まばゆいばかりの光が鎮まった。
すべての変身を終えて、現れたもの。
それは美少女宇宙戦士――
美しき少女戦士らの誕生であった。神が生み出した美貌の戦闘生命体であった。
神は少女たちをうつし世でもっとも究極の戦士へと改造したのだ。
少女たちは、自分たちの新しい制服を見た。極薄のボディスーツとでもいうべきものだろうか。ふしぎな触感の生地は、地上にはない物質なのか、不思議な金属質の光沢を放っている。まるで未来の衣服か、天女の衣である。それが体にピッタリと、吸いつくように貼りつき、女体の曲線美を強調するかのように肉体を覆っている。
体の線も露な極薄のボディスーツに身を包み、並び立つ五人の美少女たち。それは地上に降り立った美の化身、若き美の女神そのものであった。
新生した少女たちに、女神は、「さ、行きましょう」と、優しく声をかけた。
女神は宙にふわりと浮かびあがった。
飛んだのだ。
少女たちにも、できるような気がした。少女たちも念を軽くこめるだけで、宙へ体がふわりと浮く。あっけないほど簡単に、体が浮き上がった。空を飛ぶのが、こうも簡単だとは――
もっと念を強くすると飛ぶスピードも速くなる。速度はすぐに時速数百キロに達した。飛行機並みのスピードが簡単に出てしまった。
女神に率いられ、大空へと飛び立った少女たち。先頭に立つ女神は、一気に加速した。ぐんぐん速くなる。少女たちも、それについてゆく。
女神と少女たちの飛行編隊は、マッハのスピードにまで到達した。
前方に音速の壁が立ち塞がったが、力をほんの少し加えるだけで、音の壁をなんなく突破した。体の先々から衝撃波が出る。その刺激が気持ちいい。生身の体が超音速ジェット戦闘機となっていた。
更に加速する。超音速で大気を引き裂きながら、ぐんぐん上昇する。
あっという間に、大気圏外へと出た。ほんの数分で、ロケット並みの猛スピードで、宇宙にまで来てしまった。
自分たちの力に、驚いてしまう少女たち。
初めて来た宇宙。女神と共に地球を見おろす。少女たちは、生まれて初めて宇宙空間から地球を見た。漆黒の闇に浮かぶ青い地球は、感動する美しさだ。
しかし生身の体で宇宙に来れようとは――
真空の宇宙に晒されても、体はまったく平気だった。宇宙生命体へと改造され、宇宙戦士になった証であった。
生まれ変わった少女たち。神の体となって、神のごときパワーを持って、これからどこへゆくのか。
生まれたばかりの戦闘少女たちを、女神は、どこへ連れてゆこうとしているのか――?