ただし、邪悪な少年魔王がアレしてしまう。どうみても勧善懲悪の逆なので、一読者の感想としては読後の後味は悪いです(個人の感想ですよ) 
アンチヒーローもの。少年漫画あたりのお約束を破壊。ヨーロッパ映画では悪人が勝つパターンはよくあるそうですが。菊地作品のダークな世界にも似ている。

地黒陽灼け褐色女魔導士がフタナリ! 当時としては早い。作中フタナリキャラは二名登場。斬新。たしか当方が読んだ最初のフタナリ物です。女魔導士の性格はドSでドMだー。このダークな美男美女二人がチート強い。価値観の逆転した残酷暗黒の世界。

余談ですが、テレビ時代劇やタツノコプロみたいな勧善懲悪もどうかと。正義の味方が固定というのは弱い者イジメのように感じて、幼少期から嫌いだったんです。フクザツな感情。当方は攻守の逆転があるパターンが好み。

ネットで検索。作者様のサイトがヒット。某国立大卒とのこと。いわゆる高学歴で驚きました。オタク世代。いかにも文系インテリのオタクという一読者の印象。理路整然と説明。危ない作品世界。マンガ家から小説家にスイッチした作家。この作品が商業プロ・デビュー作で処女作だったとは。渾身、手加減なし、やりたいことを投入。

ファンタジーとフィクション。当方は悲しいことは現実の世界に十二分にあふれ返っているので、せめて虚構の世界くらいはハッピーな楽園を見たいという欲求が強いです って、自作でやれオレ。

作者様のサイト リンクを貼っておきます。

http://www.kcc.zaq.ne.jp/pierce/prrd.htm
魔の飛竜軍団プリンセス・ロード カバー画 天王寺きつね フランス書院ナポレオン文庫1993



同じく2014.5.23頃に書いた文ですが当サイト掲載公開は2015.11.22の追記

ライトノベル

深見真 イラスト Rebis

「武林クロスロード」(ガガガ文庫 2007年〜2009年)

全四巻、三巻まで入手。読み手を選ぶ偏った作品かと。一巻と二巻は当方の嗜好にかなり合いました。二人の主人公のうちの師範格の超人的褐色女武侠キャラが、女ケンシロウだろうという筋肉大女キャラ。
ラノベですがエロです。ただしフタナリ率がかなり高い。全年齢で年齢制限なしです。エロス&バイオレンスです。エロの部分は甘いムードです。バイオレンスの部分はハードボイルド。

性と暴力てんこもりでインモラルなんですけど、勧善懲悪と成長物語という大衆通俗のお約束、王道黄金パターンは守っているので、読後感はエンタメ的にさわやかです。さわやかといっても大量に兵が死んでますが。男はほぼ瞬殺。歩く生体兵器の女傑、超人女武侠、善だか悪だかわかりませんが。まあフィクションだから。
本邦では貴重な武侠小説とのこと。一部の若い世代も道をあやまってくださいw

三巻は南洋リゾート水着編。なかなかエロス。21世紀になってフタナリという特殊嗜好も二次元界隈で一定の市民権?を得たのであろうか双成だらけワールド。

三巻は登場人物紹介に45人以上載っていて、名と顔とキャラを憶えきれない。。。当方は物語の登場人物が大人数になると個体識別が難しい。。。漫画や洋画でも、顔を混同し識別できなくなる。シリーズ物で登場人物の数を抑えている作品は、このあたりが理由かな。




当サイトの関連記事 ネット上で読める絶倫官能小説まとめ こちらもよろしければご参照ください。


2011.4〜2013.8. 記 13.8.24アップ 8.25 8.30 9.15 10.3一部修正 14.1.28内部リンクと「妖女狩り」を追記 2.2追記 
15.11.22「プリンセス・ロード」「武林クロスロード」を追記 「パラサイト・イヴ」「超獣閃戦」の感想に追記 ほか文を微修正





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