そのとき、校門に現れた人影は二人。
大人の男と、若い男だ。目も覚める美男と、若いほうは美少年である。白い学ランを着た男子高校生だ。二つの突然の訪問者は、ライバル校、超人育成の為の男子校より来たりし魔性の者。
主たる男は教師、そしてその名は、名村豪人――
超能力女教師、名村超子の兄であり、そして、敵であった。超子とは永遠のライバルである。
彼の傍(かたわ)らの、男子高から来たその生徒は、性の刺客。同じく40名のクラス男子生徒を合体、変身させて造った性刺客である。人の数百倍の性戦闘能力を持つセックスマシーンであった。性戦士であった。
白い学ランが眩しい。
おひさしぶりね。
ほお〜 その子 凄そうね。
どの程度なのかしら? 見たいなあ〜
さっさと全裸になりなさいよ。
久方ぶりの邂逅(かいこう)だというのに、ムードの無い、せっかちな奴だな。
豪人の、なれという意志の合図に、男子生徒はうなずくと、肉体からオーラが噴出し、光と共に白い学生服が吹き飛び、凄まじい肉体が露(あらわ)になった。たくましさの極致だ。鍛え抜いた以上の筋肉はセックスのための筋肉だ。贅肉など一ミリも無い。彫刻以上だ。美しき鉄人だ。もろ出しになった性器には、素晴らしい長さと太さと張りと形があった。その肉体は鬼の造形美であった。セックスのための鬼神だ。淫乱な女なら見るだけで発狂する好色さが、青少年の肉体から噴出しまくっていた。
能力を示す。デモンストレーションだ。少年の姿が瞬時に消えると、その周囲で、女の悲鳴が上がった。連続で。瞬間、グラウンドにいた他クラスの女生徒らが、バタバタと倒れる。倒れた女生徒らの股間が汁を噴いている。口から涎が垂れている。よがり倒れたのだ。失神した彼女らの前に一瞬現れた肉色の影は、先程の男子生徒である。瞬間的にぶち込んでいたのだ。女生徒らの性器に。
瞬殺セックスであった。牝は、性エナジー注入と、淫性オーラの大量放射により、たちまちのうちにアクメにまで達するのだ。たった数秒で。
無論、居合抜きのように、瞬時にザーメンを放つことも可能だ。今回はこのあとの一戦を控え放たなかった。精子を温存した。
そんなことをしなくても、わかるわよ。お相手は彼女よ。さっさと戦いなさい。
美巨乳を傲(ごう)と突き出し、尻を振りながら、全裸の少女がつかつかと進む。周囲の女生徒らとはまるで質の違う、凄まじいプロポーションの牝が、肉の姫君が、性少年の前に立った。普通人の数百倍の性迎撃能力を持つ女体。こちらもいやらしさの極致にある性戦士作品だ。
もしあなたの教え子が、私の教え子をよがり殺したなら、あなたの勝ちを認めてあげる。
でも逆に私の子が、絞り倒したら、わたしの勝ちよ。
承知があった。
二人の超教師の手が挙がる。性決闘の開始が告げられた。性闘宴、超常セックスバトルに、数十センチの距離で対峙する超淫性の若き男女二人。闘志たっぷりで向き合う。抜き抜かれの戦いを前に、少年は傲岸と宣言した。
よがり殺してやるぜ!!!!
ヒィヒィ言って死ねや!!姉ちゃん!!!! 腹ンなか ザーメンでいっぱいにして 口からこぼれるくらい 全身の穴っちゅー穴から精子が噴き漏れるほど アナルから垂れまくって垂れまくるくらい!! はちきれるほど ザー汁ぶち込んでやるぜ!!!! 死ぬほどド幸せになりな!!!!三途の川 見せてやるぜ!!イッてご先祖さまと神さまに会ってきな!!!!
笑った。不敵な笑みが満面に浮かぶ。己の性能力に余程の自信があるのだろう。
対して、少女も艶然と微笑み返す。
あーら、エラソウ こっちこそ、搾りとってあげる。あなたの精をすべて。半月は足腰が立たなくなるくらいにね!! いい体してるじゃない。おいしそう。たくましい男って大好きよ。その中身、吸い尽くしてあげるから。養分を全部、毎日がナチュラルEDデーになっちゃうくらい、わたしのものよ。わたしの一部になりなさい!!悦楽の虜にしてあげる!!死んで死んで死にまくりなさい!!!!
こっちも不敵だ。己の性戦闘能力を確信している。
言葉とともに両者の体からは、凄まじい淫力が全身より噴出してきた。
こんな二人がまともなセックスをするはずがない。
白昼のグラウンドでの性決闘に、興味のギャラリーがわらわら、輪になって集る。
全裸の二人の、姿が消えた。
二人の若人は飛びあがった。空へ。雲中へ突入し姿を消す。二人とも飛行能力を有していた。
二人を追って、グラウンドの女子生徒等は空を見上げた。
(つづく)